3月6日(日)の横浜文化体育館大会で、3年ぶり2度目の対戦となるvsグスタボ・シム(グレイシー・バッハ・コンパット・チーム)戦が決定している佐々木選手。今回の再戦は、【GRABAKA vs BLAZILIAN 3vs3】の中堅戦として行われますが、2002年3月の『DEEP2001』大会で行われた初対戦は、激闘の末の判定ドローという結果でした。あの一戦から既に3年が経ちましたけど、3年前のvsシム戦は、佐々木選手にとってどのような意味を持つ試合になったのでしょうか?
佐々木有生:ん〜、元々強かった選手で、そういう選手と勝負出来たことで、「あ、自分もそこそこ強いんだな」って思えた試合でしたね。

対戦してのシム選手の印象ってどういうものでした?
佐々木有生:ローキックが強かったっていうのと、回転力がありましたよね。

試合中、「危ない!」って思った瞬間はありました?
佐々木有生:それはありましたよ。だって、一つ一つが神経戦ですから。すごく神経を尖らせてやってましたね。バリアを張ると言うか、すごく神経を張ってやってましたね。

対戦前と対戦後とで、そのイメージは変わったりしました?
佐々木有生:いや、あんまり変わらなかったです。

3年前のvsシム戦で、佐々木選手は何を得たのでしょうか?
佐々木有生:まぁ、悪い部分もありましたけど、良い部分では、「このレベルで闘っても負けないんだな、KO負けとかしないんだな、やろうと思えば出来るんだな」ってことですね。決して自分を「何にも出来ないんだ」って思うことはないんだなって。そういうことを思いましたね。気持ち的なところですよね。




では、前回がドローという結果だったので、今回は決着戦の様相も呈する横浜大会でのvsシム戦ですが、先日、佐々木選手と三崎和雄選手、そして山宮恵一郎選手の3人で公開練習を行って、そこで既にいろいろお話をしていただいてますので、このインタビューでは5つほどvsシム戦についてご質問します。先ずは昨年11月の後楽園ホール大会で、山宮選手と対戦したシム選手をご覧になっていかがでした?
佐々木有生:強いですよね。やっぱり強いなって思いました。強い。その一言じゃないですか。この3年間でいろいろ努力してきたんだなって、そういうのをすごく感じましたね。

そのシム選手との対戦が決まった時の心境っていかがでした?
佐々木有生:まぁ、「やっぱりか」って。そりゃそうですよね。3年前に勝ったわけでもないし。「やるだろうな」って思ってましたからね。

至って普通?
佐々木有生:ん〜、でも、先に(自分より)上の選手と対戦するのを見てみたいなとはちょっと思いましたね。自分より先に上の選手が試合してたら、次に自分が対戦する時、シム選手をリトマス紙にして、自分と上の選手にどれだけ差があるのかないのかがわかるじゃないですか。

では、今回のシム選手との再戦で、佐々木選手の中にあるテーマ的なものはどういうものでしょうか?
佐々木有生:ん〜、前に出れるかってことですね。今日もビデオで試合映像を見たんですけど、やっぱり凄いなって思いましたから。そういう尊敬し得るファイターと自分が闘う。この3年間で向こうも必死にやってきたんだなって思ったんですよ。そこで、自分はそこまでやってきたのかな?って。この選手がやってきたことぐらい、自分はやってこれたのか?って。真剣に。その答えが出るんじゃないかって思ってますね。だから自分も負けたくないし、覚悟を持って前に出ようと思ったんです。

錚々たる実績を持つシム選手ですが、グスタボ・シムという、ビッグネームの先に見ているものって何かありますか?
佐々木有生:ん〜、ビッグネームに勝って、またビッグネームと対戦したいとは思いますけどね。グスタボ・シムって、僕から見たら素晴らしいファイターで、『PRIDE』に出ててもおかしくないし、出たら勝てる選手だと思ってますし。そういう選手と対戦出来るってことは・・・まぁ、それは自分がわかってたら良いかなって。グスタボ・シムという選手に僕はすごく敬意を持っていて、とても高く評価している。そういう意味で・・・まぁ、先のことよりも、今はそのグスタボ・シムという選手と闘えることが嬉しいですね。

3年前に一度対戦しているということは、今回役に立ちそうですか?
佐々木有生:いや、捨てましたね。一度対戦してるってことは、もう捨てました。3年も経てばやっぱり変わってるし、同じイメージで行ってもどうこうなるわけじゃないから。だからそれはやっぱり捨てなきゃいけないなって思いました。もしこれ、捨て切れなかったら勝てないですよ。

前回の対戦のデータは全く役に立たない?
佐々木有生:立たないですね。もう、小細工は通用しないんですよ。このレベルになると。僕はそう思ってます。だから真っ向勝負です。

わかりました。では、今回の一戦は、【GRABAKA vs BLAZILIAN 3vs3】の中堅戦として行われますが、対抗戦ということに関してはいかがですか?
佐々木有生:まぁ、チームが勝てればそれに越したことはないんですけど、今回に限っては、チームがどうのこうのっていうのはないですね。自分の闘いだと思ってます。でも、みんなそうだと思いますよ。結果的にチームが勝てば良いかなとは思ってますけど、これはもう、自分の闘いなので。別に誰に評価されようとか、どうのこうのっていう試合じゃないんですよ。ホントに今回は自分の闘いで、その結果、お客さんが喜んでくれれば良いかなって思ってます。

では、最後に今回の佐々木選手の試合を楽しみにしている皆さん、そして佐々木選手を応援しているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
佐々木有生:そうですね。良い試合になると思います。お互いの気持ちがぶつかって、お客さんに喜んでいただけるような試合になれば良いなって思ってます。もう、全力で闘うだけですね。前に出て。その結果、勝ちがついてくれば良いなと。自分をちゃんと出せば、勝ちはその後についてくると思ってるので。おもしろい、良い試合になると思いますので、皆さん是非観に来て下さい。



現在発売中の以下の2誌に佐々木選手が登場しています。こちらも是非ご覧下さい。
■『格闘技通信 2005年3月23日号 No.369』(株式会社ベースボールマガジン社)
 31ページ〜:佐々木有生選手、郷野聡寛選手、山宮恵一郎選手の3者対談。
■『ゴング格闘技 2005年4月号 No.156』(株式会社日本スポーツ出版社)
 79ページ〜:佐々木有生選手、山宮恵一郎選手の対談。

佐々木有生選手database