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: 素晴らしい勝利でした。 ■ 前田吉朗:ありがとうございます。 : 最後は飛びヒザですか? ■ 前田吉朗:飛びヒザでもう、多分終わってたんですけど、廣戸レフェリーが止めてくれなかったので、もっと殴った方がいいかなと思って。 : 感触はありました? ■ 前田吉朗:ヒザがあたって、(ソッカ選手の)倒れた時の顔を見たら、もう目が飛んでたので。あぁ、終わったなと思って。 : その後はもう、レフェリーが止めてるまで。 ■ 前田吉朗:止め見です。止めるタイミングを見ながらですね。 : 連勝記録(8連勝)が近藤選手に並びましたね。 ■ 前田吉朗:そうですね。でも記録はどっちでもいいですよ。はい。 : ソッカ選手はどんな選手でした? ■ 前田吉朗:結構最初にボコボコにしてやろうと思って、プレッシャーかけようと思って睨み続けてたんですよ。じゃぁ何か視線を外さないんで、「なんやコイツ」とかちょっとムカついてきて。でまぁ、心が強いのかなって思ったら、一回グラウンドから逃げてローを蹴った時に痛そうな顔をしたので、何か外国人らしいなって思いましたね。 : ソッカ選手は今回初の総合ということでしたけど、『アブダビ・コンバット』のチャンピオンということで、寝技は警戒して臨んだことと思いますが? ■ 前田吉朗:あ〜、でも、思ったよりはタックルきれなかったですね。僕がダメでしたね。寝技は一切いかない予定だったんですけどいっちゃいました。 : その辺はやはり強かった? ■ 前田吉朗:そうですね、強かったというよりか、僕がダメでしたね。最初に睨んだりしたせいで逆に力が入ったりして、反応が一つ遅れたんで。 : ソッカ選手のスリーパーは大丈夫でした? ■ 前田吉朗:スリーパーは大丈夫でしたね。スリーパーより、腕にくるかなって思ってて、上手く動けなかったんで。でもバックから固める力はやっぱりすごい上手かったですね。しつこかったですね。離さんぞみたいな掴まえ方をずっとしてたので。それと足の力が妙に強かったですね。 : 1ラウンドが終わって、作戦的に変えていかなければとかってありました? ■ 前田吉朗:いや、ないですね。稲垣さんに言われた通り思いっきりやれってだけで。自分が思いっきりやれば負ける相手ではないと思ってるので。 : 飛びヒザも本能のまま出したというような感じですか? ■ 前田吉朗:そうですね。パンチが、思ったより距離が遠かったので、当たんなかったので。ローが効いた時点で足を潰していこうかなって思ったんですけど。タックルくるのがずっとわかってたんで。ああもう、ヒザやなと。 : またまた世界の強豪を破りましたけど? ■ 前田吉朗:ですね。でもまぁ、僕が破ったんじゃなくて、稲垣組みんなの力で勝ち取った勝ちなんで。 : 先ほど花道を戻って来た時に、藤本選手に声をかけてましたが? ■ 前田吉朗:藤本もデビュー戦で負けて落ち込んでるところがあったので。別に試合してたら、勝つこともあれば負けることもあるんですよ。だけどその結果でそうやって悲しむ必要はないかなと。その過程で、悲しんだり喜んだりすることがいっぱいあると思うので。勝ち負けは結果なんで。結果も大事なんですけど、何か結果よりもっと大事なことがあるんじゃないかなって。何かそんなことを藤本の試合を観てて思って。はい。 : 次の目標はどこにありますか? ■ 前田吉朗:目標・・・そうですね。とりあえずベルトを2本もらいにいって。僕じゃないですよ。稲垣組のメンバーで。稲垣組が獲ると思ってもらったらいいんですけど、ライト級とフェザー級の2本を獲って、それを通天閣に飾ろうかなと(笑)。はい。 : デビュー1年で8連勝ですが、この状況をご自身ではどう思ってますか? ■ 前田吉朗:多分、デビューしてからの1年っていうのは、相手もまだそんなに・・・弱いってことではないんですけど、やっぱり僕に見合ったレベルの人間をあててもらえたんで、ある意味守られてた部分があったと思うんですけど。大変なのが2年目、2年目っていうか、今までの実績を踏まえた上で、次は対戦相手を選考されるじゃないですか。だからこれからが本当に辛いとか、厳しい時期になってくるんじゃないかなと思ってるので、ここからもっと気合を入れていかなきゃいけないって思ってますね。はい。 : リング上でのマイクアピールも決まりましたね。 ■ 前田吉朗:決まりました(笑)。もっと何か他に言うことは考えてたんですけど、出なかったです。はい。 : その帽子は? ■ 前田吉朗:この帽子は僕のですね(笑)。 ※ここで稲垣氏が登場。前田選手と二人並んでのインタビューへ。 ■ 稲垣克臣:おめでとう(笑)。 ■ 前田吉朗:ありがとうございます。 : 愛弟子が8連勝ですけど、すごいですね。 ■ 稲垣克臣:すごいですね。 : 今回の試合をどうご覧になってました? ■ 稲垣克臣:いや、苦しい試合になると思いましたね。でも、決して勝算がないわけではないので、ホントに最後は心の強さが出るのかなって思いましたね。あと、反応がすごい、2ラウンド目は良かったですね。反応の早さですね。その反応の早さも持って生まれたところがあるんですけど、しっかり練習してきた、しっかり基礎体力も付けてきたし、ずっと練習を積んできて。そういうものが身体能力と重なって、ああいうところで出たのかなって。だからたまたまっていうのはないと思うんですよ。何かしらのそういう、やってきたことが出るのであって。だからあれ(飛びヒザ)も偶然当たったってものではなくて、やってきたものがそのまま出たと思いますね。 : 試合前、前田選手にお話を聞いた時に、「いつもと変わりませんよ」って言ってたんですけど。 ■ 稲垣克臣:変わらないですね。基本は変わらないですね。やるべきことっていうのは、誰が相手でも変わらないと思うので。 : 普段通りの練習で普段通りのことをすると。 ■ 稲垣克臣:そうですね。でも練習をする時間というのがすごい限られてると思うので。仕事も持ってるので。だから練習量だけでみたら、中学生や高校生で部活をやってる子、大学生でそういう部活に入ってる人の方がすごい練習量は多いと思うんですよ。でもその短い時間の中で、その練習量に匹敵するだけのもっと中身の濃いものを、練習を如何にしていくかということはすごい考えましたね。 : 本人を前にお話しし辛いかとは思いますけど、次にどういう期待をかけられますか? ■ 稲垣克臣:いや、あの〜、全力でいってもらえれば・・・。闘いってのはスポーツじゃないと思うんですよね。今、そういうのが欠けてるっていうか。闘いってのはホントに・・・向こうは殺す気でくるかも知れないし。だからこっちもホントに相手を殺す気でいかないといけないし。でもそういう世界に覚悟を決めて入ってきたので、自分の全てを注ぎ込んでやってほしいですね。 : 前田選手に労いのお言葉を。 ■ 稲垣克臣:はい?! いや、ホントに(笑)、良かったよ。ありがとう(笑)。でもこれも、いやすごいですよね。こうやって闘って、みんなに・・・。頑張ってる姿を観て元気になりますよ。すごい影響力ですよ。ありがとう。 ■ 前田吉朗:ありがとうございます。 ■ 前田吉朗選手database |