この試合も打撃をヒットさせ前に前にお互い出ていくという試合で組んだ所からの攻防、グラウンドからの開始の攻防という形で決して拮抗して時が流れるという試合ではなかったところに、やはり一年前、一年間の進化というものが見てとれる試合だったと思います。
以前であればどちらかが動きを止めて相手を固めて行くという拮抗する時間というのがあったのですが、そういうものから相手をいどんどん攻撃して行くところが見受けられる動く試合でのフルタイムという事で、お客様は大変ヒートしたのではないかなと思います。特に後半3R目は本当にくんずほぐれつ、攻めて攻められて、攻めて返してという様な展開の中で大変面白い試合だったと思います。
その中で強いて言わせてもらいますと渡辺選手が昨年のNBTの決勝での負けから海外の試合を経験したり、いくつかの大きなプレッシャーの中での闘いをしたり等の中で少し少しやはり何かを掴めかけてるなという闘い方をしていました。詳しい戦歴が手元にないのではっきりとは言えませんが、多分グラバカの対戦相手が多かった様にイメージしてます。そういう中でも勝った負けたというよりは、良い意味で馴れて来たと思います。ですからその中で自分は何をしようかというものが、今回の試合の中で見えたという所に私はここであの決勝の悔しさを一つ思い出してもういっちょうやってもらいたいなと思うし、佐藤選手としてはやはり重厚な骨太な試合、どうやっても自分のスタイルの中から出ない、自分のスタイルの中でやるんだという個性の強い試合を展開してくれてました。
見る人間が見て行くとちょっとびりびりする良い雰囲気を持って闘っていたとおもいますから、もう一回見たい試合かもしれません。あと、渡辺大介と三崎和雄、2000年、2001年版のNBTの絡む試合みたいなものも見たい様な気がしてくる、先鋒から中堅戦までの3試合でした。1勝1敗1分という五分の形でここまで来た内容はそれなりに存在したなと、重苦しい雰囲気の中で副将戦に入って行く、そんな感じです。