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: 4月23日(金)の後楽園ホール大会で、約1年ぶり二度目のVS関 直喜(フリー)戦が決定したアライ選手。1/18『DEMOLITION』でのVS山崎昭博(和術慧舟會 駿河道場)戦に次ぐ、今年2戦目となる試合ですが、今回のVS関戦のお話をうかがう前に、まずは昨年1年間をアライ選手には振り返っていただきたいと思います。昨年は年末のタッグマッチ(GCM『The CONTENDERS DOUBLES TOURNAMENT』)を含めて5戦0勝3敗2分という、デビューした一昨年と比べると低調な戦績で終わった1年でしたが(※2002年は6戦4勝2敗)、試合内容や結果等を全体的に振り返っていただけますか? ■ アライケンジ:ん〜、まぁ、勝ちはしなかったけど、収穫はすごいあったので、それも経験だと思いました。 : 昨年は一体何が良くなかったのか?アライ選手ご自身はどうお考えですか? ■ アライケンジ:ん〜、カッコつけ過ぎたんですよね。できもしないことをやろうとしたりとか、そういうふうにしてたところがあって。やっぱりそこじゃないかと思います。自分が本来やらなきゃいけないスタイルが全然できてなかったので・・・。自分のスタイルを通せば僕は絶対勝てると思うし、そこを通せなかったのが敗因なので、結局そこを通さなかった自分ですよね。そういうことだと思います。 : 「自分を通せなかった」ということの原因として、一昨年と去年とでは心境の変化なり何かがあった のですか? ■ アライケンジ:そうですね。ありましたね。 : それは何でしょうか? ■ アライケンジ:まぁ、試合に取り組む姿勢じゃないですか。だと思いますけどね。 : では、ご自分なりに昨年1年間を分析して、反省点を見つけて、それを収穫と前向きに捉えた後に臨 んだ今年1月の『DEMOLITION』ですが、初っ端にダウンを取られてヒヤッとしつつも、その直後のKO勝利で、今年は幸先の良いスタートを切ることができました。このVS山崎戦に臨むにあたって、やはり何か心境の変化はありました? ■ アライケンジ:いや、自分の中では変わってないつもりなんですけど・・・変わってたと思いますね。まぁ、深い部分でだと思いますけど。今思い出してもちょっとわかんないですけどね。あの〜、僕、昔からそうなんですけど、波が激しいんですよ。アマチュア(・レスリング)の時から。調子良い時はすごく良くて、悪い時はメチャメチャ悪くてそこから中々抜け出せないみたいな。でも、抜け出すきっかけがあれば、また調子は良くなると思うので。そういうことを繰り返してきてて。ん〜、だから何かあるんですよ(微笑)。変わる時には。自分の中で。 : では、今年1発目のKO勝利は、昨年の不調から抜け出すきっかけになりそうな手応えはあります? ■ アライケンジ:ありますね。昔、本当に調子悪い時は、何か蜘蛛の巣に引っかかってる状態じゃないですけど、何をしてももがいてるだけなんですよね。中々抜け出せないっていう感じがすごいあって、どうして良いのかもわからなかったんですよ。ホントにず〜っと模索してた感じで。ん〜、だからやっと抜け出たっていう感じはあるんですけど。 : 結果的には1ラウンド1分23秒という短時間でのKO勝利でしたけど、最初にダウンをとられたのはアライ選手の方でした。ご自分的にはあの試合内容に対してどのような感想をお持ちですか? ■ アライケンジ:でも、意識はありましたからね。普通に。全然。あのダウンがパンクラスのリングだったら全然続行だったと思いますけど・・・まぁ、ダウンですからね(苦笑)。でも、それで一気に気が引き締まりました。試合の中で気が付いたことがすごく大きかったと思いますね。ダウンとられた時にスイッチが入った感じがあったんですよ。それがすごい良い感じだったので、逆にあのダウンが良い方向に行ったと思いますね。試合的にも面白くなったと思いますし(笑)。 : 試合内容に関しては満足だと。 ■ アライケンジ:それはそうですよね。相手があんなにノビてくれたら、ストライカーにとってこんなに嬉しいことはないですよ。 : わかりました。では、前回の試合で不調脱出の出応えを感じて、それから約3ヶ月を経て迎える今回のVS関 直喜戦ですが、昨年3月に続いての二度目の対戦になります。前回の対戦がアライ選手の昨年1発目の試合で、アライ選手が不調に突入してしまうきっかけになった試合かなと思いますが、そういう関選手との再戦のオファーを聞いた時の心境っていかがでした? ■ アライケンジ:いや、メッチャ嬉しかったですよ。嬉しいって言うか、関選手に「ありがとう」って感じでしたね。関選手にしてみたら、別に僕との対戦なんて蹴っても良い訳じゃないですか。だけど、今回受けてくれた関選手に感謝ですね。ものすごい感謝してます。こんなチャンスって、中々巡ってくるものじゃないじゃないですか。リベンジの試合なんて。一回勝ってる相手ともう一回対戦しようっていう気になってくれた関選手にものすごく感謝してます。 : 前回の対戦は、関選手が開始早々に繰り出したフロントチョークにアライ選手が掴まって、一本負け という結果でした。あの敗北の原因をご自分ではどう考えてますか? ■ アライケンジ: 動かなかったからです。自分が動かなかったから。それまでの試合だったら自分が動くはずのところで止まっちゃったんですよ。ん〜、止まったからです。それしか原因はないです。 : では、関選手は昨年3月のアライ選手との対戦に勝利した後、7月には『ネオブラッド・トーナメント〜ウェルター級〜』で優勝するなど、パンクラスで少しづつ実績を積み上げてきています。そういう関選手に対して、アライ選手はどのような印象をお持ちですか? ■ アライケンジ:堅いですよね。どの試合を見てもいつも一緒だなって思います。まぁ、そんなたいして試合を見たわけでもないんですけど、僕との試合を入れてパンクラスでは4戦ですか。だから・・・堅い、手堅いって感じですね。 : 今回の再戦ですが、アライ選手側から見たらリベンジ戦、逆に関選手側から見たら返り討ちにしなければいけない一戦ということになります。これはもちろん、この一戦を楽しみにしていらっしゃる皆さんはご存知のことで、おそらくそういう見方で試合をご覧になる思いますが、この状況の中で実際に闘うアライ選手ご自身は、どのようなテーマを持って試合に臨むのでしょうか? ■ アライケンジ:まぁ、そのまんまですよね。リベンジマッチ。 : 勝ってリベンジ? ■ アライケンジ:もちろん。それ以外にどんな理由でリングに上がるんですか?(笑)。でも、勝つことはもちろんですけど、僕はいつも内容も求めてますから。ん〜、これを言うと勝つためにリングに上がってるっていうのと逆になってしまうかも知れないですけど、負けても僕は面白い試合をしたいんですよ。もし、万が一負けたとしても、もうお客さんが沸いて沸いてそれで負けるんだったら、僕は別にそれで納得はします。自分の実力を全部出し切って負けたならそれはそれで納得しますけど、前回の対戦の時みたいに、何にも出さないで、自分の良いところを見せないで負けたりするのは、本当にもう自分が許せなくなるので(苦笑)。前回の対戦の後、本当に自分のことが嫌いになったんですよね。ホント自己嫌悪に陥って、ずっとそれが抜けないまま1年間が過ぎたみたいな感じだったんですよ。だからもう、そういう試合は北岡(悟)さんとの一度目の試合(2002年5月・梅田ステラホール)で懲りてたハズなのに、またやってしまった自分に嫌気がさしたんですけど、でも嫌気がさしてるだけじゃ自分も可哀想なんで(苦笑)。やっぱり自分を愛してあげないといけないですから。だからもう一回自分を好きになって、愛せるアライケンジになるために、今回、関選手に勝ちにいきます。勝って、良い試合、面白い試合、自分が納得できる楽しい試合をしたいですね。 : わかりました。