10/29後楽園ホール大会で、パンクラス初参戦のワン・アヤラ選手との対戦が決まった大石選手ですが、その試合に関してお話ししていただく前に、まずは7/28後楽園ホール大会で行われた「初代ウェルター級王座決定トーナメント」準決勝でのVS國奥戦に関してお聞きしたいと思います。試合自体は延長戦までもつれこんでの判定負けという残念な結果でしたが、大石選手を破った國奥選手が決勝で伊藤選手に勝利して王座を獲得しました。現王者との一戦を振り返っていただいていかがですか?
大石幸史:何も憶えてないスけど、まぁ、ダメですよね。負けましたからね。どう?って聞かれても、何もないですよね。

では、9/29横浜大会での國奥選手のタイトルマッチはご覧になってました?
大石幸史:観てましたよ、もちろん。

挑戦者の長岡選手は、ウェルター級のランキングでは現在大石選手より下に位置している選手ですが、試合をご覧になっててどういう印象をお持ちになりましたか?
大石幸史:まぁ、(ランキングは)そういうふうになってるだけなんですけどね。まぁ、(長岡選手は)頑張ってはいましたけどね、負けは負けなんでね。しゃーないって言うか、國奥さんが強かったですよね。何か一回パンチが入ったのぐらいですよね、ホントに。それからはもうダメでしたね。

國奥選手をご覧になっててどうでしたか?
大石幸史:ん〜っ、國奥さんはいつも通りでしたね。パンチで・・・、痛いんですよねパンチがね、また。國奥さんのパンチ痛いんですよ。だからよく(長岡選手は)立ってるなって思いましたけどね。結構いいヤツ入ってると思ったんですけどね。・・・・・・・。

以上?(笑)
大石幸史:まぁ(笑)、何を分析するんですか?あの試合で(笑)。

大石選手はご自分の階級のタイトルマッチをどうご覧になってたのかなと思って。
大石幸史:あっ、大体僕(他の選手の試合を)観る時は、試合をしてるその選手と自分が以前闘うなりしている場合は、例えば國奥さんだったら、「あのパンチ痛えな〜オイ、よう耐えてんなぁ〜」みたいな、そういう見方ですよ。

では、また大石選手に関係あるウェルター級の話題なんですが、伊藤選手が9/7DEEP2001のリングで修斗の三島☆ド根性ノ助選手に敗れてしまいました。あの試合と結果を大石選手はどうとらえてらっしゃいますか?伊藤選手は大石選手と同じismの選手で、パンクラスでは大石選手の先輩であり、そして同じウェルター級の選手で、しかも大石選手よりランキングが1つ上の選手ですが。
大石幸史:まぁ正直な話、僕試合とかに関しては、ランキングだとか、どっちが強いだとか、そういうのは全くないと思ってるんですよね。誰々に勝った誰々だから、誰々より強いっていう、そういう見方はあんまりしないんで、その日リングに上がった二人のどっちが単純に強いかって見方しかしないんで。だから僕よりランキングが上の伊藤さんだとか、その伊藤さんに勝った三島選手が僕より強いだとか、そういう考え方は別にしないんで。あの〜、何とも・・・、何て言うんですかね、強い弱いとかは別に今はないんですけど・・・。まぁ、でも、実際別の見方もするんですよね。僕、こういう選手としての見方と、あと、外から見た時、昔僕が見てた時ですよね、パンクラスはどっかのヤツと試合した時に勝ったとか、そういうふうな見方もやっぱりするんで、それだとやっぱり単純に修斗に負けたと。それはまぁ、いけないことですよね。まぁ、そういう見方と、そうでない見方と、結局2つあるんですよね、僕の中に。

三島選手に対して思うことはありますか?
大石幸史:まぁ、いろいろありますけどね。いろいろある・・・、いや、いろいろないな(笑)。いろいろない!いろいろはないっスね。まぁ、1つぐらいしかないですけど。別にどうのこうのいう問題じゃないんで、ここで。まぁ、強いなっていう。ここ的話だと、まぁ強いなっていうことで終わらしときます(笑)。

分かりました。では今度の試合の話題に移りますが、8/25梅田大会から2ヶ月ちょっと空けての試合が決まりましたが、現在の心境はいかがですか?
大石幸史:心境・・・、ん〜っ、まぁ、試合があるなというぐらいですね。別に誰と試合する時も、何とも思わないこともないんですけど、対戦相手が決まったら(試合が)あるんやな〜ぐらいで。別にそこから慌ててどうしようとも思わないですし、普通に練習してますし。

ワン・アヤラ選手は情報も少ないんですが、プロフィールをご覧になって、アヤラ選手のイメージですとか、試合のイメージとかはもうできてますか?
大石幸史:いや、試合は別に練習でやってることを出すだけなんで・・・。180cm、73kgと聞いた時には、「180cmもあんのに何で73kgやねん!」と思いましたけどね。もうちょっと頑張れよみたいな(笑)。オレ今頑張ってんねんからみたいな。「80kgまで頑張ってんねんやオレは!」みたいな。お前何してんねん、まぁ、それくらいですね。あっ、あと25歳同じやんみたいな。それくらいですね。

