明後日の9/24(金)後楽園ホール大会で、当初、エルヴィス・シノシック選手(マチャドブラジリアン柔術)との対戦が決定していた佐々木選手ですが、そのシノシック選手がインフルエンザのために欠場となり、急遽、チーム・クエストのバック・メリディス選手との対戦が決定しました。そこで、今回のVSメリディス戦のお話をうかがう前に、先ずは前回の試合、7/25後楽園ホール大会でのVSファービオ・レオポルド(ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミー)戦に関していくつかお聞きしたいと思います。VSレオポルド戦は、同大会DAY TIMEの、【パンクラスvsチーム・グレイシー 3vs3 対抗戦】の大将戦として行われましたが、試合結果は5分3ラウンドのフルタイムで、判定2-0でレオポルド選手が勝利しました。今、この2ヶ月前のVSレオポルド戦に関して、佐々木選手が思うことはどのようなことでしょう?
佐々木有生:ん〜、まぁ、何ですかね・・・。多分、打撃、寝技、全部含めて、まぁ、寝技が五分だとしても、打撃とスタンドレスリングでは勝ってたと思うんですよ。でも、それでも負けてしまうってことは、自分自身に何かが足りないんだろうなって。あと・・・例えば、初めて同士が対戦して、相手のことを何もわからない中ででも勝てるのが強さだと思うんですよね。だから、そういう意味で、ん〜、もうちょっとだな、もうちょっとだなって言うか、まだまだなんですけど・・・。試合内容に関しては、ハッキリ言ってGRABAKAの他のメンバーがあの選手と対戦したら、みんな勝つでしょうね。間違いないと思いますよ。ん〜、微妙だったんですけど、勝てない相手じゃなかったし、やっぱり取りこぼしたなって。自分の今のアレが表れてましたね。まぁ、でもその前のVS内藤(征弥/A-3)戦に比べたら、大分良くなって来たので、そういう意味では段々、いきなり良くなるタイプではないので、少しずつ良くなって来てるんだなっていうふうには考えてますけど。

試合前にお話を聞いた時、「相手がどうこうじゃなくて、自分が今回やるべきことがキッチリ出来るかどうか」というようなことをおっしゃってましたが、その点に関してはいかがですか?
佐々木有生:ん〜、やるべきことって言うか、先ず、打撃に関しては全然ダメでしたけど・・・投げに関しては、自分から投げにいくっていうことで、まぁ、柔術家特有の上手い返し方をされたりもしましたけど、それでも2回ぐらい投げてるので、それはそれで良かったかなと。あと、3ラウンド目に関しては、何であそこでいかなかったのかなっていう、悔いみたいなものはありますよね。あそこで投げてれば勝ってたかも知れないし。勝負の分かれ目って言うんですかね、それが絶対あると思うんですよ。やっぱりそこが先ずはしっかり出来なかったなって。あそこでいかなかったこと自体が負けに繋がったなっていう。ん〜、出来なかったんでしょうね。わかっててそれが出来なかったいうのは、それが自分の甘さなんじゃないですか。

試合を拝見してて、佐々木選手から攻撃の手が出てないように見えて、やっぱり今、佐々木選手の中で、闘い自体に関してなのか、闘い方に関してなのかはわかりませんけど、どこか迷いみたいなものがあるのかな?って私は感じたんでが、そういう迷いみたいなものはご自分の中にありませんか?
佐々木有生:迷いですか? 迷い・・・。ん〜、ど〜なんですかね。迷いって言うか、理解出来ない部分はありますよね。闘いってもの自体に。やっぱり頭で理解出来てないから身体も動かないし。理屈が欲しいって言うか、どうしてこうなるのかって言う、そういうのが自分の中で解けてないから、出来ないんですよね。例えば打撃だとすると、どうして相手にパンチが当たんないのかとか、そこをどうしたら当てることが出来るようになるのかとか、一個一個明確なものが欲しいんですよね。そういうところでの悩みはありますよね。自分に相手のパンチが当たるのは、自分の何が悪いのか? 良いパンチを出せないのは、自分の身体のどこが悪いのかとか。寝技にしても、自分には何が足りないのか? ここが足りないんじゃないのかって思ったりするじゃないですか。そうすると、そこが出来なくなると、やっぱりどうなんだろう?って迷いになりますよね。自信がなくなってくると、迷いはじめるじゃないですか。そう考えると、自信がないのかなって。今は。そう思ってますけど。

ご自分の中で、現時点で明るい材料って何か見えてますか?
佐々木有生:良くなってるとは思いますよ。ちょっとずつですけど。まぁ、お客さんに対して良いものを見せれてるかって言われたら、多分それは出来てないと思うし、ホント申し訳ないと思いますけど、こればっかりは、特に今の状況だと難しいものもありますよね。だから今はまだ、自分の新しいスタイルっていうのを完成させるために必要なことを、いろいろ取り入れてるって感じはあります。別に弱くなってるっていうのはないと思うし、以前に比べたら強くなってると思いますよ。はい。あと、ようやく自分の気持ちも、去年に比べたら落ち着いてきたかなっていうのがありますね。すごく充実してますよ。今は。練習も楽しくやってます。

体調の方はいかがですか?
佐々木有生:体調は普通ですね。ケガとかもないし。

では、VSレオポルド戦以降の練習に関しては、ご自分的には良い感じだと思ってらっしゃる?
佐々木有生:ん〜、そうですね。良いものが出せれば良いなとは思ってますけどね。まぁ、ちょっとずつ良くなってきてるんじゃないかなとは思ってますけど。



