3月6日(日)横浜文化体育館大会のメインイベントで、桜木祐司選手(掣圏会館)とキックルール(※【全日本キックボクシング連盟公式試合】ヘビー級/3分5ラウンド)での対戦が決定している郷野選手。郷野選手ご自身のBlogを含めた様々なメディアで、既に今回のvs桜木戦についてのお話をしていただいてますので、このインタビューでは1つだけvs桜木戦についてご質問します。先日行った、全日本キックボクシング連盟・宮田興行部長との記者発表の中で、今回の試合のテーマは「被弾しないこと」との発言がありましたが、その点についてもう少し詳しく教えていただけますか?
郷野聡寛:ん〜、攻撃力が同じレベルの選手同士が闘った場合、どこで差がつくかって言ったらディフェンス力になって、より相手の攻撃をもらわない方が勝つ。結局俺が目指してる闘い方っていうのはそういう闘い方で、世界レベルの選手との対戦を考えた時に、攻撃力で俺の方が劣ってる、相手の方が攻撃力が高いっていう場合が多いから、そういうスタイルでこれまでずっとやってきたんだけどね。で、最近またそのディフェンス力を強化していて、今まではフットワークだけだったんだけど、ボディワークやブロッキングも使って、相手の攻撃をハズすだけじゃなく、ハズした後に中に入って自分が打つっていうのを今練習してるから、今後はそういう形でやっていきたいなと思ってるよね。でも、攻撃しにいくと相手のパンチも届く位置に入るわけだから、被弾する確立も上がる。だからそこでいかに被弾しないかっていうのが今回大事かなと。今回はあまり足を使う、ランニングするつもりもないからね。

わかりました。では、先日の記者発表でのお話になりますけど、宮田興行部長から、桜木選手が勝利した場合は、全日本キックさんのリングでヘビー級タイトルを賭けて桜木選手と再戦して欲しいという要望があって、そこで郷野選手からは、郷野選手が勝利した場合、AJジムに所属する渡邊久江選手との1日デートをリクエストしました。そこで、その渡邊久江選手に対してのメッセージを何かいただけますか?
郷野聡寛:ん〜、待ってろよ(笑)。楽しませてやるぜ(笑)。

・・・(笑)。同じ日の第1試合に渡邊久江選手は出場しますが、試合に関しては何かありますか?
郷野聡寛:もうね〜、ここはアピールということで、無理矢理セコンドについちゃおうかなって思ってますよ〜(笑)。待ってろよ〜、久江〜(笑)。




わかりました(笑)。では、ここで話題を変えます。郷野選手のこれまでの発言の中で、3/6(日)横浜大会のメインに自分は出場するけど、実質的なメインはGRABAKAの3選手が出場する対抗戦だというのがありました。今大会の後半4試合にGRABAKAの選手が出場するという、どこか“GRABAKA祭り”的な今大会ですが、その点についてはいかがですか?
郷野聡寛:ん〜、正直・・・もうGRABAKAだけで興行を打っても良いんじゃないかって思うよね。俺としても、第2試合から第5試合までのヤツらとはあまり一緒にやりたくないなっていうのがあるから・・・。何かね、横浜で9試合もやんなくて良いんじゃないの?って。まぁ、どれがとは言わないけど、何試合か弾いても良いと思うし。俺がそういうふうに思っちゃう試合と同じ興行で試合をするっていうのは、やっぱり出来れば避けたいから。ん〜、だからあと2、3試合? エ〜ちゃん(石川英司選手/パンクラスGRABAKA)と山崎(山崎 剛選手/team GRABAKA)、それにもちろん菊田さん(菊田早苗選手/パンクラスGRABAKA)の試合を組めば、これでお客さんも入るでしょ。GRABAKAの興行として。だから・・・ん〜、GRABAKAで興行を打ちたいなって思うよね。こういうふうになると。まぁ、GRABAKAだけでやりたいっていうのと、その他のアマチュア臭いヤツと一緒にやりたくないっていう、2つの意味で。

では、郷野選手が今大会の実質的なメインとおっしゃる対抗戦について、各試合の見所や解説をお願い出来ればと思います。先ずは先鋒戦の【山宮恵一郎 vs ニルソン・デ・カストロ】戦について。
郷野聡寛:山宮さんは、2年近く前のvsカストロ戦の時と比べて、攻撃のアイテムが比べ物にならないくらい増えてるからね。寝技だけじゃなくて、もちろん立ち技でもパンチにすごく力強さが出てきてるし、それにディフェンスも出来るようになってきてる。だから2年近く前の、一回目のvsカストロ戦の時とは全く別人で、カストロが2年前のイメージで山宮さんと向かい合ったら、山宮さんにとっては楽な試合になるんじゃないかな。まぁ、堅く勝つことは全然出来るから、それこそお客さんを無視してるような展開になるかも知れないけど、堅く勝つっていうことで俺は今回は良いと思うし。結局そういう堅く勝つことが出来なかったら、その先のフィニッシュも出来ないわけで、そのフィニッシュの過程の中での判定勝ちっていうのは、俺は有りだと思ってるからね。