戦績が8戦7勝1敗で、3つの大会の王者ということなんですが、やっぱりタイトルを持ってるということで警戒心は増すものですか?
大石幸史:いや、もう誰でも増しますね。誰でもビビリますね。デビュー戦(2001年10月)のVSミック・グリーン戦の時も、「膝蹴りが」とか、「速射砲のように」とか(プロフィールに)書いてたんですよ。もう最悪やと思いましたもん。膝蹴りでやられるんやろなと。村濱選手の時(2001年12月)も、試合前に見た村濱選手の映像で、村濱選手がめっちゃKOしてる、完全に気を失うようなパンチで相手を倒してるのがあったんですよ。オレもあんなふうになるんかなと。北岡さんとの時(2002年3月)は、いつも練習でフロントチョークでやられてるから、あ〜、フロントチョークでオレとられるんやろなとか。割田選手の時(2002年5月)はもう全く何も知らなかったんで、何かパンチで倒したとかいうのを聞いて、あ〜っ、パンチか〜みたいな。國奥さんに関してはもう、あっ!無理だなと。スタンドでパンチやったらパンチやられるし、足とられたら足やられるしなみたいな。佐々木選手の場合(2002年8月)は下から三角絞めだとか、あっ、ダメだろなみたいな。いつもこう、警戒ですよ。警戒の毎日ですよ(笑)。

今回のワン・アヤラ選手に関しては、そういう情報は特に入ってきてないじゃないですか。
大石幸史:いや、もうプロフィールを見ただけで何でもありじゃないですか!殴られ放題ですよ、こんなのもう(笑)。どう考えても。

大石選手は結構悲観的なところからはじまるんですね。試合に向けての闘いが。
大石幸史:そうですよ、ハイ。まずは最悪のところからはじまりますね。最悪にもっていって、もうそれ以上の最悪はないっていうふうに。昔は違ったんですけどね、最近はそうですね。

昔はどうだったんですか?
大石幸史:昔は一番いいところまでもってって、オレは絶対負けへんみたいな。でも心のどこかに今のこういう自分がいるわけですよ。アカンのちゃうかな〜みたいな。だったら今の方が楽なんですよ、僕。もう楽な方でいっとこと。もうアカンなと。でもこれ以上アカンことないから、もうあとは頑張るだけやなと。最近はそういうふうなもっていき方の方がちょっと試合前は楽なんで、今はそうしてます。

そういう最悪の状態を試合までに克服していくのは・・・
大石幸史:それはもう練習ですよ。練習することですよ。

練習することによってどう心境が変わっていくんですか?
大石幸史:いや、変わんないですよ。心境は変わんないですけど、気持ちをつくっていきますよね。最近思うのは。試合までの1週間とか2週間、3週間はもう、技術を磨こうとは思わないですね。試合に向けて気持ちをつくる練習ぐらいですね。まぁ、技術ももちろん意識をしながら練習するんですけど、実際はここで技術のことなんかやっても仕方ないんですよね。それまでですよね。前の試合が終わってから、次の試合が決まるまでの1ヶ月間だとか、そういうところで技術練習をして、もう今ぐらいは気持ちをつくる練習ですよね。パンチもらっても痛くないとか、別にもらってもいいくらいな強い気持ちをつくる練習ですよ。

では今回の対戦相手に関しては本当に情報が少ないんで、対策とかはもう・・・
大石幸史:ない!というかいつもない!いつも、どんな人でも、こいつはパンチできるし、こいつはグラウンドもできるしと思いながら闘いますね。だからあんまり攻め手がないっていうね(笑)。常にこう、どっかしらで守りから入ってますよね、やっぱり。攻めからではないですよね。まぁ、何だろな? 守りからも入ってないんですけど、とりあえず自分の絶対安心な場所っていうのがあるんですよ。そういうとこをやっぱり確保してるんで、だからみんなよりこう一歩踏み込んでいけない部分があると思うんですよね。だからそれを変えるような練習もいろいろやってるんですけど。まぁ、なかなか難しいな(笑)。

ん〜っ・・・。まぁ、今日は大石選手が昨年10月にプロデビューしてからの全試合結果をまとめたものをお持ちしてるのですが、これをご覧になっていかがですか?デビューから4連勝を飾って、唯一の負けが現在パンクラスで2冠王の國奥選手。全6戦4勝1敗1引き分けという戦績ですが。
大石幸史:ん〜っ、ちょうど今度の試合でまる1年なんですよね、デビューしてから。去年の10月30日にプロデビューしてますから。だから今度がちょうど1周年。この1年をこう見てみると、試合内容的には、自分的には一歩づつ進んではきてると。僕の中でこう、一番変わりつつあったのが割田選手との試合なんですよね。北岡さんまでの試合と、割田選手との試合ではちょっと変えてるんですよ。それがちょっと成功というか、成功でもないですけど、あっ!こっちの方でもいけるなみたいな。ファイトスタイルをちょっと変えて。だからうまくはきてないけど、まぁ徐々には、僕なりには悪いところも良いところに関しても全く進歩なしにはきてないので。まぁ、満足してないけど、満足もあるみたいな。

