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[1] 1/27・後楽園ホール VS KEI山宮戦 : 9月29日(日)のパンクラス・横浜文化体育館大会で、アレックス・スティーブリング選手との初対戦が決定した佐々木選手ですが、このスティーブリング選手との試合についてお話を聞かせていただく前に、今年のこれまでを振り返っていただきたいと思います。まずは1月27日・後楽園ホール大会でのVSKEI山宮戦。今年の第一戦となった試合ですが、腕ひしぎ十字固めで見事一本での勝利でした。良いスタートがきれたんじゃないですか? ■ 佐々木有生:そうですね・・・、やっぱり山宮さんの精神的なものが出た試合だったんじゃないですか?去年の10月(後楽園ホール大会)に山宮さんは郷野さんに負けて、ちょっと悩みだしたところっぽいとこがあって。ん〜・・・。 : ちなみに今年の目標という感じのものを年頭に立てられました? ■ 佐々木有生:そうですね・・・、2002年はまず下積みだと思いました。下積みと言うか、土台作りですね。世界にいくための土台作り。山宮さんとの試合は、もっと自分自身、試合に集中できたんじゃないかと思いますけど、内容的には良かったんじゃないですか。一本勝ちしたし。あの関節技をとった時の腕十字はなかなか自分でも冷静に良くできたなと思ってます。それとパスガードも。そういう部分ではすごい良かったと思ってます。 [2] 3/30・「DEEP2001」 VS グスタボ・シム戦 : 次の試合が3月のDEEP2001大会でのVSグスタボ・シム戦です。この選手がなかなか難しくて、菊田選手もメチャクチャ強いとおっしゃってたんですけど、ネームバリュー的には決して高くないという強豪選手。 ■ 佐々木有生:この選手は、みんなが闘ったとしたら誰が勝てるか分からないですけど、まぁ、強かったと僕は思います。あとはやっぱり自分の精神的な部分でいっぱいいっぱいでしたね。できるのかできないのか?闘ってる最中、結構やれるんだなと思ってて、勝ちたいとかっていうよりも、やれるんだ、やっていけるんだという気持ちの方が大きかったですね。 : 試合前には、グスタボ・シム選手に対してどんなイメージを持ってました? ■ 佐々木有生:力が強くて、バランスが良くて・・・。ティトとかアローナとかっていう選手は90kg前後の選手の中だとトップ中のトップというか、S・A・BでいうとS級の選手ですよね。グスタボ・シムはAの上ぐらいにいる選手だと、僕はそう認識してました。とにかくバランスが良かったですね。何試合か観たんですけど、負けている選手はみんな(グスタボ・シムを)投げることができなかったし。あと蹴りがすごい重い。厳しい試合になることは自分でも分かってました。それと(自分も)ケガをしてて、試合前に十分な練習もできない状況で・・・。こういう類の選手と闘って、自分がやれるのかっていうのは、ある意味次にいけるのかいけないのかという基準でしたね。VSグスタボ・シムって聞いて、ちょっとウッって思いました。「何でオレが?」みたいなところも半分ありました(笑)。 : そういうシム選手との試合はフルタイムの末のドローという結果でしたが、この結果に対してはいかがですか? ■ 佐々木有生:後でビデオでこの試合を観たんですけど、試合だとやっぱりレフリーの感覚というか、3ラウンドで下になってた僕も悪いんですけど・・・。どうとるかですよね。下から攻めてたのも僕だし、上からパスしたのも僕だし、打撃をあててたのも僕だし。まぁ、ドローがいいところかなとは思ってましたけど。 : 試合を終えられた後はどうでした? ■ 佐々木有生:疲れました(笑)。休ませてくれというか、もうほっといてくれって思いましたね(笑)。ホントに。いや、もう凄かったです。両足はすごい重たかったし。蹴りの威力が凄いから。またローキックが得意なんでしょうね。かなり痛かったですね、試合が終わった後。試合中は痛くなかったんですけど。終わった後、すげーローキックだったなって思いました。まぁ、試合内容的には満足してます。 : 試合の後、どのくらい「もうほっといてくれ」状態が続きました? ■ 佐々木有生:いや、もう1、2週間は誰にも話しかけられたくなかったんですけど、僕もこういう性格だから(笑)。 : では2週間ぐらいは練習も休んで。 ■ 佐々木有生:1週間ちょっと休んでましたね。足にもダメージがありましたし。 [3] 5/28・後楽園ホール VS ジョン・グローバー戦 : 4月には試合がなくて、次の試合は5月28日・後楽園ホール大会でのVSジョン・グローバー戦になりましたが、約2ヶ月ちかくをどのように過ごしてました? ■ 佐々木有生:いや〜、体調があまり良くなくて、ヤバかったですね。精神的な部分ではちょっと休んでました。 : VSジョン・グローバー戦のオファーがあった時には練習は再開してたんですよね? ■ 佐々木有生:再開してたんですけど、ケガと体調不良でちょうど練習ができなかったんですよ。 : 対戦相手としてジョン・グローバー選手の名前を聞いた時はどうでした? ■ 佐々木有生:分かんないですよね。ただ、戦績の10戦10勝というのを見て、どうなんだろう、並じゃないだろうとは思いました。 : 体調が完全ではない中でのVSジョン・グローバー戦でしたが、きっちりと十字固めで一本をとっての勝利でした。振り返ってみていかがですか? ■ 佐々木有生:そうですね・・・、普通の状態だったら1ラウンドで勝ってたと思いますけどね。