では、今回の試合以降に関してお聞きしますが、今年、アライ選手は年末までにどこ まで行きたいですか?また、どうなっていたいですか? ■ アライケンジ:それは・・・昨日より今日、今日より明日って感じですよね。強くなりたい。ちょっとづつでも良いから強くなりたいです。一日一日。 : 何か形として、例えばランキングだとか、ウェルター級のベルトだとか、そういう目標みたいなもの は何かありますか? ■ アライケンジ:年末までにはランキングに入っていたいですよね。(ウェルター級は)まだ8人までしかいないし。ランキングってベルトを狙える順番じゃないですか。だから僕も名乗りを上げたいなって思いますね。國奥(麒樹真)さんにしてみれば、今はまだ僕はランキング外だから、僕の試合を見てても安心してると思うんですよ。だけどランキングに入ることによって、もっと僕に注目してくると思うんですよね。何て言うか・・・焦らせたいですよね。余裕ぶっこいてる上位ランカーとかチャンピオンを、アライケンジの名前で焦らせたいですね。誰の名前でもなく、僕の名前で。焦らせてやりたいですね。 : では、ここで公約しましょう(笑)。アライ選手は年末までにはこうなってると。 ■ アライケンジ:ん〜、年末までには・・・・・・ランキングに入ります。 : ウェルター級の。 ■ アライケンジ:いや、どうかな? わかんないな(笑)。 : 弱気じゃないですか?(笑) ■ アライケンジ:嘘、嘘、嘘(笑)。一応、ウェルター級にしといて下さい。いろいろ考えてることもあるので。 : では、ウェルター級のランキングの話が出ましたので、もう少しそのお話を。同年代の北岡選手、大石(幸史)選手は既にウェルター級のランカーで、少し先輩の佐藤(光留)選手は、3/29後楽園ホール大会での勝利で遂にミドル級のランキングに入りました。同年代の選手、ちょっと上の先輩選手が頑張ってる中で、アライ選手が感じることは? ■ アライケンジ:ん〜、嫉妬。やっぱそれぐらいじゃないですかね。羨ましいとかよりも、完全に嫉妬って言うか、そんな感じですね。何か引きづり下ろしたい感じがします(笑)。 : その感情はアライ選手の中でエネルギーになってますか? ■ アライケンジ:なりますね。すごいなってますよ。 : 誰が一番そのエネルギーを与えてくれます? ■ アライケンジ:ホント良い意味で大石君ですね。大石君はホント僕に良い影響を与えてますよ。見習うところもたくさんあるし。そういう意味では僕が早く上がっていって、大石君と対戦したいなって思いますね。でもまだちょっと遠いかなって思ってますけど。 : わかりました。では、ちょっとアライ選手ご自身のお話から離れて、アライ選手が憧れた高橋(義生) 選手の話題を。高橋選手の4/25(日)『PRIDE GP 2004』への出場が決定しました。世界のトップクラスに位置するヘビー級以上の選手たちとの闘いに高橋選手は挑んでいくわけですが、そういう高橋選手に後輩のアライ選手から何かエールを。 ■ アライケンジ:エールですか?(微笑)。そんな大それたこと、恐れ多くて言えないですけど・・・。まぁ、僕は早く(高橋選手に)追い付き追い越せの気持ちでいますが、だけど高橋さんには僕が追い付けないぐらい遠くまで行ってほしいとも思っています。でも、僕はそれに追い付くようにドンドン走ります。けど、僕がいくら追い付こうとしても、追い付けない追い越せないような高橋さんであってほしいと思ってます。必ず僕は追い付き追い越しますけど、いつまでも追い付けない、追い越せないような高橋さんが見たいです。 : ん〜、良いお話をありがとうございました。では、これで最後になりますが、アライ選手と関選手の 試合を楽しみにしていらっしゃる皆さん、そしてアライ選手を応援していらっしゃるファンの皆さんへメッセージをお願いします。 ■ アライケンジ:頑張ります(笑)。 : フツ〜(笑)。 ■ アライケンジ:僕らしく頑張ります(笑)。以上! ■ アライケンジ選手database |