パンクラス2005年“SPIRAL TOUR”の開幕戦、2月4日(金)後楽園ホール大会がいよいよ迫って来ましたが、今大会の第6試合でラトビア士道館のケステゥシャス・アルボーシャス選手との対戦が決定している佐藤光芳選手。そのvsアルボーシャス戦のお話をうかがう前に、先ずは昨年、2004年を全体的に振り返っていただきたいと思います。昨年はパンクラスで2試合、兵庫県明石市で行われた日進会館主催の「BRAVE CORE」大会で1試合と、計3試合に出場していますが・・・。
佐藤光芳:全然ダメでしたね。

昨年の第1戦が3月・後楽園ホール大会でのvs内藤征弥(和術慧舟會 A-3)戦で、長期欠場からの復帰戦となったわけですが、その長期欠場がやはり試合勘とかに影響したりしました?
佐藤光芳:ん〜、何かもう、空気が嫌な感じだったんですよ。理由はわかんないですけど。試合の空気、試合に臨む空気が。会場に着いてからも、入場前も、実際に試合のゴングが鳴ってからも。何かイヤ〜な・・・あまり気持ちが乗り切れてないと言うか・・・中途半端な状態と言うか・・・。ん〜、覚悟が決めきれなかったと言うか・・・。

3試合して1勝2敗という結果でしたが、試合内容に関してはいかがですか?
佐藤光芳:内容も全然ダメでしたね。何がやりたいのかもハッキリしてなかったから、自分の形、闘い方の形が出来てないから全然ダメでしたね。まぁでも、相手も強い選手でしたし、自分もダメでしたし・・・。振り返ってもしょうがないと言うか、反省したので。とりあえず前を見て頑張るだけなので、僕は。

昨年の反省を元に、現在はどのような点を改善しているのでしょうか?
佐藤光芳:そ〜ですね・・・まぁ、技術もいろいろ教わったりしていますし、あとはやっぱりメンタル面が一番大事だと思うので。試合に臨む心構えとか。そういう精神的なところを良い状態にもっていくようにしたいと。試合なんて気持ちで何とでもなると思いますから。だから、精神面も技術面も肉体面も全部パワーアップさせて。全体的にレベルアップさせてますね。

年もあらたまり、2004年から2005年になって、今年の目標とか計画とか、そういうものを何か立てたりしました?
佐藤光芳:まぁ、一応・・・そ〜ですね・・・以前のようにランキングの上位に入って、パンクラスでもパンクラス以外でもそうですけど、脇役でいるのはやめたいなと。格闘技界の主役になりたいですね。




当初、1月9日に開催が予定されていたイベント、『東京【DON'T】NIGHT』でのvs栗原 強(team ROKEN)が今年の第1戦になる予定でしたが、イベント自体の開催がなくなってしまったために、先月21日に行われた『TPIファイティング・チャンピオンシップス』大会での試合が今年の第1戦となりました。おそらく初のインドネシアだったと思いますが・・・。
佐藤光芳:初海外ですよ(苦笑)。

不安はなかったですか?
佐藤光芳:ん〜、相手がデカい、体重のある選手だと聞いてたから・・・。まぁ、インドネシアはまだそんなにレベルは高くないと思いますけど、デカいだけで武器ですからね。「どんなモンなのか?」って感じでした。

初海外というのはいかがでした?
佐藤光芳:ん〜、日本人って、ちっちゃいことでくよくよ悩むじゃないですか。景気の悪さしかり。ホントそういうちっぽけな自分を忘れることが出来たので良かったです。あと、普段僕はあまり眠れないんですけど、インドネシアでは爆睡してましたね。寝過ぎで身体が痛かったですから(笑)。だから居心地は良かったですよ。

『TPI』の大会自体はいかがでした?
佐藤光芳:盛り上がってたし、他の試合もアグレッシブで感情剥き出しって感じの良い試合が多かったので、結構良かったと思います。僕は。

では、佐藤選手ご自身の試合はいかがでした? 1ラウンド僅か50秒でのTKO勝利(※グラウンド状態の相手へのパンチにより)でしたけど。
佐藤光芳:そ〜ですね・・・煮え切らない感じですかね・・・。僕としては一本極めたかったんですけどね。でも、何故かTKO(苦笑)。

