パンクラス
 
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update:2005.07.18

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第6試合 GHCタッグ選手権試合
[第10代GHCタッグ選手権者]鈴木みのる・丸藤正道 vs 秋山準・橋誠[挑戦者]
○丸藤正道(24分55秒雪崩式不知火→片エビ固め)橋誠×

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鈴木選手&丸藤選手試合後のインタビュー
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※インタビュー室の席のところにビールが用意されているのを見て。
鈴木みのる:「何だこれ、これ何?」
丸藤正道:「冷えたビール」
鈴木みのる:「何だよ、気の抜けたビールかよ。気が抜けてるぐらいでちょうどいいか」

初防衛おめでとうございます。
鈴木みのる:「お決まりの言葉で言うと、めでたくは無いな。普通だもん。勝つためにリングに上がって、勝つために試合をやって、それで勝って帰ってきたんだもん。普通でしょ。向こうちょっと、想像以上に頑張ったんでよかったよ。いいねギリギリで負けそうって、楽しい。ハハハ」

鈴木選手は橋選手と調印式から色々ありましたが、橋選手が頑張ったということですか?
鈴木みのる:「橋個人もそうだし、橋と秋山ってコンビもそうだし、今日のところはね」

今日の勝因は?
丸藤正道:「ギリギリで俺らの方が強かったこと」
※NOAHのスタッフがトロフィーを鈴木の前に置き
鈴木みのる:「おい、これじゃ顔映らねえだろ。どこの人間だ?NOAHか。ああ、嫌がらせか、NOAH?置くなら丸藤の前に置け」
丸藤正道:「まあ、取る価値のある首だったんで、橋誠の首も。だから取ったんです」

その価値というのは?
丸藤正道:「価値というのは、勝ったってことです。狩って勝ったということです」
鈴木みのる:「何言っているか分かりません。頭打ちすぎなんで(笑)」
丸藤正道:「でも、もうちょっと秋山準を追い込みたかったね」
鈴木みのる:「いや、でも結構必死だったよ。丸藤に対しては先輩だから、ギリギリのところで先輩面を出しているんだよ。丸藤はここの団体の中で後輩にあたるんでしょ。だから丸藤の方からは感じないかもしれないけど。俺は関係ないから外から見ているとかなり必死だったよ。丸藤のことを後輩だとかこれっぽっちも思ってないんだけど、心のどこかで『俺は後輩になんかやられるわけがない』っていう気持ちがどっかにあるから、ああやってスキを突かれるんだと、俺は思うよ。ちょこっとしたところで出てくるもん」

丸藤選手はどう思いましたか?
丸藤正道:「でも、そういうことすら考えさせないといけないなと。そういうことだから、まだ俺は強くなるなと」
鈴木みのる:「格好いいな。まだまだ俺も成長期なんで。(丸藤の視線を感じて)いいじゃん」
丸藤正道:「2人とも成長期ということで」

秋山選手との張り手合戦はすごかったですが?
鈴木みのる:「だって橋の張り手は頭来るから受けたくないけど、秋山の張り手はよけたくないんだもん、ムカつくから。ダメなの?ダメ?」

今後の秋山選手はまだまだ因縁深い相手ですか?
鈴木みのる:「やるよ、まだやるよ。秋山はそのうちいつか。そういう時がきたら、1対1で決着をつけないといけないと思いますよ。それは今までシングルで当たった小橋とか、そういうのとは別の感情、お互いの境遇があるから。それの一番ここだってときに、そういう試合が組まれるんじゃないですかね。まあNOAHさん、多分商売になると思うんで組んでください。来年もドームやるか。俺が決めるなって(笑)」

