7/28後楽園ホール大会での「ネオブラッド・トーナメント」から、3ヶ月を空けての試合出場が決まりました北岡選手。まずは、10/29後楽園ホール大会での試合に関してお聞きする前に、その「オネ・ブラッド・トーナメント」での激闘を振り返っていただきたいと思います。
北岡悟:まぁ、決勝(VS門馬戦)で5秒で負けたという結果に関しては反省すべき点はいっぱいあるんですが、あの試合関しての後悔はないですね。あの時はあれが精一杯だったということですよね。(ゴングが)カーンって鳴ってすぐにタックルに入ろうっていうのを体が勝手にやっちゃったというか、試合前からタックルに入ってっていうのは決めてて・・・。その前に打撃出したりとか、もっとモーション入れたりとかあったと思うんですけど、あの時(自分が)やれたことはあれ(タックル)だったと思うので。それが向こうのやってきたこと(カウンターの膝蹴り)と噛み合っちゃったから・・・。まぁ、それは自分で技術的に足りない部分とかに関しては反省してますけど、あの時の選択として、あれ(タックル)を後悔はしてないですね。あれがあの時点での僕の力だったということなので。しかも、あの日はあの1試合だけで5秒というわけじゃないんで。その前に(一回戦、準決勝と)25分ちかく闘った後での、いや、25分ちかくじゃないですね、「ネオブラッド」への出場が決まってからずっとやってきたことの最後の瞬間なんで。今振り返ってみると、まぁ肥やしになったなって感じがしますね。もちろん優勝をするつもりでずっとやってきたんですけど、優勝できなかったことにも逆に意味があるんじゃないかと。優勝できなかったからこそ僕の手に入ったものもいっぱいあるんじゃないかと思うので、それを今後出していければ良いと思ってます。

「ネオブラッド・トーナメント」初出場、しかも決勝までいくと1日3試合になるわけですが、そういう意味でのプレッシャーというのはどうでした? 
北岡悟:そうですね、やっぱり1日3試合というのはキツかったですね。でもプレッシャーというか、僕もそれまで10戦ちかく、他団体の試合を含めると闘っているわけで、その辺は自分の力になってるんだというのが自分自身分かりましたね。一回戦で闘った相手(野沢洋之選手)もあんなにゴッツクてよく練習してるんだろうなっていう体つきだったけど、全然力も負けてなかったので「あぁ、俺って力あるな」って思いましたし。その前にコンテンダーズ(7/7)に出た時に、小島弘之選手という修斗でもきちんと強かった選手と試合をして、結果は判定負けだったんですけど、その時にケンカで負けた気がしないっていうのがあって、俺は力がついてきてる、やってることがきちっと身に付いてきてるっていうのを感じて、それを(トーナメントで)出せればと思ってたので。それはまぁ、一回戦・準決勝に関してはできてたと思うので、今はそれ以上のものを模索している最中ですね。

では、「ネオブラッド・トーナメント」に関しては、もう卒業しますか?
北岡悟:卒業・・・、じゃないですかね(笑)。ネオブラッドを卒業するっていうか、トーナメントは最後だと思ってますね。来年出ることはないと思ってます。来年は違うところにいるっていうか、もっと高い場所にいると思うので。(決勝で敗れた)門馬選手に関しても、またご縁があれば(闘う)という感じですね。門馬選手ともっときちんと闘ってみたかったとか、負けてるんで悔しいというのがないわけじゃないんですけど、同じ格闘技界というか、同じことをやってるわけだから、また闘うことがあれば神様が勝手にその機会をつくってくれるという気がするので。だからそれを無理やり手繰りよせるつもりはないですね。まぁ、階級が違うというのがないわけじゃないんですけど、(今後)闘うこともあるかもなっていう感じですね。

