10月4日(土)のグランキューブ大阪大会で、パンクラス初参戦のキース・ジャーディン選手(ジャクソン・ファイト・トレーニング)との対戦が決定した山宮選手ですが、そのVSキース・ジャーディン戦のお話をうかがう前に、先ずは前回の試合、7/27後楽園ホール大会でのVSネイサン・マーコート戦についてお聞きしたいと思います。現・ミドル級の王者が階級を上げての対戦となった訳ですが、初対戦ということも含めて、実際に試合をしてみていかがでした?
山宮恵一郎:まぁ、強いっていうのはわかりきってたし、実際組んでみて、試合をしてみても強かったですね。ハッキリ言って。下手したらやられそうなところもあったし。あったんですけど、6月の頭に、(ニルソン・デ・)カストロ選手と対戦してるので、やっぱり(マーコート選手は)軽かったですね。組んだ感じとか。そういう印象を受けましたね。

試合前のインタビューで、「絶対負けられない。必ず勝つ」というようなことをおっしゃってて、それは見事に達成されたのですが、そのことに関してはいかがですか?
山宮恵一郎:結果、勝ったことに関してはアレですけど、難しいもので、勝つだけじゃ・・・アレですね。やっぱりお客さんがいる訳ですから。あれは本当に勝ちに徹しただけであって、まぁ、正直に言えば体調のこととかもあったんですけど、勝ちに徹した試合。で、どっちかって言ったら昔のように(相手の攻撃を)受けて返すっていうような展開だったので、アレをやるのであれば割りと勝てるんだなぁっていうのを確認できた感じはあったんですけど・・・。ん〜、まぁ、それだけですよね。だからと言って試合の後は、そういう試合になってしまったことを反省はしたんですが、結果的に今はもう負けれないっていうのが一番デカいので、勝たないと何もはじまらないので、先ずこれからは勝ちに拘っていこうと思ってます。

では、今回の試合、VSキース・ジャーディン戦に関してお聞きしますが、久々の大阪での試合です(1年5ヶ月ぶり)。大阪での試合っていうのはどうですか?
山宮恵一郎:ん〜、まぁ、最近後楽園ホールとかでの試合が多かったんで、まぁ、移動とか疲れるんでしょうけど、そういう移動とかを含めても楽しみっていうのがありますね。ただ、友達とかはなかなか会場には来れないですけど、そういうのを抜きにしても、大阪で試合できるのはずごい楽しみですね。

対戦相手に関してですが、今回パンクラス初参戦で、資料と呼べるものはプロフィールにあることと、写真ぐらいしかないんですが、そのプロフィールと写真をご覧になっての印象っていうのはいかがですか?
山宮恵一郎:まぁ、デカいんだなっていう感じですね(笑)。あと、力あるだろうなって。で、実際『キング・オブ・ザ・ゲージ』でこれだけ結果を出してるんで、実際強いだろうなっていう。だからってもう、怖いとか、いやだなとかっていうのはないですね。誰が相手でも絶対勝とうっていう。とにかく今、勝ちに飢えてるところがあるので、どんな形であれ勝ちたくて勝ちたくてしょうがないので、今回も絶対勝とうって感じですね。特に試したい技とかってないんですけど、試したい感覚があるので、すごく楽しみですね。

前回のVSマーコート戦が7月末で、間に10周年興行(8/31両国大会)があったじゃないですか。あの大会の試合っていうのはもちろん全部ご覧になってると思いますが、その中で影響を受けてお気持ちが変わったとか、考え方が変わったとかっていう試合はありました?
山宮恵一郎:やっぱり近藤VSバーネット戦ですね。

1番印象に残った試合っていうのはやはりあの試合になりますか?
山宮恵一郎:そうですね。試合自体はすごい良い試合だったんですけど、終わった後に(新日本プロレスの選手が)いっぱい(リングに)上がってきて、旗を振られたりしたのはすごく面白くない、正直腹立たしいものがあったので。実際は渋谷さんが矢野(通)選手に勝った時に、自分たちも同じようなことをやってるので、向こうにしてみたらそういう気持ちがあったんだろうなって。お返しっていうか、おあいこなんですけど。・・・自分もやりたいですね。新日本の選手と。できれば。それに繋げるためにも今回は絶対勝って、結果を出して、そういうのをアピールしていきたいって思ってます。あと、単純にもう1試合、郷野VSカストロ戦にすごい興味があったんですけど、ああいうアクシデントがあって残念でしたね。本心としては、僕は郷野選手に勝ってほしいんですよね。何て言うか・・・まぁ、そのうち再戦があるんでしょうけど。

