この試合ゴドシ-選手のスリ-パ-ホ-ルドでギブアップ勝ちなんですが、うつ伏せのスリ-パ-ホ-ルドだったので下からのぞき込んでいたのですが、自分の胸とゴドシ-選手の首にかかっている腕の間あたりで渡部選手が小さく手首で軽くタップをしていたので、ギブアップを取りました。試合が終わるとギブアップした記憶が無いと言っていましたから、本当におちる寸前位の状況だったと思います。ですからゴドシ-選手の攻撃はかなり執拗だったと思います。
戦歴豊なゴドシ-選手に、デビュ-戦もそうだったのですが、ルッテン選手といった経験豊かな選手に、あれだけ必死に闘わせることが出来る日本人の新人というのは、勝敗は別として、末恐ろしい物は持っているというクオリティ-の高さをしっかりアピ-ル出来たのではないかと思います。
但し、素材の良さを充分に闘いの中に出して行くという部分での技術力というものがなかなかすぐに身に付くということはないですから、ゴ-ルデンル-キ-とはいえ一つ一つ地道なトレ-ニングは必要で、パンクラスのリングは甘くないということです。パンクラスのハイブリッドレスリングは素材だけではとうてい勝ちを修めることはできないということです。ですからゴドシ-選手やタナ-選手は勝利を修めながら、まだまだ学ぶことがあるんだ、パンクラスから学ぶことがあるんだとそういうふうに謙虚に言っているのはサ-ビスト-クだけではなく本当にそうだと思います。フルトン選手も同じ様な事を言っていました。これは他の外国人選手も一様に言っています。
パンクラスで勝利を修めたとしても、こんなのではいつ負けるかわからないという危機感を持って試合に臨んでいます。そういう意味で身体が大きい、力が強いというアスリ-トのほんの一要素だけでは勝てません。それだけで選手に期待してしまったり、イメ-ジを固定させてしまうと常に裏切られるパンクラスに成りつつありますから、その辺が今後のパンクラスの5年を迎え新しい展開に成っていく流れが見えて来たと思います。
ますます上下関係、キャリアが有って無いような、関係が無くなって厳しいリングに成ってくるのではないでしょうか。キャリアが有ると言っても旗揚げの時のメンバ-が5年です。それ以前のものは渡部謙吾選手がラグビ-をしていた、石井選手がアイスホッケ-をしていたのと同じ形で船木選手はU.W.F.をやっていたとか、鈴木選手が藤原組をやっていたというようなことで同じ様に括って良いと思います。パンクラシストとしてのキャリアは最長で5年です。ですからそんなにネ-ムバリュ-で初めの印象を持たない方が良いと思います。ベテラン選手には本当に厳しいリングに成って来るんではないでしょうか。次回の10.26後楽園大会には鈴木選手が登場しますが、どの様に試合をするか。その様な感じで観るとおもしろいと思います。