北岡悟 vs ポール・デイリー
“極めの強さ”と“打撃の強さ”が激しく交錯する期待のウェルター級戦!

PANCRASE 2006 BLOW TOUR 2006.8.27 横浜文化体育館
第3試合 ウェルター級戦 5分3ラウンド

5/2(火)後楽園ホール大会にて行われたウェルター級次期挑戦者決定戦で石毛大蔵(SKアブソリュート)と対戦し、積極的にスタンドの打撃に挑むと同時に執念のタックルで最後まで攻め続けた北岡。対するは、ヨーロッパ最大の格闘技イベント『ケイジ・レイジ』の現役ウェルター級全英王者ポール・デイリー。 7ヶ月間で4試合と強行日程の中で、パンクラスの威信とウェルター級のベルト奪取に向け走り続けていた“パンクラスの寝技王”北岡が横浜で最高の再スタートを切るのか?それとも、金網の中で嵐のような打撃を武器に暴れまわる新進気鋭の王者が相手の身体と心を打ち砕くのか? “極めの強さ”と“打撃の強さ”が激しく交錯する期待のウェルター級戦!

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○北岡悟(1R 2:54、ギブアップ/フロントチョークスリーパー)ポール・デイリー×

PANCRASE 2006 BLOW TOUR 2006.8.27 横浜文化体育館大会結果

北岡悟試合後インタビュー

: 今の感想は?
■ 北岡悟:勝つと嬉しいものですね。田中選手に勝った時よりももっと…。その前の試合で負けているからっていうのもあるんですけど、自分で課題としてやれたんで、すごい納得していますね。勝てただけっていう試合ではないです。

: それはどういったところが?
■ 北岡悟:シンプルにプレッシャーをかけてタックルをとれたってことですね。技術的にはガードの構えとか、重心の置き方とか。ビデオを見ないとわからないんですけど、ずっと練習して苦労していたところ。井上戦からスランプだったことが試合で克服できたんですごい納得はしています。

: スランプって意味合いで言うと、ここのところ硬い試合というか、背負いすぎている試合がちょっと多かった。
■ 北岡悟:そうですか。そう言ってもらえると、なんか慰めてもらっているみたいですが(笑)、そうですね。なんかそういう意味では、前座に回ってリスタートなんで、全然重さはメインとかセミとかとは比べ物にならないですね。今日は後に佐藤さんであり、吉朗であり、近藤さんがあるので、その前ってことで繋げる形なんで、その後に出てくる人たちのプレッシャーとは違うので、今日はとりあえず重さを外して勝てたので、リスタートとしてはOKな感じはあります。次は上に戻っていくと思うんで、もっと強い相手とやっていくことになると思うんで、同じようにやれるかどうか。去年はこういう大会とかで結果を残したので後楽園でやらせていただいたと思うんですけど、2回やらしていただいて結果を出せなかったので。まぁ、今年11月にもう1試合、そこでも前座だと思うんですけどそこで結果を出して、来年後楽園のメインを張れる選手に戻りたいと思います。そこで勝てるようにしたいと思います。

: そういう意味では自分の中のバリューを作り直す?
■ 北岡悟:そうですね。流れももう一回引き戻したいと思います。この後にやるタイトルマッチで、自分から挑戦者に名乗りを上げるのは両者に対して失礼だと思うので、やらざるを得ない選手になるように…まぁ、井上選手とやったときも皆からやってくれって空気になっていたので、その状況をもう一回作るっていうことで…。石毛選手に負けて落ち込んでまた練習を作り直しているときに、頑張ればもう一回やれるだろうっていうおぼろげな気持ちだったのが、今日勝ったことでやれるんだろうなって確信に変わってきたので、あと1,2回いい形で強い選手とやって勝っていけば、そういう空気になっていくんじゃないかと思います。

: 具体的にステップボードになりそうな試合ってイメージできますか?
■ 北岡悟:メジャー…っていう表現は変ですけど、メジャーを経験者との試合をしたいですね。

: UFCとか?
■ 北岡悟:UFC、PRIDE、武士道、HERO'S…を経験した選手と。やって勝ちに行きますけど、やる資格のある位置にいるとは思うので。逆に言えば、井上選手はHERO'S経験者だし。そういう選手とやりたいですね。結局コンディットは、後先になっちゃいますけどそういう力のある選手だって証明されたんで、今日の相手はケイジ・レイジでは1敗だけしているんですけど、ジーン・シュガーとやってて、五分だったけど怪我をして負けたって試合だったらしいので、そういうレベルの選手だと思うんで、そういう資格はあるんだなぁって思っています。だから、ちょっと会社と相談して、多分呼べるんじゃないかなぁって思います。あとは皆に興味を注いでいけるようなカードとやっていきたいと思います。いい試合で一本勝ちして来年につなげたいと思うので、11月ですね。注目してもらえる試合をしたいと思います。