あの両国大会は、戦績の部分でも人気の部分でもパンクラスの中で秀でている選手が出場した大会だったと思いますが、そこにご自分が含まれなかったっていうことに関してはいかがですか?
山宮恵一郎:やっぱり非常に悔しいですよね、それは。あの時の自分の状況が、そういう感じになってたためにそういう結果になっただけであって、そのことに関しては対戦カードの中に自分が入ってないことも悔しいし、そういう自分の状況に対しても悔しいので、そういうこともあって、今回の試合がすごい楽しみでもあるんですよ。

今回の試合で山宮選手ご自身の中のテーマ、おそらく勝つっていうことかも知れませんが、何かありますか?
山宮恵一郎:あの〜、今ちょっと取り組んでいることがあるので、それを試したいっていう。まぁ、まだ取り組みはじめて2ヶ月も経ってないので、すぐそれが結果に繋がるとは思ってないんですけど、今後、何をするべきかっていうところでそれが物差しになると思いますので。ハイ。

それが順調に結果に繋がっていった場合、その先には何が見えてきますか?
山宮恵一郎:ん〜・・・そうですね、何が見えてくるかは今はわかんないですけど、もっとチャンスが転がってくるんじゃないかと。今までは割りと待ってる部分が多かったので、そういうのも変えていって。この先正直そんなに時間が長い訳でもないので、やりたいことをやるには発言しないといけないし、発言するには結果を出さなきゃいけない。そういうことがすごい大事だと思うので、本当に一戦一戦を絶対落とせないっていうか、勝ち続けることがすごい大事だと思うので。VSカストロ戦の時みたいに、まぁ、あの試合はメインってこともあったんですけど、打ち合うような試合を見せなきゃとか、そうしないとお客さんが喜ばないんじゃないかとか、どこか勝ち負け云々にしてっていうのがあったんですけど、今はその勝ち負けを大事にしたいですね。

わかりました。では、10/4グランキューブ大阪大会の後、10月31日に後楽園ホールでの興行があって、そしてまた11月30日に両国大会が控えている訳ですが、今回山宮選手が思い通りの試合ができて、良い勝ち方をしたら、両国大会に向けて何かアピールしようとかって考えてます?
山宮恵一郎:そうですね。今はまだ言えないですけど。

11/30両国大会への出場意欲っていうのは・・・
山宮恵一郎:非常にあります。そのために今回落とせないって思ってるので。そこへの出場を目指して、今回頑張ろうと思ってます。

あの〜、ちょっと話が戻ってしまいますけど、近藤VSバーネット戦に感化された部分があるとのことでしたが、それはどの辺でしょうか?
山宮恵一郎:どの辺がっていうか、もう、闘いっぷりっていうか。あの試合は誰がどう観ても近藤選手の凄さが出た試合だと思うので、単純にだから何がこう凄いとかって言うんじゃないんですけど、パッと見て「あぁ、近藤は強いんだな」って感じで。あれを見て自分も頑張ろうって思いましたね。そういう影響です。

わかりました。では、ちょっと山宮選手の今回の試合から話は変わりますけど、10月13日(月・祝)、新日本プロレスさんの『アルティメット・クラッシュ』大会(東京ドーム)で、高橋選手とバーネット選手との対戦(無差別級タイトルマッチ)が決定しました。この一戦を山宮選手はどう予想しますか?
山宮恵一郎:まぁ、体格差とか結構あると思うんですけど、高橋さんが本当にやる気になった時の集中力を知ってるので、期待してます。結果がどうこうっていうのはおこがましくて僕の方からは言えないですけど、本気になった時の高橋さんの集中力を僕は知ってるので、すごく期待してます。

道場で一緒に練習してらっしゃると思いますが、山宮選手からご覧になって、現在の高橋選手の状況っていうのはいかがですか?
山宮恵一郎:すごいテンションが高いんだろうなっていうのは感じます。練習をしてても、雑誌とかでのコメントを読んでも。あと、この間の試合(7/27後楽園ホール VS小澤 強戦)とか観ても。高橋さんのああいうテンションの高さに影響されてる部分もあるので。高橋さんを見てて自分も頑張ろうっていうのがもちろんありますね。