続いて中堅戦の【佐々木有生 vs グスタボ・シム】戦について。
郷野聡寛:これはもうシムの方が・・・3年前に佐々木と対戦した時と比べてパワーアップしてるから。で、佐々木はこの3年という同じ時間の中でかなり苦労してる、まぁ、スランプに陥ってるわけだから、やっぱり佐々木不利っていうのは否めない試合だとは思うけど・・・。ただ、佐々木に勢いがあった時っていうのは、そういう戦前に不利だって言われてた試合をことごとく覆して上ってきたわけだから。まぁ、佐々木は自分より格下の相手だとイマイチ燃えなくて、相手に合わせたような試合をやっちゃうけど、それが逆に自分より格上、自分よりも強い、今回はヤバいんじゃないかって言われる相手と対戦する時は、それこそここ一番の集中力を発揮して、ホントに良い試合をするヤツだから。以前のvsデビッド・テレル(シーザー・グレイシー・アカデミー)戦の時とは違って、事前に相手がものすごく強いっていうのもわかってるから、心の準備も出来てると思うし。まぁ、苦しい試合にはなると思うけど、すごく良い試合になると思うね。もちろん佐々木にも勝機があると思うし、佐々木が優っている部分もあるわけだから、そこで勝負出来れば勝つことも可能だし。ヤバい時の、アイツのパンパじゃない集中力を発揮出来れば、十分勝つことが出来る試合だと。ここで勝てれば、これをきっかけにまた上に行けると思うし。だからホントに大きな試練だよね。佐々木にとっては。でも、経験という大きな財産になると思うから、守りに入らないで、それこそアレックス・スティーブリングと対戦した時(2002年9月・横浜文化体育館)のように、攻めの姿勢を15分間ずっと崩さないでやってもらいたいなと思うよね。

では、大将戦の【三崎和雄 vs フラービオ・モウラ】戦について。
郷野聡寛:あまり心配してないね。和雄が俺の中では一番大丈夫じゃないかなって思ってるんで。まぁ、前回ネイサンに負けはしたけど(昨年11月・東京ベイNKホール/vsネイサン・マーコート戦)、一番打撃も寝技も伸びてる選手だから。相手が2年前に俺と対戦した時(2003年5月・横浜文化体育館)と比べて、チームも移籍して伸びてるとは思うけど、和雄の伸びには敵わないだろうって思ってるから、これはそんなに心配してない。立っても寝ても和雄の試合になると思うし。だから全然心配してないよね。

わかりました。では、これで最後です。今回の郷野選手の試合を楽しみにしている皆さん、そして郷野選手を応援しているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
郷野聡寛:ブラジル人との対抗戦に出るGRABAKAの3選手に、多大なるご声援を本当によろしくお願いしますと。そんな感じだね。俺はまぁ、例えるなら4番バッターじゃなくて4番目に出るバッターみたいな感じで、たまたま今回順番が最後っていうだけだから。俺の中ではキックのタイトルを獲ったオマケってやつで、ご褒美だと思ってるから。だからそんなに俺自身はメインっていう気負いはないんだけど、でもそういう時の方が俺は良い試合が出来るから。まぁ、期待して待ってて下さい。それと、お客さんも期待して待っててもらいたいけど・・・久江、待ってろよ〜(笑)。覚悟しとけよ〜。楽しませてやるぜ〜(笑)。ブイブイ言わせるぜ〜(笑)。



現在発売中の以下の3誌に郷野選手が登場しています。こちらも是非ご覧下さい。
■『格闘技通信 2005年3月23日号 No.369』(株式会社ベースボールマガジン社)
 31ページ〜:郷野聡寛選手、佐々木有生選手、山宮恵一郎選手の3者対談。
■『ゴング格闘技 2005年4月号 No.156』(株式会社日本スポーツ出版社)
 26ページ〜:郷野聡寛選手と、『K-1』武蔵選手のドリームスパーリング
■『紙のプロレスRADICAL 2005年 No.84』(ワニマガジン社)
 89ページ〜:郷野聡寛選手の単独インタビュー

郷野聡寛選手database