: 他に言っておきたいことは?
■ 北岡悟:周りに助けてもらったなって思います。練習仲間…ism、パラエストラとか、皆で合同練習もやったんですよ。すごいいい練習もできたと思います。昨日も勝ったし。繋げれたなっていう。個人的には次は八隅さんていう、この3人で仲良くやっているので。武士道、パンクラス、修斗で、全然繋がりはないと思いますけど(笑)、繋げたいなと思います。勝ったんで、胸張って先輩の尻を叩けます(笑)。

ポール・デイリー試合前インタビュー

: 念願の初来日そしてパンクラス初参戦が目前に迫って来ました。現在の心境はどうですか?
■ ポール・デイリー:最高にうれしいよ!日本の格闘技ファンは格闘技を愛してるし、技術や知識にも詳しいし、国籍や経歴で選手を差別しないから素晴らしいと思う。だからこそ、ぜひ日本のみんなに試合を見てもらって評価してほしいんだ。

: 現在、主戦場である「ケイジ・レイジ」のウェルター級全英王者のあなたの試合に注目が集まっています。試合ではどういう所をアピールしたいですか?
■ ポール・デイリー:『打撃の破壊力』と『アグレッシブファイト』。俺に付けられたリングネームの "Semtex" とは強力プラスチック爆弾のことなんだ。俺のポリシーは守りに入らずに攻めて勝機をつかむこ と。俺は日本へ負けに行くんじゃないんだ。エンジン全開で勝つから期待してくれ!

: 対戦相手の北岡 悟選手は、パンクラスでの試合キャリアが長く、現在ランキング2位の強豪です。どういう印象を持っていますか?
■ ポール・デイリー:キタオカの強さは認めるし、機転が利いてスマートな戦い方が出来る選手だと思う。でも、俺の武器は極めて鋭く危険だと覚えておいた方がいい。俺は試合ごとに何か新しい戦い方を工夫するから、キタオカは俺との試合中はきっと面喰らうはずだ。

: その試合準備や秘策とは何ですか?
■ ポール・デイリー:さぁ(笑)?チーム・ラフハウスやブシドーMMAアカデミーでのハードトレーニングと、最近はアメリカのエリック・パーソン・アカデミーから来た友人とサブミッションレスリングだな。キタオカは足関節が得意らしいからぜひ勝負したいね。

: 最後に北岡 悟選手に一言お願いします。
■ ポール・デイリー:リング上で完全にのびたキタオカの哀れな姿と、意気揚々と帰路に着く俺の姿が目に浮かぶぜ(笑)!

外国人選手公開練習:ポール・デイリー コメント

: 日本で試合をするのは初めてだと思うが、現在の心境は?
■ ポール・デイリー:今日、日本についたばかりで疲れてるよ(笑)。ちなみに、サングラスを付けてグラウンドしたのはふざけてではなくて、集中できるからなんだ。もちろん普段はこんな練習はしてないけどね(笑)

: ムエタイや空手のキャリアがあるそうですが、どういったものなのでしょうか?
■ ポール・デイリー:ムエタイも空手も7歳のころから習っています。東洋の格闘技やニンジャにあこがれて始めました。

: ムエタイのコーチは?
■ ポール・デイリー:タイ人のコーチや、現在のスマイリーコーチ、それからロブ・カーマンとも練習していたことがあります。

: ヒザ蹴りを出していたが、あれは得意技なのでしょうか?
■ ポール・デイリー:ムエタイを始めたばかりのころに、ジャンピングニーで相手を倒したことはあります。

: タイで練習したことは?
■ ポール・デイリー:タイ人の選手と戦ったことはありますが、行ったことはないですね。

: ムエタイから総合に移ったのは何故ですか?
■ ポール・デイリー:アメリカン・トップ・チームで3ヶ月ほど練習したことがあったんですが、練習している中で、彼らのプロフェッショナリズムを学んで、打撃だけじゃなくて、すべてにおいて強さを求めるなら総合格闘技だという考えが芽生えました。

: 今でもアメリカン・トップ・チームで練習することはあるのでしょうか?
■ ポール・デイリー:最近では、3ヶ月前から1ヶ月ほど練習しました。マーカス・アウレリオをはじめ、そうそうたる選手が揃っているので、練習の中で自分にとってプラスになることが多いですね。

: 対戦相手の北岡選手はグラウンド技術の高い選手だが?
■ ポール・デイリー:北岡選手が柔術が非常に強いというのは知っていますが、私はアメリカン・トップ・チームでも練習していますし、アブダビで上位に食い込むような選手と練習する機会があるので、そのあたりは気にしていません。かえって北岡選手のほうが私と対戦するにあたって対策が立てづらいのではないのでしょうか。

: 派手なパフォーマンスが得意?
■ ポール・デイリー:ファンに喜んでもらえればいいね。

: 日本のファンにどういう部分をアピールしたい?
■ ポール・デイリー:お客さんに楽しませたいですね。自分の試合やキャラクターで楽しんでもらいたい。ロンドンから12時間かけてはるばる来たのは負けるためではないので、楽しませた上で勝ちたいですね。

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