そのケガのために7月のVS山本戦以降、試合には出場していらっしゃらないんですけど、現在の状態はいかがですか?
渡辺大介:もうレスリングの練習はやってますね。打撃の練習、スパーリングはまだやってないんですけど、でもだいぶ良い感じですね。まぁ、やり方によっちゃぁ、まだちょっと痛い時もあるんですけど、しょうがないかなって感じです。

どうでしょう? 今年も残り11/30横浜大会と12/21ディファ有明大会の2大会ですが、横浜大会は全対戦カードが既に決まってますので出場は無理として、12月のディファ有明大会への出場は?
渡辺大介:出たいですね。出場したいと言いました。

ケガの方はOKだと。
渡辺大介:はい。拳の骨折自体が初めてで、治り具合とかそのあれがあんまり良く分からないので微妙なんですけど、でも12月の試合までまだ一月以上あるので、まぁ大丈夫かなって感じですね。これで試合をして、もしまた折れちゃったらもうしょうがないということで。そのへんはもう割り切ってますね。

拳のリスクを負ってでも出場したいと。
渡辺大介:はい。でも僕の中では折れないと信じてます。けど一回やっちゃった人は何回かやっちゃうみたいって聞くんですけど、あの〜、折れたら折れたでまた治せばいいかなって感じですね。もう、僕は出たいって決めたんで、試合をすることしか考えてないですね。

打撃の練習も含めて、12/21の試合までに調整は間に合いそうですか?
渡辺大介:全然間に合いますね。レスリングの練習とかは今はもう他の選手と普通にやってますからね。前回骨折して、それまでとは違う練習をいろいろやってきたんですけど、それがすごい勉強になって、逆に骨折してスパーリングできなかった期間が僕は良かったなって思いましたね。

何か具体的に話せることはありますか?
渡辺大介:ん〜、まぁ、細かいこととか基本的なことに重点に置いて。例えば体の使い方だったりとか、本当にもう基本的なことをやってきたので。それで10月くらいからまたスパーリングをはじめたんですけど、けっこうすんなりできましたね、スパーリングが。ケガをして3ヶ月ちかくスパーリングをやってなかったのに、僕が思っていた以上にまたみんなとできてたので良かったなと。今またスタミナもだんだん付いてきてみんなに付いていけるようになってきたので、自分の中でだんだん余裕ができてきた時にその基本の練習でやってきたことが出てくるのかな〜というところですね。これがもうちょっとちゃんとできるようになれば、かなり僕の中で新しい自分がまたできるかな〜みたいに思ってるので、僕の中では自分が楽しみでしょうがないですね(笑)。自分の頑張り次第で面白いかな〜みたいな感じですね。まぁ、それはまだやってみないと分からないですけど。

では、12月の試合が決まれば今年は4試合ということになりますが、そのへんはまだ未定ですので、これまでの3試合を総合的に振り返っていただくとどういう感じですか?
渡辺大介:今年はちょっと試合数が少ないので、去年に比べたらちょっと内容が薄くなってしまいますけど・・・。そうですね・・・、あと一歩かなぐらいですね。あと一歩、こう何かきっかけが起きれば良いかな〜って感じですね。今何となくきっかけを掴めそうなんで、12月に試合をしてそれができれば、たぶん今年は良かったなで終わるんでしょうけど、今はまだこの3試合だけをみたらまだ何とも言えないですね。今年がこの3試合だけだったら、ちょっといまいちですね、僕の中では。まだダメだなって。もっとできるなっていう感じですね。もし12月に試合に出れて、自分の思ってることができたら、まぁ良いんですけどね。この3試合を覆すような、忘れるような、こうスッキリとした試合ができれば・・・。12月は試合に出たいです。