いや、疲れました。体調が悪いときってこんなに疲れるんだと思いました。まぁ、でもきっちり勝ったんだから良かったんじゃないですか。 : こう振り返ってみると、昨年7月・後楽園ホール大会でのVSジェイソン・デルーシア戦から、通常の総合ルール(※7/7「コンテンダーズ7」のダブルマッチと、8/25梅田ステラホールでのキャッチレスリングを除く)では6戦5勝1引き分けと、かなり良い戦績を残していて、しかもその5勝の全てが腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちということですが、この結果をあらためてご覧になってご自身としてはどうですか? ■ 佐々木有生:あ〜、別に大したことないと思いますけど。菊田さんが同じことするって言ったら、ホントにできますからね。でも良くやってるなって感じはありますけど。特別(自分が)極めが強いってわけでもないんですけどね。 [4] 7/7・GCM「THE CONTENDERS 7」佐々木有生&佐藤光芳 VS 宇野薫&光岡映二 : 5月の後、次は7月の「コンテンダーズ7」でダブルマッチに臨みましたが、打撃のない試合、そして初めてのダブルマッチということで、難しい試合だったと思いますが、この時も確か体調が良くなかったんですよね? ■ 佐々木有生:そうですね・・・、喉が腫れて。でも面白かったですけどね。宇野君はやっぱりウェルター級でのトップなんだなって感じました。 : 試合前の作戦を佐藤光芳選手に聞いたんですけど、佐々木選手の体調が良くないってことで、光芳選手が8、佐々木選手が2という割合で試合を進めるということだったんですが、そのペースはまもられているなと試合を観てて思いました。宇野選手との対戦は圧倒的に佐々木選手の方が多かったですよね。 ■ 佐々木有生:まぁ、向こう(宇野選手)も試合の途中で(佐々木選手の)体調が悪いって気付いたらしいですからね。1回リングの中に入って、また戻ってきた時に疲れちゃってヘタリこんで座ってましたから。でもこのままだったら終わんないなって思って。頑張ったんですけどとれなくて。 : そういう中でもスリーパーと腕ひしぎ十字固めの攻防で、宇野選手との見せ場を3回ほどつくりました。 ■ 佐々木有生:それがあったからまだ少しだけ良かったのかなと思いましたけど・・・。 : もう一度佐々木選手にこのダブルマッチでお話があったらどうしますか? ■ 佐々木有生:分かんないですね。菊田さんや郷野さんと、ということであればまだ出場するかもしれませんし・・・。でも、もう一度出場するなら楽しく闘いたい。面白かったですよね。 [5] 8/25・梅田ステラホール VS 大石幸史戦 : それでは、8/25梅田ステラホール大会でのVS大石幸史戦についてお聞きします。この試合もコンテンダーズ7に引き続き、打撃のない試合(キャッチレスリング)でした。試合前、佐々木選手は5分間動き回ってとおっしゃってましたが、実際試合を終えていかがでしたか? ■ 佐々木有生:この試合に関してはちょっと言わせて下さい(笑)。自分の中で戦前の予想では、僕が下で、(大石選手を)投げれないんじゃないかと思ってたんですけど、僕は見事(笑)バックについて、転がして。その時点で「オオ!僕も結構なかなかレスリングやろうと思えばできるんだな」って思って(笑)。体重は違ったんですけど、相手は大学までレスリングをやっていた選手ですから。反対に僕は何もやってないわけですよ。そこからバックに回って、それで極めればお客さんも喜んでくれるだろうなと思ったから極め急いじゃって。それで精神的ゆとりがなかったですね。5分間しかないっていう、もう時間との闘いですね。それでなかなか上手くいかないから、あっちの技いこうかな?こっちの技いこうかな?ってよけい悩んじゃうわけです。もう相手うんぬんかんぬんじゃないです。自分の中で、これ大丈夫かな?でも失敗したら5分間しかないな。5分間しかないから失敗したら取り返しがつかないなとか。そういう闘いでしたね。 : 打撃のないキャッチレスリングで大石選手と試合をして、大石選手の実力というか、選手としてはどういう印象を持ちましたか? ■ 佐々木有生:それはやっぱりレスリングをずっとやってきた選手ですから強いんじゃないですか。この(大石選手の)階級ではトップの選手だと思いますし。 : その大石選手との闘いの中でも、佐々木選手的には時間との闘いの方が大きかったということですね。 ■ 佐々木有生:大きかったですね。あの日(8/25梅田大会)、冨宅VS芹沢戦以外はみんな判定(勝負)できてたから、これは絶対極めなきゃいけないなとか、5分間で極めるのは厳しいなとかいろいろ考えて。やっぱりお客さんはみんな期待するわけじゃないですか。もともとそんなに極めが強いわけではないのに、期待されてるから、これは大変だなと。それで5分間しかない。もうどうしようかな?って思いました。 : 大石選手とのキャッチレスリング対決をドローで終えて、今年、これまでの戦績が5戦2勝3引き分けという結果ですが、全体的に振り返ってみて、この数字には満足していますか? ■ 佐々木有生:前半は良かったですね。VSグスタボ・シム戦までは。後半に関しては、この体調でこのくらい、じゃあこうしたら良いという感じで。 : 年頭に立てた世界への土台作りという意味ではどうですか? ■ 佐々木有生:それはまだこれからですよ。今9月ですから。今年、あと後半2試合できれば・・・。 >>> N E X T |