最後に『NOAHもっと強いやつ連れて来い』という言葉もあったが、それが秋山選手ということですか?
鈴木みのる:「それは別だよ。もっと強いやつとやらせろっていうのは、このベルト。俺と丸藤のチームでもっと強いやつとやらせろと。最初に秋山&橋組で決まったとき、みんな『えー』って言っていただろ。マスコミだって『えー、橋かよ』って言ったんだろ、口をそろえて。NOAHの中の人間だって『えー、橋が出るの』って思った人もいると思うよ、みんなが。だからもっと強いやつがいるんだろ。だったら強いやつを出して来いよ」

丸藤選手はどう思いますか?
丸藤正道:「うーん、何が?」
鈴木みのる:「聞いてないな(笑)」
丸藤正道:「いや、俺は強いやつとやるために、このベルトを苦労してわざわざヨーロッパまで行って取ってきたんだ。晩飯も食わずに。そう簡単に渡してたまるかって。だから強いやつ。あとは秋山離れをした橋誠をぜひ見てみたいなと、はい。このシリーズは、はっきり言って秋山さんの力があっての部分が大きかったと思うんで。それを使ってない橋誠を見せろと。飯食えなくなるような張り手してくるんだから、ちょっと自分で頑張ってみてよ。先輩ですけど」
鈴木みのる:「俺も先輩」
丸藤正道:「あ、そっか」

インタビューでも息の合ったところが分かるが、鈴木選手から見て丸藤選手はどんな存在ですか?
鈴木みのる:「どんな存在?ああ、同じ目線でものを見れるパートナーかな」

丸藤選手は?
丸藤正道:「そうですね。最初はやっぱ、鈴木みのるというものに物怖じしていた部分もあったんですけど。ヨーロッパに行ってベルトを取って、試合を重ねて。ぶっちゃけ遠慮するものは何も無いなということが分かったので」
鈴木みのる:「ちょっとぐらい遠慮してほしいですけど」
丸藤正道:「本当にしてないんで。そういう人ですね。それを嫌がらない人だから、だからやってても楽しいんだと思うし、はい」

2人の防衛ロードはずっと続くと見ていいですね?
鈴木みのる:「まあ、俺はでもどっかの社長がよく使う言葉で言うと"ぶっちゃけ"(笑)。ぶっちゃけ、別に防衛記録を伸ばそうとかまったく思ってないんで。今この場で強いと言われているタッグチーム、強いやつらと試合ができればいいんだから。そのための道具だから、俺にとっちゃ。それが1回だろうが100回だろうが、俺の中ですごい試合が1回できたらそれでいいもん」
丸藤正道:「鈴木さんに疲れたら終わりかな。負けることは無いと思うんで」
鈴木みのる:「疲れたらって、俺のハイソなギャグでしょ」
丸藤正道:「そう」
鈴木みのる:「返さないんですよ、普通にしゃべってても。今もそうだよ、返せないんだもん(笑)」
丸藤正道:「こういった部分で(笑)でも試合的には負けて解散というのは無いと思うんで」

今日の大会は『DESTINY2005』と題されたが、どんな日だった?
鈴木みのる:「どんな日だったでしょうか、丸藤さん」
丸藤正道:「そうですね。まあ、無難に勝つことはできたけども、あまり収穫を得ることはできなかったかな。秋山準の首を取ることができなかったでしょ。鈴木さんは?」
鈴木みのる:「運命?今日のこの東京ドームで俺と丸藤が組んで、秋山と橋と戦って、俺たちが勝ったという。そういうのが運命だったんじゃないかと思います。他のカードじゃなかった。どんなにあがいてもあのカードだった。そして試合をやった。白熱しちゃった。残念ながら白熱しちゃったんだよ。それが今日の俺たちの運命だったんじゃない。面白かったよ」

次の運命も期待しています。
鈴木みのる:「(丸藤を見ながら)何か言うぞ(笑)。あ、そうだ俺ムシキングと写真撮って来ないと(笑)。ムシキング着替えちゃったら困るな。行こうよ(と丸藤をうながし、インタビュールームを出る)」

photo:copyright M.GIGIE
取材協力:格闘魂
『プロレスリング・ノア』HP