では、今回のVSバック・メリディス戦に関してお話をうかがっていきますが、先週末に対戦が決定したという、非常に厳しい状況で迎える試合になりますけど、そういう中で、現在の心境というのはいかがですか?
佐々木有生:ん〜、そうですね・・・何て言えば良いんだろう?・・・。そういうのを乗り越えていかなければいけないヤツ、逆にそういうことがないヤツっているじゃないですか。こういうことが結構あると、そういうのを乗り越えていきなさい、自分自身に強くならないといけないんだよって言われてるのかなって思ってるから、自分が試されてると思えば・・・。だからあんまりないですね。相手が変わったからと言って。まぁ、自分のスタイルってものが本物になりつつあるのか、本物に近づこうとしてるのか。負ければまた自分に何が足りないのかっていうのがわかりますし。それで良いかなって思ってますね。

対戦相手のメリディス選手は、今回がパンクラス初参戦ということで、ほとんど情報がまだない状況なんですが、そういう未知の選手と対戦することに対しての不安はないですか?
佐々木有生:不安ですか。まぁ、でもそういうのは結構あるんですよ。でも、ホントのことを言えば、これは自分の弱い心の言葉を言えば、資料があるとなしとでは全然違うと思うんですよね。やっぱり試合映像とかを事前に見てれば、闘い方も変りますし。そうしたら、結果も全然違ったかも知れない。でも、それが本当に強いことなのか?って言ったら、自分が求めてるものとは違うんですよね。例えば、例えばですけど、その辺の道で喧嘩になりました。じゃぁ、相手のことを調べてから喧嘩しましょうってことはないわけじゃないですか(苦笑)。だから、そう考えると、あんまり関係ないですよね。怖い、怖いって言うか、やっぱり自分を出さないとしょうがないですよね。相手を出させて、相手の良いところを出させて、それを跳ね返すくらいの心の余裕も力量も今はないですね。だからとにかく今は自分を出すだけです。

メリディス選手はチーム・クエスト所属の選手ですが、世界に名立たるチーム・クエストということで、そのチーム自体に対しての印象っていかがですか?
佐々木有生:ん〜、良い選手が揃ってるなって思いますけど。それぐらいですね。

そこに所属する選手ということで、やっぱり気持ちの部分で引き締まるということはありますか?
佐々木有生:どうですかね。まぁ、そういうチームにいるんだ。そこで練習してるんだ。強いんだろうなっていうのは正直ありますけどね。当然ですけど。やっぱりあれだけレスリングで実績のある人たちが集まってやってる中で揉まれれば、強くなりますよね。

では、今回の試合で、佐々木選手は何を大切にしたいと思って試合に臨むのでしょうか?
佐々木有生:ん〜、大事なのはやっぱり気持ちじゃないですか。勝ってやろうとかそういうのじゃなくて、自分 を自分で押してあげる気持ちじゃないですか。それだけだと思いますね。今回は。

技術的な部分ではいかがですか?
佐々木有生:技術的なことで言えば、まだ足りない部分がいっぱいありますからね。まぁ、でもそれはしょうがないですよね。すぐ付いてくるものでもないし。

では、今回の試合は、とにかく心の部分を大切にしたいと。
佐々木有生:そうですね。はい。いろいろあって、先週末に今の対戦相手が決まったってことで、そういう意味でも、自分の気持ちを大切にしたいなって思いますね。



わかりました。では、ちょっと話題を変えて、試合を離れてすこし柔らかいお話を。最近、佐々木選手が癒されてること、癒されてるものって何でしょうか?
佐々木有生:ん〜、何だろうな・・・?

以前お話をうかがった際には・・・
佐々木有生:海水魚ですか。残念ながらですね・・・僕のミスで、13匹いたのが、3匹ぐらいになっちゃったんですよ。それで今ガックリして、落ち込んでて・・・。ん〜、癒されるもの・・・やっぱり(GRABAKAの)みんなが仲良くしてたりするのを見てたら、癒されますよね。あ〜仲良くて良いな〜って(笑)。何か仲良く話してるのをボ〜ッて見てるだけで癒されたりしますよ。楽しそうにしてるな〜って。あとは電車とかで面白い子供とかいると、こいつ面白いな〜って。それとか、うち(GRABAKA)のジムに田舎から出てきて練習してる人とかを見ると、あ〜って思ったりしますね。癒されるって言うか、一生懸命だなって。自分も昔はこうだったのかなって思ったりして、頑張んなきゃなっていうのはありますよね。ん〜、そういうのに癒されてるんじゃないですかね。あとは・・・散歩とかして、犬を見かけたりすると、その犬とかに癒されてますよ(微笑)。可愛いな〜って。

わかりました。では、これで最後です。今回の佐々木選手の試合を楽しみにしていらっしゃる皆さん、そして佐々木選手を応援していらっしゃるファンの皆さんにメッセージをお願いします。
佐々木有生:最近、僕、自分でもつくづくわかってるんですけど、このGRABAKAの連勝を止めてるのは僕なんですよ。みんなが連勝してて、それを止めてるのは必ず僕だっていうのがあったから、そういうので迷惑をかけてるっていうのがあるので、もうそろそろしっかりしなきゃなと。今度は僕から連勝街道を作れればなと思ってます。自分が火種になりたいなと。勢いの。そろそろ前に出ていきたいなと。そう思ってるので頑張ります。



佐々木有生選手database