パンクラスの年内最終戦、12月21日(土)のディファ有明大会で遂にあの郷野聡寛選手(パンクラスGRABAKA)との対戦が決定しました。
KEI山宮:あぁ、「決まったな」って感じですね。「やっと来たか」っていうか、「あっ!来た!」って感じですね。

郷野選手とは昨年10月のパンクラス・後楽園ホール大会で行われた「対抗戦 東京&横浜VS GRABAKA」の大将戦で一度対戦して残念ながら判定負けという結果でしたが、試合以上に試合後の郷野選手のマイクアピールが非常に強烈なインパクトを残しました。あのマイクアピールは山宮選手にとって非常に屈辱的なものだったと思ってたんですが、その郷野選手との対戦が決まったわりには随分あっさりした感じですね(笑)。
KEI山宮:まぁ、試合当日ですね、多分。

試合のお話が山宮選手のところに来て、そこで対戦相手として郷野選手の名前を聞いた時はやはりテンションが上がりました?
KEI山宮:「おっ!来た」って感じですね。「来たベ」って(笑)

それからはそのテンションのまま今日まで来てます?
KEI山宮:そうですね。やっぱり相手が決まってない中での練習と、相手が決まってからの練習とでは身の入り方も違うので。そしてその相手が自分が望んでいる相手だったらなお更ですよね。でも僕は前回のその負けた試合があるからいろいろ言ってますけど、向こうにしてみたら多分そういう気持ちはないと思うんですよね。「またやんのか」みたいな。だって一回勝ってるわけですからね。結局あの〜、誰でもそうだと思いますけど、負けた相手にはリベンジしたいと思うから、「もう一回」って言うものなんですよ。その相手が自分にとってはたまたま郷野選手だったということで。やっぱり目標になりますからね、それは。毎日のモチベーションになりますから。

昨年10月に山宮選手に勝った郷野選手が、12月の横浜大会で近藤選手には負けてるじゃないですか。その時はどんなお気持ちでした?
KEI山宮:あの時は近藤さんと練習してたから、単純にうれしかったですね。別に郷野選手が誰かに負けようが全然関係ないですね。誰かに勝とうが負けようが、まぁ、知ったこっちゃないっていうか。それが正直な気持ちですね。

今年1月にはVS佐々木有生戦があって、それから7月のVS佐藤光芳戦、9月のVS石川英司戦と、GRABAKAの選手と3試合を行ってますが、やはりGRABAKAの選手との試合の時は、その先に郷野選手がいました?
KEI山宮:あの〜、佐々木選手との試合の時は、前回のVS郷野戦で煮え切らない試合をしてしまったので、ある意味佐々木選手じゃなくても良かったんです。正直言ってしまえば。誰でも良かったんですけど・・・、まぁ佐々木選手に勝ってれば良かったんですが負けましたから。で、そのあたりからですよね。郷野選手に辿り着くには一個一個勝っていかなきゃいけないなと思ったのは。それで辿り着くには下の人から勝っていくのが筋かなと。だっていきなり「もう一回試合してくれ」って言ったって意味分かんないよって感じじゃないですか。

1月の佐々木選手との試合以降、7月のVS佐藤戦までの間に、3月・5月とGRABAKAの選手以外と2試合を行ってますが、GRABAKAではない選手との試合の時にも、そこに郷野選手を意識してました?
KEI山宮:最低限、郷野選手より格下と思われてる選手には負けたらいけないというのはやっぱり思ってましたね。格はないって言ってても、結局なんだかんだで格はあるじゃないですか。

そこまで郷野選手を意識してたとすると、対戦が決まった現在の心境としては、早く試合当日にならないかなって感じですか?
KEI山宮:いや、それは別に。できればゆっくり来てほしいですけどね。慌しいのは嫌いなんで(笑)。まぁ、でも「闘いたい、闘いたい」って思ってても、試合が決まったら決まったで「また痛いんだろうな」とか「疲れるんだろうな」とか思ったりするから(笑)、時間は欲しいですよね、やっぱり。気持ちをもっていく。

