まずお聞きしたいのが、高森選手は柔道で数々の輝かしい実績を残されてます。6歳から柔道をはじめられたということなんですが、何がきっかけで柔道を始められたのですか。
高森啓吾:きっかけはおじいちゃんの遺言ですね。おじいちゃんが亡くなる時に、僕生まれた時から大きかったんですよ、それでうちの親父の方に「啓吾は体が大きいから、柔道か相撲かやらせてくれ」と。僕の2歳ぐらいの時におじいちゃんが亡くなっているんで、全然おじいちゃんのことは覚えてないですけど、僕が小学校に入る前に相撲の道場が近くになかったんで、「とりあえず柔道の道場に連れて行くから来い」って言われて。ちっちゃい時に柔道のどんな練習してるかって、みてもわからないじゃないですか。まだ背もちっちゃいし、足しかみえないし、ドタバタドタバタってやってる(笑)なんだろう、これって思ってるうちに、いつのまにかやらされてて。それから練習が嫌で嫌で、毎日行きたくないって泣いてたんですけど、習い出して40日ぐらいですかね。試合に出してもらって、それが県大会だったんですよね。それで準優勝したんですよ。それで勝つことの喜びっていうか、味しめちゃって。こんな楽しいんだ、はじめてメダル(銀)もらえて、「あっこれ金の方がいいな」って思うようになってきて、それからガムシャラに練習するようになってって感じですね。

そこから小学校・中学・高校・大学・社会人とずっと柔道を続けてこられたわけですよね。途中でやめようと思ったりはなかったんですか。
高森啓吾:いや、何回もありましたよ。何回もありましたけど、親の期待ってのもあったんですよね。ここまで育ててくれたのも親だし、真剣に応援してくれてたし、その期待を裏切るわけにはいかないなって。何回も思いとどまりましたね。

学生の時はあの井上康生選手とも試合をされてるんですよね。
高森啓吾:康生とは2回やってますね。康生との試合はよく覚えてます。はじめてやった時が僕が中学3年で康生が1年の時だったんですけど、力強かったですけど、やっぱり年の差もありますし、僕が絶対に勝てると思ってましたし、その時は勝ったんですよ。でアイツの親父さんが凄いスパルタで試合終わった後に正座させられて、すっごい怒られてるんですよ。その時僕も柔道で強かったんで、「俺に負けたんだからしょうがねぇじゃないかよ、そんな怒んなよ」って思ってたんですけど(笑)そしたらみるみる強くなっちゃって、2回目にやったのが大学3年の時だったんですけど、最初の3分間は凄いいい試合してたんですけど、スタミナないんでカラータイマー鳴り出しちゃって(笑)その後ブン投げられちゃって。3分だったら勝ってたんですけど(笑)みんなから「そんな試合ねぇよ」って言われちゃいましたね(笑)

千代大海関とも試合をされてるんですよね。
高森啓吾:中学校の時ですね。中学の個人戦ですかね。自分も凄い試合前とか相手を睨みつけるんですけど(笑)相手も凄い睨み返してきて、コイツやるなと思ってたんですけど(笑)試合したらやっぱり強くって、一本取れませんでしたね。アイツと喧嘩したどうこうっていう噂があるみたいですけど、全くのガセですね。仲良かったんで、アイツも凄いナリしてたんで、柔道やってる友達がいなかったんですよ。僕は凄い仲良かったんで、大会の試合待ちの時とかよく二人いたり、テーピング巻いてあげたりしてましたよ。

GRABAKAジムに出稽古に行かれたということですが、いかがでしたか。
高森啓吾:まだ一回しか行ってないんですけど、寝技は凄いなって思いましたね。逆に打撃の間合いとかは誉めてもらいました。

では対戦相手のハー・スン・ジン選手なんですが、記者会見の時に実際会ってみてどんな印象でしたか。
高森啓吾:いい人そうな感じですね。でも試合は試合ですからね、やらないとやられちゃいますから。

ハー選手は打撃ベースの選手ですが、高森選手の中でこういう闘いがしたいっていうのはありますか。
高森啓吾:柔道出身だから寝技だっていう概念を覆したいんで、打撃で倒したいですね。

今回パンクラス初参戦ということもあり注目度も高いですが、試合への意気込みをお願いします。
高森啓吾:口でいうのは難しいんですけど、観て感じてくださいと。絶対観てて楽しめるような試合をしますんで。

高森啓吾選手database