では、これまで入場の際の佐藤選手のオリジナリティー、入場曲とメガネにマントという、3つのアイテムに関してお話を聞いてきたんですが、次は“技術"への拘りということで・・・
佐藤光留:ないです(笑)。

いやいや(笑)。前回、お話を聞いた時(1月・後楽園ホール大会前のインタビューの中で)におっしゃってた“足関節"。
佐藤光留:違うんですよ。足関節でいくんじゃなくて、足関節しかできないんですよ(笑)。

そういうことだったんですね(笑)。いや、でも、1月の試合(VS岡見勇信戦)ではすごい、足関、足関、足関って感じで仕掛けてたじゃないですか?
佐藤光留:ん〜、足関節はですね、すごい楽しいんですよ。で〜、まぁ、向いてないとは思うんですけど、けど、楽しいですよね。僕が小さい頃はU.W.F.はそんなに好きではなかったんですけど、何かこう、回転して膝十字とかは好きだったんですよ。クルッていって膝十字とか、飛びついて膝十字とか。あと、あの〜アキレス腱固めとか。アンクルホールドなんてわかんないですよ、小学生には。何じゃコレ?っていう技でしたけど、好きでしたね。コブラツイストよりも、スリーパーホールドよりも、好きでしたね。でも、一番好きだったのは、トペ・コーンヒーローとか(笑)。

跳ねる方だったんですね。でもおっしゃってたじゃないですか? パンクラスのismっていう道場は、プロレス・格闘技業界で見渡しても・・・。
佐藤光留:いや〜、絶対負けないと思いますよ。足関節に関しては。誰でもできますからね。普段、あんまりそういう片鱗を見せない人でも、パッって足を取りにいったら、足の取り合いになりますからね。

まぁ、この間の『DEMOLITION』(2月9日・横浜)でも、金井(一朗)選手が初の一本勝ちで勝ったんですけど、それも足関節(ヒールホールド)だったんですよね。
佐藤光留:金井“ヒール"も実は隠しナイフですからね。

ん〜、結構、上手いんですか? ヒールホールドに関しては。
佐藤光留:あの〜、技術がすごい煮詰まってきてるじゃないですか? 今の総合って。その中で、以外と素直に入れば、素直に入れるっていう良い例ですよ、あれは。前、上山選手(U-FILE CAMP.com)と金井がDEEPのリングで絡んだ時(2002年12月・ディファ有明)もそうでしたね。北岡(悟)が言ってましたからね。「あのDEEPのチャンピオンに、あんなに普通にヒールを取りにいって取れんのか?」って。だから難しくなればなるほど、基本が大切。どんなに大学生になっても、九九使いますからね。

まぁ、確かに(笑)。では、今後どうしていきましょう? “足関節"?
佐藤光留:ん〜、この間『格闘Xパンクラス』で足関節の特集をやってて、僕が一つも出てこないっていうのは、やっぱね〜、悔しかったですね〜(笑)。見てないですからね、僕はその回は。

鈴木(みのる)選手と今成正和選手(チームRoken)でしたからね。
佐藤光留:僕は鈴木さんに足関節を教わっているんで、それはいいんですけど、他団体に足関十段って呼ばれてる人がいて、それが悔しいったらありゃしない。だから見てないんですよ。悔しいから。みんな「見た方がいいよ」って言うんですけど、嫌だって。変にワガママなんです(笑)。

では、今後も足関節には拘っていきます?
佐藤光留:だからそれしかできないんですよ。いいんですよ、それで。あのね〜、足関節があったら、「あいつは足関節しかないから、こういう体勢だけ気を付けてたら大丈夫だよ」って言われたとしても、大いに結構。大いに結構っスよ! そんなこと言ったって、マイク・タイソンのパンチは当たれば倒れますからね。当たんなきゃ倒れない。だからそんなもんスよ。だからいいんスよ。僕はヨーロッパスタイルで。

ヨーロッパスタイルって足関節なんですか?(笑)
佐藤光留:わかんないです(笑)。