12/21(日)ディファ有明大会まで残り5日となりました。今大会のメインイベントで、シーザー・グレイシー・アカデミーからパンクラス初参戦となるデビッド・テレル選手との対戦(ライトヘビー級戦/5分3ラウンド)が決定している佐々木選手ですが、そのVSデビッド・テレル戦のお話をうかがう前に、先ずは前回の試合、8/31両国国技館大会でのVSヒース・シムズ(チーム・クエスト)戦を少し振り返っていただきたいと思います。試合数日前に対戦相手がエヴァンゲリスタ・サイボーグ選手からヒース・シムズ選手に急遽変更となり、また、肉体的にもケガが多いという中で、精神的にも肉体的にも非常に厳しい状況で臨んだ試合でしたが、判定ながらも3-0でキッチリと勝利しました。
佐々木有生:いや、まぁ、ツイてたな〜っていうぐらいですけどね。

それはどういうところがツイてたって感じですか?
佐々木有生:ん〜、何でしょうね〜。まぁ、あの選手に勝てたっていうことは嬉しいですけど・・・。もしかしたら向こうの戦法が違ってたら負けてたかも知れないですし。そういう意味ではすごいツイてたなって思いますね。

急遽対戦相手が変わったことを聞いた時はどのような心境でした?
佐々木有生:いや、別に・・・あッ、そうなんだってぐらいでしたね。むしろみんなが騒いでるくらいで。僕自身は別にそれで身体の状態も変わらないし・・・。だからそれほど気にはしなかったですね。

映像でのデータがない、実績が文字だけでしかわからない、強豪と思われる選手と急遽対戦が決まったってことに関してはいかがでした?
佐々木有生:いや、すごいな〜って思いましたけどね。オリンピッククラスのレスラーと闘えることってそんなにないじゃないですか。例え階級が下の選手であったとしても。そういう意味ではすごい楽しみでしたね。

前回の試合、VSヒース・シムズ戦は、そうそう有り得ない、また、有ってはならない状況で迎えた試合ということで、それをクリアした現在、試合前と比べて何か心境の変化なりというのはあります?
佐々木有生:ん〜、ないですね。まぁ、相手の選手を見て、確かに判定だったんですけど、みんなから見たら何で極めれないんだ? 何で倒せないんだ?っていう、つまんない試合だったかも知れないですけど、僕が闘ってる中では、折れない人の心を折るっていうのは大変なんだな〜って、そう思いましたね。そういう意味では、自分の中にすごいしっかりしたものを持ってなきゃダメなんだなって感じましたけどね。

わかりました。では、5日後に迫ったVSデビッド・テレル戦についてお聞きします。実績が示す通りの強豪中の強豪で、佐々木選手は今年5月の『アブダビ・コンバット』で実際に試合をしているテレル選手の姿をご覧になってらっしゃると思いますが、印象はいかがですか?
佐々木有生:いや、強いなっていう印象がすごいありましたよ。錚々たるメンツを倒してますからね。

この対戦のオファーを聞いた時の率直な感想は?
佐々木有生:嬉しかったですね。すごい嬉しかったです。いや、嬉しかったというか・・・ん〜、あぁ、対戦させてもらえるんだっていうぐらいの気持ちでしたね。

11月の両国大会で、三崎(和雄)選手と対戦したジェイク・シールズ選手が同じシーザー・グレイシー・アカデミーの選手だったんですけど、あの三崎VSシールズ戦から何か得たものはありますか?
佐々木有生:ん〜、ないですね〜。わかんないですね〜。あの試合だけだと。でも別に・・・そんなにグレイシーだからとか、そういうのはあんまりないですね。