バーネット選手に対して対戦意欲っていうのはあります?
山宮恵一郎:あの〜対戦意欲・・・ベルト云々っていうのは、(無差別級の)ランキングとかも絡んでくるので今はないですけど、正直僕、対戦できるならやりたいですよ。中西(学)選手とかも。

バーネット選手とは階級っていう部分でいうと全く違うじゃないですか。もちろん高橋選手も近藤選手もそうなんですけど、そういう自分より全然大きな相手と対戦したいというお気持ちを山宮選手は持ってらっしゃいます?
山宮恵一郎:階級別になって以来、正直そういうのはなかったんですね。自分はライトヘビーでやっていくんだって思ってたんですけど、単純に近藤選手の試合を観てても、しんどそうだな、体重差があってきつそうだなって思うんですけど、ただ怖いもの見たさというか、そういう好奇心みたいなものはありますよね。あと、やっぱり単純に新日本プロレスの選手に興味があるので。その辺でですね。

8/31両国大会で、山宮選手は第1試合に出場した渋谷選手のセコンドについてました。渋谷選手と対戦した矢野選手をご覧になっていかがでした? 総合の試合が初ということでしたけど。
山宮恵一郎:まぁ、無差別だったので、やっぱり体格差っていうのはすごい武器だなって思いましたし、矢野選手はレスリングの下地がある、すごい実績を持ってる選手なので、こっちの方が花開くんじゃないかって思うぐらい、強くなるんだろうなって思いましたね。続けていけば。

もし、今後矢野選手と対戦の機会があったらどうしますか?
山宮恵一郎:いや、もうそれは受けますけど。今は相手を選ぶなんて事は一切考えてないので。誰々と対戦したい、何々したいっていうのは、その時結果をちゃんと出してるから話がくると思うし、発言権もあって説得力もあると思うので。だから今、僕がいきなり何か言っても、所謂説得力がないと思うんですよね。「きっかけをつくってくれ」ってなるのがオチなんで。だから、昔は正直そういうのを考えたこともあったんですよ。誰々と対戦したいとか。でも、そういうのをひっくるめて、そういうところでちゃんと結果を出さないと何も次に繋がらないし、テーマも見えてこないんで。今回、強い選手との対戦っていうことでモチベーションも上がってますけど、モチベーション云々にして、今回の試合って会社に試されてるような気がするんですよね。そういう気はないかも知れないですけど。これにちゃんとした答えを出さないと何も先には進まないって思ってるので、正直ちょっと最後の勝負とまでは言わないですけど、それくらいの気持ちをもってやらないといけないなって思ってますね。

わかりました。では、最後になりますけど、今回「KEI山宮」というリングネームから本名に戻しての第1戦になります。おそらくファンの皆さんもそういうところに山宮選手の心意気なんかを感じてると思いますし、それ故に今回の試合に期待している方もたくさんをいらっしゃると思います。そういう皆さんに向けてのメッセージをお願いします。
山宮恵一郎:本名に戻したことに関して言うと、「山宮恵一郎」の時は、「や」行だから後ろの方なんですよ。「KEI山宮」だと「け」だから、「かきくけこ」なんで前の方なんですよ。それがやっぱりこの数年間、しっくりこなかったですね(笑)。選手名鑑とか見てても。何でこんな前のほうにあるんだって。今までだと後ろの方だったから、ページを何枚かめくったところにあったのに、今はパッとみたらあるから、そこに違和感を覚え続けたこの4年間ぐらいだったんですよね(笑)。

それが嫌で今回変えたと(笑)。
山宮恵一郎:はい(笑)。「KEI山宮」ってハッキリ言って変ですよね(笑)。

え〜ッ(笑)、4年近くそれを使ってきたじゃないですか?
山宮恵一郎:そうですね(笑)。別に気に入ってたんですけど・・・。

もういいですよ(笑)。お名前のことは。
山宮恵一郎:はい(笑)。あと何でしたっけ? メッセージだ。あの〜、大阪なんですけど・・・。

もうネタはいいですよ(笑)。
山宮恵一郎:旅だと思って来て下さい。何かありましたね(笑)。誰でしたっけ?(笑)。美濃輪か誰か言ってましたよね(笑)。いや、もう、とにかく本当に勝ちたい気持ちが強いので、そういう試合をするので、期待して下さい。「頑張ります」しかないですね。

山宮恵一郎選手database