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■第4試合 ミドル級/5分2ラウンド △佐藤光留(2R 5分00秒、判定/0-0)山崎進△ 皆さんが知らない間に佐藤光留選手が80kg以上になってるという所にも注目してもらいたいというのがまずあります。見た目は、山崎選手とリング上で並ぶと、顔がごついせいだったり身体がごつい感じがして、山崎選手の方が体重が重いようにイメージをしてしまいますが、こつこつと肉体改造が進んでいて実は同クラスになっているというところでの一戦でした。 試合の方はどうしても細かいパンチとグラウンドでのパンチで一本取りにいきたい山崎選手、グラウンドベースで低いタックル等でテークダウンを取って自分の形で一本取っていきたい佐藤選手。そういう展開でした。一つ目を引いたのは山崎選手はスタンドレスリング、グラウンドレスリング等での攻守共に技術を向上させていた事、これは目をみはりました。やはり色々な経験を積んできて、大道塾の山崎選手としても進化をしているなというところで、私は大変嬉しく思いました。それに対して佐藤光留選手なんですが、私は良かったと思いますし、ここ数試合、佐藤選手の試合は大変機嫌よく見ています。というのは彼の普段の練習がそのまま試合に滲み出ているし、私はそういう試合だったと思います。彼の必死さ、必死で勝ちにいこうとしている、何とか結果を出そうと必死になっている姿、私はこれは鈴木みのる選手の名古屋でのローブロウの事件がありましたが、あの時に相手の陣営に正面から突っ込んで文句を言いにいった佐藤の気持ちがこういうところにも反映していると思います。きちんとテークダウンをとるし、足首を取りにいって何回か切られながら、何とかしつこくグラウンドをとっていくという姿勢、そういう姿勢では私は今の佐藤選手の闘い方というのは、今後に繋がる闘い方だと思います。何回か苦渋をなめて来た、そういうものが経験としてのびてきているのではないかなと思います。後半では膝十字を不十分ながら取りにいきました。ですから私としては、この膝十字でポイント取ったのではないかなと思ったんですが、試合の方は三者全員が20‐20という事なので、膝十字の部分というのは、ポイントには含まれなかったようです。 これが苦言を呈するのであれば、テークダウンを取って終わらない事。テークダウンの向こうには一本があるんだという事で、一本取る為にテークダウンをとるんだという姿勢、それがあったら、もしかしたら圧倒的に勝てたかもしれない試合でした。それから佐藤選手のプロとしてのキャラクターがまだ見え難い事も、判定を不利にした一つの要因だと思います。キャラクターが濃いと、やはり勝つ可能性というのは私は十分出て来ると思います。強いキャラクターのおかげで、この選手は何を仕掛けて来る選手なんだというのが色濃く出て来る事によって対戦相手はそれを常に頭に入れて闘わなくてはならないし、お客様がそういう中で、イメージ先行で試合を観てくれるようになると、お客様の受けも反応も良くなります。会場の中のレスポンスも良いと、ジャッジといえども心揺り動かされる事はありえる事なので、そういう意味で、佐藤選手に課せられるのは、何でも良いから自分の形で一本取れるように出来る事です。焦らないで一本必ず取りにいける技を身に付ける事。それによって彼のキャラクターというのは、不思議なキャラクターではなくて、入退場のイメージが濃い佐藤ではなくて、試合の中で注目されるキャラクターの濃い選手になってくれる事で今後、今日の闘い方をすれば絶対に勝てます!それだけは言っておきます。 >>> N E X T |