4月12日(土)の後楽園ホール大会で、ヒカルド・アルメイダ選手(ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミー)との対戦が決まった佐々木選手ですが、現在発売されている格闘技専門誌、『格闘技通信』誌(4/23号No.323)や『ゴング格闘技』誌(5月号No.133)、『SRS DX』誌(4/24臨時増刊号)などで既にいろいろとお話ししていただいてますので、今回、ちょっと質問もカブってしまうかもしれませんが、その点はご了承下さい。では、早速ですが、先ずはヒカルド・アルメイダ選手との対戦が決まった時の心境はいかがでしたか?
佐々木有生:ん〜、いや、決まった時ですか?嬉しい・・・、嬉しいじゃねぇな、何だろう?しょうがないですよね。

しょうがない?
佐々木有生:ん〜、何だろう。ちょっとこう、この世界に足を踏み入れて、どこまでいけるかなって思ってやってきて。まぁ、アルメイダって強いじゃないですか。もう、このレベルでやるしかないんだなと。ここで生き抜くしかないんだなと思ったら、この相手は避けられない・・・。ん〜、そう考えたらしょうがないですよね。

あの〜、“生き抜くために"っていう感じですか?やらなきゃいけない。
佐々木有生:嬉しいって言うか、この選手とやれるレベルにいるんだったら確かに嬉しいし。ん〜何だろう? 例えばホドリゴ(・グレイシー)選手と試合をした時(2002年12月・PRIDE24)も、「あぁ、こういう選手と試合ができるレベルにまでなったんだ」っていうのはもちろん嬉しいですけど。何かこう、なるべく器用に生き抜いていきたいなとは思うんですよ。でもたぶん、そういうタイプじゃないのかも知れない。だからホント生き残りですよ。生き抜いていかなきゃいけないと思ってます。そういう思いがすごい強いですね。まぁ、それはもちろん対戦も決まって、アルメイダっていう良い選手と闘えて、自分もすごい良い意味で緊張感を持っていられるのかなとか、レベルアップするのかなとか、やっぱ思いますけどね。

アルメイダ選手はパンクラスのリングで2試合に出場していますが、佐々木選手はアルメイダ選手がUFCやアブダビ・コンバットに出場している時から注目してたとおっしゃってました。当時はアルメイダ選手に対してどういう印象をお持ちでした?
佐々木有生:どんどん技をしかけますよね。すごいアグレッシブですよね。関節技に対してすごいアグレッシブ。且つ、何だろう?強引ではないですよね。すごい流れるように技をかける選手かなと。そういうイメージですね。

アルメイダ選手がパンクラスのリングに上がるようになって、実際目の前で試合をご覧になったり、発言を聞いたりすることによって、それまでのアルメイダ選手の印象が変わったということはないですか?
佐々木有生:そうですね。いや、本人を見た時に、この体で(ヒカルド・)アローナとかとアブダビであんな勝負をするのかと思った反面、すげ〜な〜って思ったんですよ。ん〜、そういうイメージがすごいですね。強いな〜、ただ強いな〜って。

アルメイダ選手に対する世間の評価ってどう思います?もっと評価されても良い選手だと思いますが。
佐々木有生:もちろん、もっと評価されても良いと思いますよ。何だろう?まぁ、確かにU.F.C.では負けてもいるけど、日本、PRIDEでは勝ってますし。まぁ、U.F.C.の階級で、例えば87kgから80kgの階級があるとしたら間違いなく強い選手ですね。87kgとか88kgとか、そのへんの以下クラスで、80kgからの間の選手でいうなら、すごい強いと思います。それはやっぱ思いますね。

そういうアルメイダ選手との試合なんですが、今回のVSアルメイダ戦は、佐々木選手にとってどういうテーマを持った試合になるんでしょうか?
佐々木有生:テーマは、もう生き残りだと思います。その一言だなって思いますね。どっちが生き残るかって。

生き残った先のものって何か見えてますか?
佐々木有生:そうですね。もちろん、PRIDEにもう1回出たいっていうのと、U.F.C.にも出たい・・・。ん〜、例えば84kg以下で、ムリーロ・ブスタマンチがタイトルを返上するんであれば、チャンピオンになってムリーロに挑戦したいなって思いますね。あとはPRIDEに出て、まぁ、LEGEND、PRIDEに出て、ん〜、アンデウソン・シウバとかと試合したいって思いますね。あとはまぁ、興味本位で(笑)、ヴァンダレイ・シウバと殴り合いたいなって思ってますね。体デカくして、92、3kgで殴り合いたいなって思います。そういう気持ちはもちろんありますね。

