5月18日(日)横浜文化体育館大会への出場が決定しているアライ選手ですが、今度のその試合の前に、先ずは前回の試合、3月8日・ディファ有明大会でのVS関 直喜(フリー)戦に関してのお話を少しお聞きしたいと思います。あれから2ヶ月ほど経ちましたが、今振り返ってみて思うことは何でしょうか?
アライケンジ:ん〜、そうですね〜。何だろうな〜? まぁ、良い勉強になった試合ですね。すごい勉強になりましたね。やっぱり負けた時の方が学ぶことが多いと思うので、また僕が勢いづけるための一戦。いろんなことが勉強できた試合だと思いますね。

これまでで一番アライ選手らしさが出せなかった試合だと思いますが、敗因は何だと思いますか?
アライケンジ:僕がいけなかったんです。そのまんまです。別に何がとかないですね。いろいろ、とりあえず僕がいけなかったっちゅうことですね。

では、そのいろいろ学んだことの多かったVS関戦を経ての5.18横浜大会ですが、対戦相手が長岡弘樹選手(ロデオ・スタイル)。國奥麒樹真選手の持つウェルター級王座に挑戦したこともある、現在ランキング4位の選手です。そういう選手との対戦のオファーを聞いた時の心境はいかがでした?
アライケンジ:別に普通ですね。5月に試合ができるんだって感じで、誰と試合ができるから良いとか、例えば長岡選手だったからどう思ったっていうのは特にないですね。単純に5月に試合に出れるっていうのがすごい嬉しかったです。

もう、二つ返事でOK?
アライケンジ:OKですね。何も迷うことなくOKですね。

長岡選手の試合は結構ご覧になってると思いますが、どういう印象を持ってますか?
アライケンジ:ん〜、押し込む(笑)。押し込む選手。そんな感じですかね。それだけ(笑)。

長岡選手の試合で一番印象に残っている試合って何でしょう?
アライケンジ:この間(1月・後楽園ホール)の北岡さんとの試合ですかね。やっぱりあの試合が一番新しいし。だからまだいろいろ憶えてます。

その北岡選手は長岡選手にきっちり勝ったんですが、アライ選手の天敵?(笑)の北岡選手が勝った長岡選手との試合ということで、そのあたりで何か思うことはあります?
アライケンジ:いや、やっぱ北岡さんが勝った相手に僕がこけるわけにはいかないんで。僕が勝たせてもらうって感じですね。

初のウェルター級ランカーとの対戦っていうことに関してはいかがですか? 意識します?
アライケンジ:まぁ、ランカーって肩書きがつくじゃないですか。それって、自分にいろいろ責任とか出てくると思うんですよね。だから僕もやっぱり(ランキングに)入りたいし、入ったほうが強い選手と試合ができるじゃないですか。僕もどんどん上にいきたいっていう気持ちがあるんで、ランカーに勝って入りたいですよね。

では、今度の長岡選手との試合でアライ選手がやりたいことは?
アライケンジ:やりたいこと? ド突き合い。

東京スタイルで?
アライケンジ:はい。

最近の調子はいかがですか?
アライケンジ:調子良いですよ。やっぱり前回の試合で学んだことを生かしながら、悪かったことを直しながら練習もやってるんで。負けた試合だったっていうのと、自分の思い通りの試合ができなかったっていうのでたくさん課題があって、直すところもいっぱいあるんですよ。それを克服しようっていう、モチベーションがすごいあるから、良い練習ができてると思いますね。やっぱいろんな意味で関選手には勉強させてもらったって感じですね。

分かりました。ではちょっと話題を変えて。最近、プライベートも含めて、アライ選手が一番心を動かされたのって何でしょうか?
アライケンジ:ん〜何だろうな? あ〜『寄生獣』ですかね。

マンガ?
アライケンジ:マンガですね。アレですかね。あれは悲しい話なんですけど、いろいろ考えさせられたり。合宿所でみんなハマってますね。僕が(単行本を)買って、みんなで回し読みしてて、今、畑のところにあるんですけど(笑)。大石君から金井にいって、畑のところにあるって感じで。みんな面白いって言ってます。で、北岡さんも買ってるんですよ。あの話でみんなで盛り上げれますね。

どんなところがアライ選手のツボに入るんですか?
アライケンジ: 何かもう、メッチャ考えることが多いんですよ。ホント考えることが多いんです。悲しいし、人間って何だろうって思うし、寄生獣って何だろう、何の為に生まれてきたんだろうって思うし・・・。とりあえず深いマンガですよね。考えることがたくさんありますよね。

やっぱりそうやっていろいろ考えたことは自分の人生に影響してます?
アライケンジ: いや、僕は結構、映画とかマンガとかその世界に入り込んじゃうタイプなんですよ。入り込んじゃって、そこはそこで楽しんで、終わったらそれはもう終わりっていう。入り込んですぐ出てこれるって感じで。だからマンガとか映画とかすごい好きですね。向こうに行って、すぐ帰って来れるんで。

現実世界とはダブらせない?
アライケンジ:そうですね。別モンですからね。僕がいる世界とマンガとかの世界とは。

でも、これまで見たり聞いたりしたことで、アライ選手に影響を与えたモノもあるんですよね?
アライケンジ: あぁ、それはアレですね。結構現実的なマンガとかは、そういうのを受けてるかも知れないですね。今だったら『WORST』っていう(マンガ)。『CLOWS』ってマンガ知ってます? それが不良マンガなんですけど、すっごい面白いんですよ。

それには結構影響を受けました?
アライケンジ:そうですね。その作者が描くのって、言葉とかが熱かったりして結構面白いですよ。あと、『ルーキーズ』とかも。森田まさのりさんの。アレを読むと泣きそうになっちゃうんですよね。ジ〜ンとしちゃって。ホント泣きそうになりますね。青春マンガみたいな感じで。ホント面白いですよ。『CLOWS』は、もう喧嘩ばっかりなんですけど、喧嘩の中にも友情とか、敵同士の中にも友情とかあったりして、それもカッコいいなって感じで。

そのあたりを読むと、アライ選手の人生観というか、アライ選手が共鳴したり、感動したりするモノがわかる?
アライケンジ:そうですね。

分かりました。では最後です。前回の試合でアライ選手と一緒に勝利の喜びを分かち合えなかった皆さんに、VS長岡戦に向けての意気込みを。
アライケンジ: はい。え〜、前回の試合は僕が成長するための一戦だったんで。僕の中ではすごい落ち込みましたけど、そういうふうに考えて、自分の中でプラスにしようって思ってます。今回、それを見せるための試合だと思ってるんで、新しいアライケンジじゃないですけど、パワーアップしたアライケンジをお見せしたいと思います。カタカナのアライケンジをお見せしたいと思ってます(笑)。

アライケンジ選手database