： まず、引き分けという結果をどう思いますか？ ■ 北岡悟：もうけました。しかも1-0で僕に点ついてましたね(笑)。どう思いますか？ ： 技の仕掛けの多さをとったのではないですか？ ■ 北岡悟：結果として、キャッチをとったと思います。下からの腕固めと、腕十字と、アキレス腱固めをとってくれたんだと思います。率直な感想を言うと、負けたと思いました。僕は一応素直なので(笑)。正直に負けたと思いました。 上から殴られてて、このまま打たれ続けたら「ストップじゃないの？」って思ったりしたシーンもありました。だから負けかなと思ってました。腕固めに関しては、パキッと音が鳴ったので。あとはアキレス腱固めも、嫌な顔をしたのが判りました。だから、それをとってくれたのだと思います。でも、あれだけ上から、しこたま殴られていたら、ダメージ的には間違いなく僕の方があります。今日はラッキーでしたが、正直、彼があんなにパウンドが上手いと思ってなかったので、相当、舐めてましたね。「俺のガードワークで一発も殴らせないぜ」って思ってました。ぶっちゃけ、石川英司の時も、同じ事を思ってました。でも今日も、しこたま殴られたので、今後の事も考えて、もっとパウンドの強い選手との試合を考えて、練習のし直しです。正直なところ、今回、ヴァーリトゥードの練習が少な目になっていました。今、グラップリングを上達させようと練習をしていて、日本人有名グラップラーの方達と一緒に練習してて、自分としては、グラップリングが伸びてるのは感じてます。今日も、お客さんをグラップリングで沸かせられたという自負はあるので。そうですよね？(笑)。沸いてくれてたので、それは良かったなと思います。いっぱい仕掛ける事が出来たので、逆に言うと、やれてなかった事が、やっぱり出てしまったのかなと思います。スゴいな、この短時間で、冷静な分析(笑)。 ： 相手のパンチで意識が飛んだりはしなかったですか？ ■ 北岡悟：飛んだりはしなかったですけど、痛いとか、焦ったりとか、判定で持っていかれちゃうとか、そういう気持ちはありました。判定で負けにされるから、見た目やられてるなという感じで、肉体的な「痛い」ではありません。 ： シムズ選手の印象はどうですか？ タックルも全部切られてしまいましたが？ ■ 北岡悟：いや〜、切られてましたね。正直、そこも練習をしてなくて、無理にでもタックルを取りにいく練習とかをしてなくて、最近はやはり引き込み気味の練習をしていて、グラップリングで一本を取りにいく練習をずっとしてました。以前はismになって、一時期、何が何でも下にならないみたいなものをずっとやってきて。技術的に一巡しましたね。今はグラップリングを直そうと思ってやっていたので、また良い機会になったので、次はレスリングを伸ばしたいなと思います。どこか、適度にアマレスを教えていただける所とかがあれば、良いなと思います。良かったなと思う点は、僕がやられていたからなのか、僕がグラップリングを仕掛けていたからなのか判りませんが、お客さんが沸いてくれたのが良かったと思います。それくらいですかね。良かった点というのは。ただ負けなくて、セーフ、ラッキーという感じです。社長には、「引き分けちゃったんですけど、良かったらNK大会で使って下さい」って、そういうことを言いました。僕は神様とかを信じてないんですけど、神様が、「まぁ、頑張ってるから、引き分けにしておいてやるよ」って、負けではないようにしておいてくれたのかなと思ってます。何も聞かれてないのに喋り続けてますね(苦笑)。何か質問はありますか？ ： パンチに合わせて、結構蹴りを合わせられてましたが、リーチの差は感じました？ ■ 北岡悟：僕よりリーチがない選手はいないので、僕がリーチの無さナンバー1です(笑)。それは今回の試合に限らない事で、逆に僕があれをやろうとしてたので、それを見事にされて、結構前蹴りとか効いてました。 ： ドローということで、ランキングは変わらないと思いますが、これで空位の王座はどうなると思いますか？ ■ 北岡悟：俺に聞かれてもね(笑)。どうなんですかね？ でも、ウェルター級で一番面白いのは僕かなと思ってます。井上克也選手は強かったみたいですね。ヤバいですね。出来れば、やりたくないです(笑)。でも、そういう強い選手ともやって、強くなれればと思います。今日、強い選手とやって、良かったなと思います。運良く引き分けで、良い経験を積ませてもらったと思います。一気に大きな舞台は難しいと思いますが、僕なりのパフォーマンスを作り出すことが出来てるし、僕が弱くないというのは判っていただけているとは思うので、そこは胸を張っていきたいなと思います。 ： シムズ選手との再戦はどうですか？ ■ 北岡悟：NKホール大会でやっても良いですよ。 ： NKホール大会では、出来れば王座決定戦をやりたいというのはありますか？ ■ 北岡悟：(もし、やるとすれば)今日セコンドに付いてもらった、大石(幸史)と対戦するということになると思います。お客さんが見たいという事であれば、やらざるを得ないかなと思います。大石とやるとするなら、色々な気持ちがあります。ismの人数が減ったので、少ない練習仲間の一人と対戦するとなると、やはり練習の質が落ちてしまうので、それは嫌だという気持ちはありますが、格闘技は結局「誰が一番なのか？」という話の世界なので、闘わざるを得ないというのは感じてますし、一度負けてる相手なので、対戦したいという気持ちもあります。 ： 本当は、今日勝って対戦したかったですよね？ ■ 北岡悟：そりゃそうですよね。だけど、大石が引き分けた相手と引き分けたというのは、イコールという話ではありませんが、伊藤(崇文)さんが負けてる相手でもあるので、美味しいシーンがあったというのも自信です。マスコミの人が、今たくさん集まってくれてるのも嬉しいです。これはメインが終ったから集まって来てるのかな？(苦笑)。僕も大きい舞台に出たいなと思ってるし、今後に期待して欲しいと思います。今日来てくれたお客さんが、僕の試合をもう一度見たいという気になってくれてたら幸いです。頑張りますので、今後とも応援宜しくお願いします。ありがとうございました！ ■ 北岡悟選手database