郷野聡寛:テレビでばっかりしゃべってるから、今日はリングの上でご清聴いただきたいと思います。
すげー悔しかったんだけど、前回の横浜のメイン、何だ、あれ! オレはあんとき、あの試合を、純粋な格闘技の選手として上回ることができなかった自分をすごい悔しくて、情けなくて、全然喜ぶ気になれなかったのに、パンクラスのスタッフ! 選手! ヘラヘラ笑いやがって、バカかお前ら。
あんな試合がメインで組まれたときに、客が一番入って、あれがメインで一番おいしいところもってかれて、それで何が10周年だよ。オレは、この1年間ケガばっかりで休んでて、そのオレがこんなことを言うのは間違ってる。でも、オレは、オレが言っていることは間違ってないと信じてるし、これで、周りから非難されようと、パンクラスのリングで使われなくなろうと、オレは自分の考えは曲げない。あんな全盛期過ぎた年寄りと、総合格闘技初心者の試合がメインなんて、オレは認めたくない。だから今日は、クビ覚悟で言うために頑張ったわけで、でも途中までしょっぱい試合で、それでも、こういう気持ち持ってるだけましだと思うし。今のパンクラスはバカばっかりだ。

鈴木みのる:まあ全盛期を過ぎた年寄りといわれてもしょうがないんでね、頑張りますよ。今はあんまりいいたくないんですよ。
来年どっちが仕切ることになりますかね?
鈴木みのる:さあ、どうなるんですかね。あんまりそこまで考えてなかったんで、これからまた考えます。いろんな意味で、前の11月30日の僕とライガーの試合が、何らかの形で、影響あるだろうなと思ってたんですけど、そのうちのひとつが郷野であり、今日の入場の時の国奥の表情であったりだとか、その他の選手の試合であったりだとかあるんで、どうだって言われても、別にないですね。おもしろくねぇ答えですけどね。僕が言うことじゃないんでね。

郷野選手から、事前に聞かされてはいなかった?
尾崎社長:郷野に限らずね、ウチの選手はいつも突然なんですよ。船木誠勝からそうなんですよ。パンクラス・グラバカも似たようなもんです。ただ、やっぱりこないだの横浜大会で、お客さんがメイン(鈴木vsライガー)に集中したっていうのは、悔しい思いをしてるのはグラバカの選手だけじゃなくて、いつも試合をしている選手もそうだと思う。そこでメインがなんでお客さんを引き付けたかというのも考えて欲しいなと思います。

鈴木選手が10周年でやりたいことというのと、相違がでてくると思いますが。
尾崎社長:結局プロですからね。二通りのパンクラスがあるとするならば、どちらがお客さんに受けるかの勝負だと思いますね。どっちがお客さんに受けるかが勝負。競えばいいと思います。
ちょっと僕はひとつ考えがあります。いくつか来年の弾(たま)があったんですけど、もうひとつ弾ができたかなと思います。良くも悪くも、郷野はいつも投げかけてくれるから、クビにできないですね(笑)。言いたいことはわかりますよ。話し合いを持たなくても。郷野は試合で見せるしかないですから。だから、郷野にはちゃんと、郷野が言っているようなマッチメイクをしたいし、鈴木にも鈴木が言っているようなマッチメイクをしたいし、おもしろいんじゃないですかね。パンクラスが総合格闘技とプロレスを両方名乗っている意味がここにあるんじゃないですか。

今年これで全興行終わりですが?
尾崎社長:あさって(PRIDEが)あるんですけどね。ひとりね、ひとり(佐々木選手を)残してきちゃったんで(笑)。ウチの興行はこれで終わりだと思います。ただ、終わりだっていうとパンクラス・グラバカ、佐々木がかわいそうかなと思うんで(笑)。

今年を振り返っていかがですか?
尾崎社長:おととし、2000年に、船木引退という大きな節目があって、正直つらかったですね、おととしから今年の頭にかけて。でも、おもしろいパンクラスになるきっかけが今年あったと思います。

鈴木vsライガー、佐々木健介というのは大きかったですか?
尾崎社長:さっきも言いましたけど、パンクラスは1つじゃなくていいと思うんですよ。たとえば、近藤とか郷野とかが目指すものがあって、菊田もそうです。そして、鈴木とか、もしかしたら美濃輪が目指すもの…微妙ですけど、目指すものがあって。この前話したときに、来年、玉手箱にしたいっていうのがあって、皆さんにお伝えしたと思うんですけど、玉手箱ができますよ。いい玉手箱が、来年。僕は良かったと思います、今年一年。

高橋選手が今回、王者でありながら負けてしまいましたが?
尾崎社長:そうですね。勝負は勝ち負けありますからね。ただ、チャンピオンとしてヘビーウェイトの中で負けてますから、相手の小澤選手にまたチャンスをあたえたいなと。ただ、小澤選手、記憶が飛んじゃって、救急車で運ばれたんですよ。だから、さっきね、試合直後に控え室にいったんですよ。そしたら、記憶がないって、試合の。その後インタビュー答えてたけど、そのインタビューも覚えてないっていうから、ちょっと心配ですね。ただ、この試合はちょっとカード組みたいですね。もしかしたらタイトルマッチになるかもしれないですね。高橋が負けたということで。

今後のタイトルマッチの予定は?
尾崎社長:ウチのタイトルマッチって期限決めてないんですよ。たとえば、何ヶ月以内にやらないといけないっていうのがないんですよ。僕はやっぱり、タイトルマッチにふさわしい選手が現れたときがタイトルマッチの時期だと思ってるんで、もしかしたら今回の小澤選手がそうかもしれないし、だからちゃんと、コミッショナーと考えて、タイミングのいいときにタイトルマッチを組みたいです。それはセーム(・シュルト)もそうだし、国奥もウェルターまだ持ってますし、菊田、高橋…タイミングのいいときに、タイトルマッチに値する選手がでてきたときに、また試合をやると。ミドルも時期を決めないといけませんね。

10周年ということで大会場での大会は?
尾崎社長:まだ時期は言えないんですけど、とりあえず3つ、1万人以上の会場でやります。玉手箱を。

PRIDEでのレフェリー問題はどうなりましたか?
尾崎社長:いろいろ交渉してたんですけど、今日の午後、電話で最終結論が出ました。クリアになりました。簡単に言えば、島田レフェリーは、佐々木とホドリゴ選手の試合の間にはリングサイドにはいないと。よって、レフェリー、サブレフェリー、ジャッジにかかわらないということです。ただ、ルールディレクターとして本部にいなきゃいけないというのがあったんですけど、やっぱり前回のことがあるので、リングサイドにはいてもらわないほうがいいだろうと。PRIDEさんのほうとも納得の上で、そういうことになりました。ケンカするつもりはないんで。出させてもらう以上、気持ちよく出させたいだけなんで。今後どうなるかは、あさっての試合の状況次第で変わってくると思います。