分かりました。では、10/29後楽園ホール大会の話題に移ります。対戦相手が港太郎選手に決まりましたが、現在の率直な心境はいかがですか?
北岡悟:そうですね・・・、ん〜っ、よく港選手と(今度)試合をするんですよっていう話になった時に、「キックボクサーだね」「キックボクシングの対策はできてるの?」っていう感じで言われたり、「立ち技VS寝技だね」って言われたりするんですけど、違うなって僕は思うんですよね。別にそういう試合でもないと思うんですよね。港選手も寝技の練習をしてるし、僕も立ち技の練習をしているし。もちろん何が得意かといったら立ち技だったり、寝技だったりするんですけど・・・。あと、「キックの対策」っていうのもよくあるんですけど、僕はキックボクサーじゃないんで、僕が港選手にやることっていうのは、僕がやれることを勝つためにやるだけなんで、はっきり言って港選手は関係ないんですよ。港選手が何をしてこようと、強いパンチやキックを打ってくるかもしれないですけど、僕が港選手にかける技は決まってるというか、やることは僕のやることなんで、港選手が何をしてこようが関係ね〜よっていうことですね。で、後はキックボクサーVS寝技師じゃないんですよね。僕はパンクラシストなんで、パンクラシストの中では寝技を得意にしているパンクラシストだとは思うんですけど。そういうことで立ち技VS寝技ではないなと僕は思ってるんですよね。僕のパンクラスVS港太郎、みたいな。そんな感じですね(笑)。あとは若者VSベテラン、みたいな。

では、総合で闘う港選手の印象というのはいかがですか?
北岡悟:そうですね、伊藤さんとの時(パンクラス3/25後楽園ホール大会)が一番良かったんじゃないですかね。持ち味が出てるというか、いろんなパフォーマンスが出てたと思うんですけど、それは僕は伊藤さんあってのことだと思うんですよね。伊藤さんがそういう部分を引き出して、試合を盛り上げたみたいな感じがするんですよね。熊谷選手との試合(5/6プレミアム・チャレンジ)の時は、完全に熊谷選手が港選手の良いところを全部潰しちゃって、全然良さが出てなかったんで。ん〜っ、どっちの試合をするっていうのはないんですけど、まぁ、港選手は間違いなく強いですよ。間違いなく強い、弱いわけがない(笑)。あと、やっぱり何だかんだで格闘技を続けていらっしゃるので、すごい格闘技が好きなんだなって思いますね。好きじゃなかったらやっぱりやってられないですよね。ボクシングの選手とかでも、負けてもしつこくやり続ける人がいるじゃないですか。何々のためとか、チャンピオンになるためとか言うんですけど、そうじゃなくて、闘うことが好きなんじゃないかって僕は思うんですよね。だから港選手もキックのあとにこれ(総合)をやってるっていうのは、すごい格闘技のことを好きじゃないかと思うんですよね。そのへんで僕は尊敬っていうか、共感できると思うので、そういう中で、いくつも歳が離れた僕が縁があって港選手と闘えるっていうのはすごい幸せだなって思いますね。港選手にとっては不幸せかもしれませんけど(笑)、僕にとっては港太郎と闘えるっていうことは光栄なことですね。でもまぁ、そこまでしかないですね。僕はもっと高いところにいかなければいけないので。

では、今度のVS港戦で、北岡選手が見てほしいところ、または見せたいものというのは何ですか?
北岡悟:そうですね・・・、ネオブラッドの時よりも絶対何かしら変わってるというか、伸びてる部分が絶対あると思うので。自分自身、練習している中で伸びてきている部分を実感できているので、それを試合の中で見せることができればと思ってます。まぁ、今回の場合は一本とるということになりますね。今回僕が目標にしているのは、伊藤さん以上の内容で勝つということなんですけど、伊藤さんのように港選手の良いところを引き出して盛り上げて勝つというのではなく、とり合えずまだまだ僕はキャリアも浅いということを言い訳にさせていただいて(笑)、とにかく一本をとるということで試合に臨みたいなと思ってます。僕の中で今回の試合は、パンクラスのウェルター級のランキングを見越しての闘いというところがあるので、今のランキングを見るとチャンピオンを含めて5人いるんですけど、5人中3人(大石選手、長岡選手、芹沢選手)と試合をしてて、まだ闘ってないのは國奥さんと、伊藤さんだけなんですよね。しかも長岡選手と芹沢選手とは一応僕は引き分けてます。大石との試合でも判定で大差の負けではなく、2-0での負けだったので、はっきり言ってこのパンクラスのウェルター級のランキングでは僕が入っても全然おかしくないと自分では思ってるので、それを証明するような闘いをしなくちゃいけないなと思いますね。