では、前回の試合、8月の両国大会から約4ヶ月の期間がありましたけど、この4ヶ月でここは成長したなとか、ここは良くなったなっていうところがあればお話しできる範囲で教えていただけますか? この間、身体の治療と練習に集中できた4ヶ月だったと思いますけど。
佐々木有生:ん〜、どうですかね〜? まぁ、精神的には落ち着いてますけどね。全然。ホントに落ち着いてますけどね。やることをやろうっていうことぐらいで。その都度その都度こうやった方が良いのかなっていうことをやってきましたし。まぁ、それが生きるのかどうなのかっていうのはまだわからないですけど。ん〜、精神的な部分で成長したとかっていうのは自分では思わないですけどね・・・。

技術的な部分ではいかがですか?
佐々木有生:いや、そういうのよりはやっぱり落ち着いてきたんじゃないですかね。あんまり人がこうだからとかっていうのはなくなりましたね。自分は自分で。人がこうやってるから自分もそうやらなきゃいけないんだとか、みんなこうやってるから、それが強くなるセオリーだよって言っても、自分はそうじゃなくてもいいわけだし。だからそういうふうに・・・ちょっと考え方が変わってきたかも知れないですね。

今回のVSテレル戦が、おそらく佐々木選手の今年のファイナルマッチになるのではないかと思われますが、VSテレル戦に佐々木選手が置いている目標って何でしょう?
佐々木有生:ん〜、できれば、自分の中で、相手に対して一瞬の隙も与えないような試合をしたいなと。一瞬の隙っていうか、全部が神経質で集中した試合にしたいなと思ってます。あと、元気に闘いたいなと思いますね。

佐々木選手ご自身が考える今回の試合の勝負どころは?
佐々木有生:ん〜、ポイントは、どれだけ自分が淡々としてられるかっていうことですかね。淡々と、自分のペースで動いてられるか?

では、当日試合をご覧になる方は、佐々木選手のそういうところに注目してればいいわけですね。
佐々木有生:そうですね。

佐々木選手がどれだけ落ち着いて試合を展開できるかと。
佐々木有生:一つ一つできるかと。一つ一つの積み重ねだと思ってますから。積み重ねていけるかってことですよね。

わかりました。では、ちょっと話題をVSテレル戦から変えます。11/30の両国大会で、GRABAKAにとって大きな出来事が2つあったと思います。まず1つ目が菊田(早苗)選手の敗戦。2つ目が山宮恵一郎選手のGRABAKA移籍表明ともいえる郷野選手のセコンドとしての入場。山宮選手に関しては、その翌日の12/1付けで正式にGRABAKA移籍となりました。この大きな2つの出来事に対しての佐々木選手の考えをお聞きしたいと思います。まずは菊田選手の敗戦について。
佐々木有生:あんまり驚かなかったですね。ん〜、あってもおかしくないっていう考えもありましたし。試合の途中で、ちょっとこの状態とこのやり方だと勝てないだろうなっていうのも感じましたしね。菊田さんが本来持っている力を発揮できなかったなっていうのもありますし。そういうのがあったので、別にそんなに・・・。GRABAKA全体で考えると、この負けは良い負けだった、負けっていうか、良い刺激になったと思います。みんな。

あの〜、GRABAKAのライトヘビー級に所属する選手で、唯一近藤(有己)選手と闘っていないのが佐々木選手ですが、どうですか? VS近藤戦は。
佐々木有生:そうですね〜。向こうはまぁ、チャンピオンですからね。ポッとこう、対戦カードを埋めるような試合じゃなくて、僕が成長して勝っていったかたちの中で対戦できたらいいなと思ってますね。それが自分が望む形ですね。挑戦できる立場までいきたいなっていう。

どうなんでしょう? GRABAKAファンの皆さんの中には、ストップ・ザ・近藤有己ということに関して、まだ一度も対戦していない佐々木選手への期待も大きいと思いますけど。
佐々木有生:そんなことはないですよ(笑)。いや、いや、まだまだ及ばないですよ。まぁ、すごいなって思いますね。話聞いてても。

