第2試合 ウェルター級戦/5分2ラウンド
○長岡弘樹(2R 5分00秒、判定(3-0))太田洋平×

この試合に限らず2試合目から4試合目までのウェルター級のトーナメントというのはミドル級と共に日本人の駒の揃ったクラスですから、そういう意味では全般的にたいへん面白い試合でした。その中でこの長岡選手と太田選手はアマチュアの頃からパンクラスのリングでは良く見ている選手なので、その成長ぶりもたいへん見てとれた試合でした。試合はいつもの長岡選手がそこにいた、という感じで、立合いから積極的に打って前へ出てテークダウンを狙って行くスタイルです。後はしつこく顔面、体を打ち分けながら、ギブアップを狙って行く試合でした。それに対して太田選手は序盤強い打撃というのも彼の特徴かなと思っていたのですが、スタンドの打撃の攻防なども歯切れが悪かっです。試合後彼を訪ねたら、ちょっと右拳を傷めてしまったというのも後手に回った要因の一つなのかなと思います。そういう意味で早く試合の展開を自分の中で修正出来なかった事、今日の試合のテーマが絞れ切れないまま2ラウンドが過ぎてしまったところに、太田選手らしくなかったという印象があります。

長岡選手、太田選手、そしてこの後に登場した岩崎選手、それに三崎選手の4人というのは去年のNBTの予選等からすごく気持ちの良いファイターという印象のある四羽烏なんですよ。そしてこれは王者決定のトーナメントなんですから、この闘いで切り捨てられて行くわけですがこれで終わりではありません。王者に対して挑戦して行く為には良い試合をして実績を作って行く事だと思います。ここで負けて色々悩んだりするかもしれませんが、あくまでも初代王者になれるか?というのがこのトーナメントなので、ゴールはチャンピオンになって何度も防衛するというのがファイターの、もしくはランキングの最大のメリットです。ですから勝因、敗因等を一つ一つ自分の中で反復して、例え初代チャンピオンに成れなかったにしても次に挑戦をするんだという勢いでやってもらいたいと思います。

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