それでは、北岡選手の今後の目標や野望、またはこれからの展望を教えて下さい。
北岡悟:まぁ、僕はキング・オブ・パンクラスのベルトを巻くのが人生の目標と言ってきたので、それは今も変わってないですね。でも、それより先もあるのかなって今は思ってきてますね。ベルトを手土産にどこかにいくっていうのは僕はちょっと違うと思うんで、やっぱりパンクラスを一番にしたいっていうのが僕はありますね。逆に、強い選手にパンクラスに上がって来てほしいって思うし、その時にパンクラスのベルトを巻いて、パンクラスのリングで試合をするっていうことにすごい意味があることだと思ってます。とにかくパンクラスをデカくしたいっていうのがあるんですけど、結局まぁ、下でチョコチョコやってても名前が知られないんで、ベルトを巻くことが一番かなって思ってます。年内にウェルター級のランキングに入るってことが今年の年頭の目標だったんですけど、とにかく年内にランキングに入って、来年、國奥さんがUFCに出場して、そして帰ってきた時に、一番に僕が闘えればなと思ってます。その時に、できればランキング1位で闘いたいですね。3位とか4位じゃなくて、1位で闘いたいですね。でも1位になるのもなかなか大変なことで(笑)、國奥さんと闘う意外だと、結局伊藤さんに勝つしかないんですよね。だから伊藤さんに勝っておくことですよね。それが目標ですね。

では最後に、北岡選手の試合を楽しみにしていらっしゃるファンの皆さんへのメッセージを。
北岡悟:え〜っと、今回結構若い人ばかりが出場するんですけど、みんな名前を憶えておいて損はないと思います。パンクラスの前座でチョコチョコって試合をしてた人が、何年後かにこんなとこ出てる、あんなとこ出てるっていうのがあるかもしれないし。結局はみんな若い人が伸びてって、また新しいものをつくっていくわけだから、あんまり「こんなつまんない試合しやがって」って思わずに、こんな初々しいのが何年後かに立派になるんだなって思って観てもらってもいいし。その初々しい中にも上にいこうっていう気持ちが絶対ある、何かしら絶対あると思うので。もしかしたら弱い気持ちとかも出てるかもしれないですけど、弱い気持ちだけでリングに上がってるわけではないので。リングに上がる人っていうのは、弱い人は絶対にいないし。だからいろんなものが詰まってるので、上辺だけで観ないでほしいっていうか、絶対観えると思うので。お客さんはお金を払って観にきてるわけだから、だからこそ上っ面だけじゃなくて、しっかり観てほしいって思いますね。しっかり元をとって帰って下さいって感じですね。

おまけトーク
ファンの皆さんにお知らせしたいことがあればどうぞ。
北岡悟:そうですね・・・、携帯電話が壊れてて、最近ようやく復活してすごい嬉しいんですけど、復活したら復活したであんまり電話がかかってこない(笑)っていう悲しい現実があって・・・。
それはサイトで出してもいいんですか(笑)?
北岡悟:いいですよ(笑)。
かかってこなかったらやっぱり寂しいですか?
北岡悟:寂し〜ですね。ハイ。
でも聞くところによると、「北岡悟を囲む会」っていうのがあって、それはかなり盛況だということですが。
北岡悟:あ〜、15人ぐらいですね。
その中で北岡選手はキングだって聞いたんですけど(笑)。
北岡悟:あ〜、そこではみんなが僕を王様にさせてくれてるんですよ(笑)。こんなどうしようもないダメ人間を。まぁ、甘やかせてくれてる感じですね。だからそういう人たちにも何かお返しをしなくちゃいけないなと思ってるんですよね。「囲む会」に限らずお世話になってる人たちがいっぱいいるので、そういう人たちに何かしら還元できたらいいなと思ってるんですが・・・。まぁ、今は何もないんですけどね、ぶっちゃけて言えば(笑)。
じゃあ、「北岡選手の携帯番号を知ってる方は連絡してあげて下さい」ってことにしておきましょうか?
北岡悟:そうですね(笑)。それでお願いします(笑)。どんな些細なことでもいいからメールしてくれと。
メールはきちんと返してます?
北岡悟:返しますね。返さないことはないですね(笑)。どんな些細なことでもいいからとにかくメールしてくれということで(笑)。

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