では、VSアルメイダ戦が、今年、2003年の初戦になるわけですが、今後、佐々木選手はどういう闘いをしていきたいのか?今年をどういう年にしたいのか?
佐々木有生:去年はすごく疲れたと思うんですよ。たぶん、今年はもっと疲れると思います。でも、それはしょうがないと思うし。ん〜、今年1年は、もちろん格闘家として強くなりたい、強い場所にいきたいって思ってますし、あとは人として、日々、良い意味で成長できる年にしたいですね。去年以上に、今年はまた人として、選手として成長したいっていうのがありますね。そのためにもいろんなものに触れたいですね・・・。ちょっと真面目過ぎますね(笑)。

いえいえ(笑)、佐々木選手らしいお答えで。では、ちょっと一言で言い表すのは難しいとは思いますが、今年の年末あたりまでに、人として、どういうふうになっていたいと思いますか?
佐々木有生:ん〜そうですね・・・優しくもあり、厳しくもあり・・・。ん〜、何だろうな? まぁ、「お前って、迷惑かけたりしてほんとカッコ悪いな」とか、そういうことを言われても、「それがオレなんだよ」って言ってられるくらいの感じには成長していたいなとは思いますけどね。

わかりました。それでは最後に、佐々木選手の試合を楽しみにしていらっしゃるファンの皆さんへのメッセージを。
佐々木有生:そうですね。まぁ、メインだからと言って、別にこう、張り切るとか、そういうのは全くないですね。ただ本当に、勝つことが僕の全てと言うか。やっぱりどっちかが生き残ると言うか、生き残りをかけた試合だなって思ってますので。(負けたら)何もなくなりますから。だから、そういう意味では面白いんじゃないですか? 緊迫してるんだなっていうのを感じてもらえれば良いんじゃないかなと。まぁ、今年一発目なんで、頑張りますので、応援よろしくお願いしますと(笑)。きっと、夢を持ってこの世界に入ってきて、結局物事やり始めたら、とりあえずやり切らないといけないんだと。最近思います。それが、どんなに辛いことであったとしても、それが仕事だから。ん〜、例えば、観てくれる人が何百人もいて、その中で応援してくれる人がただ一人だとしても、それだけで頑張る理由になると思います。だから、はじめたら、そこに人が何かを託してるということがちょっとでもあるんだったら、それに応える。それが仕事かなと。そういう意味では、それに応えるためにも、VSアルメイダ戦ではベストを尽くそうと。そう思ってます。

おまけトーク
では、試合のお話とはガラリと話題を変えて。4月と言えば『春』ということで、佐々木選手は春はお好きですか?
佐々木有生:好きですね。
それはどういうところが?
佐々木有生:桜が咲くから。あと、梅も好きですし。
季節の中で一番好きなのは何ですか?
佐々木有生:その場所場所によりますね。冬も好きですし、夏も好きですし。全部好きかな(笑)。
春の佐々木選手って、他の季節の佐々木選手と比べてどんな感じですか?
佐々木有生:桜とかが咲いてると、何か、自分の気持ちを豊かにしてくれるっていう。散った桜の花びらが絨毯みたいになってるじゃないですか。綺麗だなって思いますけどね。
ご出身の釧路から東京に出て来たのは、季節で言うと春じゃなかったんですか?
佐々木有生:春ですね。いや、もっと前かな? 6年ぐらい経つんですかね、僕も出て来て。7年?6年か。
東京の春ってどうでした? 北海道の春と比べて。
佐々木有生:桜が綺麗でしたね、やっぱり。桜ってこんなに綺麗なんだって思いましたね。
地元では桜って咲きます?
佐々木有生:咲かないですね、ほとんど。寒くて。僕らの春は寒い、地元の春は寒いんですよ。何でしょうね?春。好きですよ、春。
活動的になります?冬より暖かいと。
佐々木有生:ん・・・ならないですね(笑)。活動的・・・?ん〜。何かいい人(女性)がいればいいな〜って思いますけどね・・・。
そんな切々と(笑)。


佐々木有生選手database