今後、こういうことをしたいなとか、こういう方向性でいきたいなとか、具体的なプラン、目標で現時点でお話しできることはありますか?
渡辺大介:最近すごく感じるのは、ファンの層がすごく変わったなということなんですよね。他団体の選手のジムの人だったりとか、その選手の友達だったりとか、ここ一年ぐらいで観に来るようになった人だったりだとか、そういう人たちが増えてきてるような感じなので、(そういう人たちには)たぶんまだグラウンドでどうこうというような細かいことは分からないと思うんですよね。たぶん反応がし辛いと思うので、分かりやすい試合をしたいですね。単純に。殴り合うのも分かりやすいですし、感情剥き出しの試合も観てて分かりやすいですし、頑張ってるなみたいな、何か感じてもらえるような試合をしたいですね。良いように感じてもらえる試合をしたいです。

ランキングとか、タイトルとか、他団体での試合とか、そういうことよりかは自分の試合内容の方が・・・。
渡辺大介:そうですね。そういうふうになれば、結果はついてくると思うので。あんまり先のことばっかり考えるとダメなんで、まぁ、一歩一歩やっていかなきゃダメですよね。もちろんランキングに入りたいとかありますけど、とりあえず観てる人たちが沸くような試合をしないと。まぁプロなんで、沸くような試合をしないといけないんで。それが一番ですね。そういう試合をしていれば、それで勝つのが一番なんで、それができればたぶんランキングにも入れると思います。どんどん上にいけるんじゃないですか。まぁ、そういう感じですね。



では、ちょっと質問の趣旨を変えて、渡辺選手個人のことから、パンクラスという団体に関してのご質問です。現在のパンクラスというのをどうご覧になってますか? 実際リング上で闘う選手として。渡辺選手は1995年の4月にパンクラスに入門して以来、ずっとパンクラスを中から観てきてると思いますが。
渡辺大介:もう、変わりましたね、パンクラス。僕が知ってるパンクラスじゃないですね、もう。時代が変わってきてるんだなって感じですね。たぶん、昔みたいな感じで今もやってたらお客さん入んないのかなって。やっぱ時代に乗り遅れないようにしていかないと厳しいと思うので、流れだからしょうがないかなって思いますね。それでまぁ、上手くいけば僕は良いと思うので。レガースしないとか、掌底じゃなくグローブになったとか、いろいろそんへんのルールも変わってきたんですけど、根本的なものは一緒なんで。一対一で闘って相手を倒すということは一緒なんで、まぁ、僕は結構そのへんはそういうもんなんだなって思いますね。そういう時代の流れに逆らって、「俺は掌底とレガースで」っていうのも別にないので。そっちの方が良いとか。だから別に僕は今ので良いですよ。

では今後のパンクラスに関して。今後、パンクラスにはどうなっていってほしいですか?
渡辺大介:いや、やっぱり大きくなっていってほしいですし、大きくしなきゃいけないなと自分で思いますね。自分達が大きくしなきゃいけないということは十分分かってるので。デカくしたいですね。だからまぁ、頑張んなきゃいけないなってすごい思いますね。もっと世の中に出た時に、ウォーッって、まだ世の中にこんなのがあったのかっていうようなところにしたいですね。

ちょっと難しい質問になりますけど、渡辺選手にとってパンクラスはプロレス団体ですか? それとも違いますか?
渡辺大介:難しいですね〜。世の中にプロレス団体ですって言って、例えばゴールデンタイムとかで放送したとしても、観た人は「これはプロレスじゃねぇーよ」って思うかもしれないので、それは観る人がもうそういうふうに捉えたらそれはそれで良いんですけど。正直もう今はプロレス団体ですって言っても、最近の反応は違いますよね。でも僕はプロレスラーになりたくてパンクラスに入ってきたんで。船木さんとか鈴木さんとかがプロレス団体ですって言って旗揚げして、こういうスタイルのプロレスもあるんだって思って、こういうスタイルのプロレスをやっているプロレスラーになりたいって思ってパンクラスに入ったんで、その気持ちは今でも変わらないですね。ただちょっとグローブしてるとか、レガースしてないとか、その程度ですね。気持ちはあの時と一緒ですね。ただまぁ、観てる人が「こいつは総合格闘技の人だ」とか、「プロレスラーっぽいな」とか感じるのはどっちでも良いですね。すごいなって思ってくれれば。「おっ! こいつスゲーな」って思ってくれれば僕はどっちでも良いです。