では、2つ目の山宮選手GRABAKA移籍に関して。
佐々木有生:そうですね〜、山宮さんは良い人だなってこっちきて思いますけど。ホント良い人だなって(笑)。いや、何でしょう? 敢えてこっちに来てくれたっていうのはすごいことだと思うんですよ。やっぱりみんなわかってると思いますけど、8年近くいたところをやめて、みんなに何言われるかわからないっていう、そういう覚悟があってGRABAKAに来たわけじゃないですか。すごいなって。GRABAKAにいくって決めた覚悟っていうんですかね。それはすごいなって思いますね。で、僕が協力できることは、協力っていうか、僕らができることは凌ぎ合っていくことしかできない。競い合う、凌ぎ合うっていうことしかできないですよね。練習でこうだろああだろってやっていくしかできないですし。例えば僕はレスリングだけだと山宮さんにはかなわないんですけど、そこにいかにして喰らい付いていくか。それで地力が上がれば全然良いと思ってますし。そういう意味では、百害あって一利なしって言うじゃないですか。全くその逆ですよね。百利あって一害なしみたいな。ホントにありがたいなって僕は思ってますけど。

わかりました。では、これで最後です。12/21(日)、佐々木選手の活躍を期待していらっしゃるファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
佐々木有生:ん〜、自分が何をすべきで、何ができるのかっていうのをキッチリやるだけですね。その上で勝ったならそれは嬉しいことですし、もし負けたなら仕方のないことですし。キッチリやれたのか、それとも甘さがあるのかっていう答えは出るので。すごく楽しみな一戦だなって思います。ただ、厳しくいきたいなとは思います。凌ぎ合いたいっていう気持ちはすごくあります。本当にチャレンジャーですね。実績で言えば向こうの方が全然ありますし。僕はチャレンジャーの気持ちでただ闘うだけです。あとは元気良くいこうかなって思ってます。



復活!!おまけトーク。
話題をがらりと変えて、ちょっとユルユル話を。21日(日)、ディファ有明大会の3日後は、12月24日(水)ということでクリスマス・イブです。このインタビューをご覧になってらっしゃる皆さんの中には、この日を楽しみにしていらっしゃる方もたくさんいると思います。そこで佐々木選手に質問です。この「クリスマス」という1日が持つ、ある種イベント的要素に佐々木選手は「ノる」のか「ノラない」のか? どちらでしょう?
佐々木有生:あ〜、何の関心もないですね。何にも思わないですね。クリスマス? あぁ、そうなんだってぐらいで。ふざけてみんなに「あぁ、今日はクリスマスだよ」ってやってる時もありますけど(笑)。全く関心ないですね。クリスマスだからどうのこうのとか。

街の風景が変わるじゃないですか。クリスマス・ソングも流れますよね。ああいうのはどうです?
佐々木有生:クリスマス・ソングは好きですよ。歌好きだから。でもイルミネーションとか何か中途半端なものを見ると、もう少しスケールの大きいものを見たいなって思いますけどね。何か中途半端じゃないですか。

では、お付き合いしていらっしゃる女性がいたとしても関係ないですか?
佐々木有生:ん〜、関係ないですね。まぁ、プレゼントが欲しいって言ったら、あぁ、買わなきゃいけないのかって思うぐらいで。しょうがねぇなってぐらいですね。何でクリスマスにプレゼントしなきゃいけないのかっていうその習慣がよくわからないですし。

では、バレンタイン・デーとか、ホワイト・デーとかも意識しない?
佐々木有生:あ〜ッ、それはねぇ、みんなのチョコレートの数と僕のチョコレートの数は意識しますけどね。いや、そりゃぁ、もらったら嬉しいんですよ。やっぱり誕生日でも、クリスマスでも、何でもそうですけど、もらうことは嬉しいんですよ。嬉しいなって思うんですけど、でもそれを何か特別なっていうのはないんですよね・・・。

佐々木有生選手database