今度のVS郷野戦、どういう結果だったら山宮選手は腹の底から笑うことができますか?
KEI山宮:いや、どういう結果であっても腹の底から笑うことはないと思いますよ。別に郷野選手が憎いわけではないですからね。

何へのリベンジなのでしょうか? 一度目のVS郷野戦で煮え切らないファイトをしてしまった自分へのリベンジなのか、試合後のあの郷野選手のマイクアピールに対してのリベンジなのか?
KEI山宮:そこのところを最近ちょっと考えたことがあって・・・。はっきり言って郷野選手が憎いわけじゃ全然ないですからね。憎いわけじゃないし、嫌いじゃないし、むしろあのキャラクターは好きですからね、テレビとか見てて(笑)。だから何をそんなに追いかけてるのかなって考えた時、やっぱりあの時のVS郷野聡寛戦で負けたっていう事実だけが気に入らないんですよ。それであのマイクアピールがあって、もう思いっきり決定的に負けたって印象付けられたことが悔しいんですよ。要するにもう、周りから見て、明らかに負けたって思われてること自体が嫌なんですよ。だからあの試合がもし微妙な判定だったりしたら、逆にこんなには執着してなかったかもしれないですね。あれだけ悔しい気持ちが出て、「よし、やったる!」って思った時に、まだまだいけるなって思いましたよね、自分が。あれでもし何とも思ってなかったらダメなんですよね、きっと。

どれくらいぶりですか? こんなに一つのことに執着したのは?
KEI山宮:ん〜、長谷川さん(故・長谷川悟史選手)以来じゃないですかね。こんなにムキになったのは。長谷川さんとの試合が決まった時って、絶対に負けたくなかったんですよね。同期っていうのもあったし。嫌いじゃないんですけど、やっぱり意識する部分がありましたよね。青森(98年7月)で最後に長谷川さんと試合をしたんですけど、あの試合も結構唐突に決まったんですよ。あの時、試合が決まった瞬間に、「絶対こいつには負けたくねぇ」っていうのがあったんで。まぁ、シチュエーションは違うんですけど、それに近い気持ちはありますよね。前回の対抗戦の前には、郷野選手に対してそんな気持ちは全くなかったですけど。まぁ、(ここまで執着する)一番の理由はやっぱり負けたからじゃないですか。

リベンジが達成された時、どんなお気持ちになると思います?
KEI山宮:いや、どうなんでしょう? 今考えることじゃないんで。終わった時のことは何も考えてないですね。結果どうのこうのというのは。今は結果見えないです。全然。どんな試合展開になるかも今回予想つかないですし。自分がどんな心理状態でリングに上がるかということさえ今はまだ全くイメージが沸かないので。だから今すごく不安定ですよね。

では全く話題を変えて、11月30日の横浜大会で行われた鈴木VS獣神サンダー・ライガー戦について。あの一戦を山宮選手はどうご覧になりました?
KEI山宮:あの〜、ぶっちゃけて言うと鈴木さんが勝って良かったと思ってます。何て言うか、僕の中でのライガー選手の印象っていうのは、メチャメチャゴツくて、パワーがあって、強いプロレスラー、新日本の中での象徴だったわけです。だから、実際どうなっちゃうか全く分かんなかったですからね。一発もし浴びせ蹴りとか鈴木さんの顔面に入ったら、鈴木さんも危ないんじゃないかとか真剣に思ってましたから。もちろん鈴木さんも一生懸命練習して、勝つために一生懸命やってたのは分かってましたけど。それこそだから試合展開が全く読めなかったからじゃないですか。相手が分からないから。そういうのがあったから、実際試合を観るまではドキドキしてました。どうなっちゃうんだろうって。やっぱり外敵ですからね。

分かりました。それでは最後に、今度のVS郷野戦を楽しみにしていらっしゃる山宮選手のファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
KEI山宮:え〜、結果が全てなんで、結果を見届けて下さい。僕を応援してくれている方たちには、今回は喜んでもらえるような結果に必ずやしてみせます。あと梅木さんが「あんまり気負うな」って言ってたので、気負わずにいくのでヨロシク(笑)。です。

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