試合に臨む気持ちの部分ではいかがでした?
佐藤光芳:まぁ〜、昨年の試合よりかはリラックス出来て良かったですね。

初海外、海外での1勝ということに関してはいかがですか?
佐藤光芳:別に海外とか、どこの団体とか、そういうのは気にしてないって言うか、関係ないので。海外だからって特別なものはないですね、全然。まぁ、パンクラスで勝ちたいっていうのが一番ですけど、基本的にはどこで勝ったとかっていうのはないですね。

では、先月のインドネシアでの試合を通して、ご自分的にプラスになったのはどんな点でしょうか?
佐藤光芳:普段の打撃の練習で、いつも郷野(聡寛)さんに、まぁ、郷野さんだけじゃなくみんなにケチョンケチョンにされてるんですけど、試合だと相手をケチョンケチョンに出来るってことがわかったので、そういう面では自分に自信を持てるようになりましたね。僕は結構、自信過剰じゃない人なので、そういう部分では自信を持って闘おうかなと。その辺が今まで足りなかったと思うので。昔からですけど。




では、そう言ったインドネシアでのプラスの経験を経て臨む、今回のvsケステゥシャス・アルボーシャス戦ですが、アルボーシャス選手にはどんな印象をお持ちですか?
佐藤光芳:蹴り・・・パンチよりも蹴りの選手だなって思いました。あと、力が強いですよね。

対戦が決まったことを聞いた時の心境っていかがでした?
佐藤光芳:僕は栗原選手との試合って聞いてたので寝耳に水です(苦笑)。でもまぁ、ランカー(5位)だし、やり甲斐という意味では立場的に栗原選手よりもある人なので良いと思います。

ランキング5位ということで、今回良い勝ち方が出来れば一気にランキング上位も有り得るチャンスだと思いますが、その点に関してはいかがですか?
佐藤光芳:そうですね・・・とりあえず今回勝ってきっちりランキングに入って。まぁ、ランキングがメインじゃないですけど、ランキングに入ってた方が箔が付くと思うので。でもまぁ、誰と闘おうが一試合一試合一生懸命やるだけなんですけどね。とりあえず上の強い選手と闘わないと意味がないので。ランキングに入ればそういう機会も多くなると思うから、だからランキングに入りたいです。

インドネシアでの試合に続いて、昨年より良い状態で試合には臨めそうですか?
佐藤光芳:そうですね。ちょっと減量だけは気になりますけど、それ以外の精神的、肉体的なところでは良い感じです。

では、今回のvsアルボーシャス戦での、ご自分の中でのテーマはどんなものでしょうか?
佐藤光芳:テーマは・・・一本で勝つことと、バックスピンキックを喰らわないこと(笑)。

やはりあのバックスピンキックは印象に残りました?
佐藤光芳:いや。僕がちらっと観たのがそのシーンだったので。でもあれ、結構渡辺(大介)選手は効いてましたよね。凄いと思いましたよ。

インドネシアでの試合からちょうど2週間で迎える試合になりますけど、その試合間隔の短さはいかがですか?
佐藤光芳:それだけ短かったら・・・逆に良いですね。まぁ、ケガもしてないから大丈夫です。

インドネシアではノーダメージ?
佐藤光芳:全くのノーダメージですね。食事でお腹をこわしたのが一番のダメージで(笑)。

わかりました(笑)。では、今回の佐藤選手の試合を楽しみにしていらっしゃる皆さん、そして佐藤選手を応援していらっしゃるファンの皆さんにメッセージをお願いします。
佐藤光芳:そうですね・・・まぁ、彼のバックスピンキックか、僕のバックスピンキックか。その一騎打ちになると思うので(笑)。ん〜、正直どうなるかわからないですけど、全部出し切って闘いたいと思います。

久しく佐藤選手のマイクアピールを聞いてないですね。
佐藤光芳:まぁ、一本で勝てたら何か言いたいですけどね。一本で勝てたら、もしかすると何か凄い事を言うかも知れないので。「お前はGRABAKAなのに何てことを!?」みたいなことを言っちゃうかも知れないので(笑)。まぁ、その時の空気で。そんな感じです。



佐藤光芳選手database