では、ちょうどデビュー1周年にあたる今度の試合で、大石選手は何を見せたいのか?または大石選手の闘いのどういうところを見てほしいのか? といったことはありますか?
大石幸史:ないっスね。別に僕のどういうところを見てほしいとかないっスね。それは別に僕自身が勝手に決めてやってることなんで。その〜、ファイトスタイル、細かいところを変えたとか、そういうことはもう自分の、自己満足の世界なんで・・・。だから何を見てほしいとかないっスね。試合を観てくれれば何も文句はありません。それで良かったなり、ダメだったなりを勝手に言ってもらえれば別に何の文句もないので。何を見てほしいかって聞かれたら、僕を見てほしいぐらいですよね。

大石選手の試合を観る、楽しむにはここがポイントだよっていうのは何かありますか?
大石幸史:あ〜っ、そ〜いうのを僕はなくしたいですね。こういうとこを見てほしいだとか、僕はこうだとか全くなしに、ただ観て、何かこう気持ちが伝わってきたなみたいな。そういうのが良いですね。だから何か、この入り方上手いだとか、そういう見方はいらないですね。ただ純粋に闘いを観てもらうだけでいいですね。人が闘うっていう。

では、8/25梅田でのVS佐々木有生戦の前にも一度お聞きしてますが、今後こういうふうになりたいなとか、こういうことをやっていきたいなとかありますか?今後の計画とか。
大石幸史:今後の計画・・・、秘密です(笑)。僕の中にあるんで。それは秘密です。まぁ、遅くなったら多分できないなっていう。早いうちに何かこう、頑張っていこうかなって。今までは一歩一歩着実に進んでいきたいって言ってきたんですけど、もうどうでも良くなってきたんで、もうイッキにいきたいですね。

いきたい場所はあるんですね?
大石幸史:ありますね。それは秘密ですね。とりあえず今度の試合に気持ち良く勝たないと、それは僕の中でもうなくなりますね。

ん〜っ・・・。それではもう最後ということで、大石選手の試合を楽しみにしていらっしゃるファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
大石幸史:まぁ、僕のこの1周年というね、記念すべき大会ということでチケットも5000円になってしまったわけですけど(笑)。僕のために(笑)。こう、1周年を迎えたわけなんで、5000円のチケットを買って観て下さい(笑)。

以上(笑)?
大石幸史:何かね〜っ、広がっていくかなって思ったんスよ。でもあんま広がらなかったです、自分の中で(笑)。こう喋ってて、「あっ、5000円のチケットのことを自分なりの方向に持っていったら話は結構広がるかな」って今思ったんですよ。で、口に出したものの、あんま広がらなかったんですよね・・・。まだまだだな〜っ(笑)。

おまけトーク
ではお気楽な話ということで。何かファンの皆さんにお知らせしたいこととかあれば?
大石幸史:ないですね。お知らせ・・・。あっ!この度大石家にMyCarができましたっていうね。
大石家っていうとご実家?
大石幸史:そうです。今まで親父が何も持ってなかったんですよ、免許とか。でも定年にあたり、車があった方が良いということで、この歳になり免許をとりにいきですね、それこそちょうど1年前ですよ。それで免許をとって、1年後にMyCarがっていう。そうそう、それでちょうどVSミック・グリーン戦の前ですよ。うちの親父から電話がかかってきたんですよ。プルルル〜ッて。まぁ、その前にうちのおかんに「デビューすること決まったから」って一言いってあったんですけど。それで親父から電話がかかってきて、「何や、オレのことちょっと心配して、おめでとうとでも言いにきたんか?」って思ってたら、(※父親を真似て)「お〜っ、こうじ〜。あの〜、ワシちょっとあの〜、免許とれたわ〜。いや〜、ホンマ良かったわ〜。」「ホンマぁ?いやまぁ、一発で合格して良かったやん」「良かった良かったぁ〜。じゃぁ、頑張ってなぁ〜。」って。オイ!終わりか〜っオイっ!!みたいな(笑)。
大石選手のデビュー戦に関しては(笑)・・・
大石幸史:もう、さわりなしですよ(笑)。自分のことだけ言ってバチッって切ってどっかいったんですよ。ビックリしましたよ、もう(笑)。あの〜、大石家っていったらもういっつもね、どっかに行くって時は家族で歩いて行ってたんですよ。電車か、まぁ、近場だったら歩いて行ってたんですよ。そうれがこう、僕が25歳にしてね、今度帰ってどっか行こうってなったら、車で行くかもしれんわけですよ。それは絶対イヤだと。今度からも歩いて行こうってオカンに言いましたもん(笑)。大石家がどっか行く時は歩いて行こうって言いましたもん(笑)。



大石幸史選手database