5月1日(日)横浜文化体育館大会がいよいよ明後日となりましたが、今大会のセミファイナルで、アライケンジ選手(パンクラス)を挑戦者に迎えて、ご自分が保持するウェルター級暫定王座の初防衛戦に臨む井上克也選手(和術慧舟會RJW)。当初は、【第2代ウェルター級王者決定戦】で北岡 悟選手(パンクラスism)との対戦が予定されていましたが、北岡選手がケガにより今大会を欠場ということになり、それで井上選手が不戦勝、その結果をもって暫定王者に認定されました(2005年4月8日付け)。そこで、今年2月4日・後楽園ホール大会からスタートした【第2代ウェルター級王者決定4人トーナメント】の第1試合、井上選手とヒース・シムズ選手(チーム・クエスト)との一戦から現在に至るまでの流れに沿って、順番にお話をうかがっていきたいと思います。先ずは2/4後楽園ホール大会でのvsヒース・シムズ戦に関してですが、1ラウンド4分40秒、グラウンドでの強烈なパンチの連打で見事なKO勝利をおさめました。そのvsシムズ戦を、今はどのように考えていますか?
井上克也:そうですね・・・まぁ、相手にラッキーパンチみたいなのが当たったので、自分としては思ってた以上にダメージが少ない試合でした。あとは、パウンドとかの感覚も結構あの試合で掴めたので、それが自分としては結構デカかったですね。

シムズ選手をグラつかせたあのパンチはラッキーパンチ?
井上克也:多分(笑)。「当たって良かったな〜」みたいな(笑)。

あの勝ち方は作戦通りでした? それとも予想外でした?
井上克也:ん〜、最後ら辺は練習してきたことだったので・・・。でも、あんな1ラウンドの早い段階でパンチでダウンなんてのは予想してなかったので、それは意外でしたね。

vsシムズ戦ではどのような作戦を立てていました?
井上克也:とりあえずは打撃でいって距離をとってって感じで、それで組んできたら、まぁ、あっちの方がレスリングは強いと思うので、それを対処してって感じでした。なので、作戦通りと言えば作戦通りだったんですけどね。

シムズ選手をKOで降した後に、『修斗』のミドル級王者、菊池 昭選手との対戦をリング上でアピールしました。あのマイクアピールは色々な反響を呼んだと思いますが、その反響に対してはどのようなお気持ちでした?
井上克也:そうですね・・・色々見て(苦笑)落ち込んだり、まぁ、頑張ろうと思ったり。でも、やっぱり言って良かったなっていうのはありましたね。とりあえず・・・格闘技団体はパンクラスだけじゃないので。全部を含めて強くなりたいっていうのがあるので。

わかりました。では、3月6日の横浜文化体育館大会で、【第2代ウェルター級王者決定4人トーナメント】の第2試合、長谷川秀彦選手(SKアブソリュート)と北岡 悟選手の一戦が行われましたが、実際に会場でご覧になって、どのような感想を持ちましたか?
井上克也:結構近くで観てて、長谷川選手の打撃が良くなってたことと、北岡選手のタックルが良くなってたことがアレでしたね。ヤバイな〜って思ったぐらいで。あとはグラウンドの攻防だったので、良くわかんなかったです(笑)。

・・・(笑)。北岡選手がマスト判定で勝利して、5/1横浜大会での決定戦に駒を進めました。試合後に北岡選手が勝利者インタビューを行っている場所に井上選手は登場して、「ベルトを巻くのは自分だ」という発言をしましたけど、それは試合を観ての率直な感想ですか?
井上克也:まぁ、1度勝ってるので(昨年11月・東京ベイNKホール大会)、もし負けるとすれば足関ぐらいかな〜みたいな感じで。まぁ、大丈夫だろうっていう。深い考えはないですね。何となくです。




3/6横浜大会での北岡選手の勝利により、5/1横浜大会での【第2代ウェルター級王者決定戦】が井上選手と北岡選手の対戦に1度決まりましたが、北岡選手がケガにより5/1横浜大会を欠場ということで、4月8日付けで井上選手が暫定王者に認定されました。暫定王者になったことに関してはどのようなお気持ちですか?
井上克也:そうですね・・・やっぱり試合して勝ってチャンピオンになったわけではないので、そこまでチャンピオンっていう感じはしないのが正直なところですね。多分、今回勝ったら、少しは自分がチャンピオンっていう実感が湧いてくると思いますけど、今は別にそんなに変わらないです(苦笑)。

暫定王者の発表と同時に、初防衛戦をアライ選手を相手に行うことも発表されましたが、初防衛戦の相手にアライ選手の名前を聞いた時はいかがでした?
井上克也:そうですね・・・まぁ、意外な感じで。もうちょっとランキングが上の選手と対戦するのかなって思ってたので。ん〜、多分皆さんは長谷川選手との対戦がベストだと思ってたと思いますが、長谷川選手は3月に北岡選手に負けてるので、そこで自分が長谷川選手と対戦したらトーナメントの意味がないなと思って。北岡選手のケガが治るのを自分は待つような感じで最初は考えてたんですけど、それから二転三転してゴチャゴチャしてきて。それで何か面倒臭くなっちゃって(苦笑)、アライ選手との対戦を受けたって感じなんですよね。

自信があったからこそアライ選手との対戦を承諾したのでは?
井上克也:そうですね。自信はあったんですけど、アライ選手の試合映像を見たら結構強いなって(苦笑)。北岡選手より打撃は遥かに強いなって思いましたね。だから気は抜けない相手ですよ。最近勢いもありますからね。

そんなアライ選手との一戦に、井上選手はご自分にどんなことを課して臨むのでしょうか?
井上克也:まぁ、向こうも打ち合ってくると思うので、自分も出来るだけ打ち合いにいって。で、パンチを効かせてテイクダウンをして、最後はパウンドか関節技で取れれば一番気持ち良い試合が出来るんじゃないかなって思ってます。

井上選手と言えば、やはり“和製カレリン”がキャッチコピーであるように投げ技が得意というイメージがありますけど、今回投げ技は狙っていきますか?
井上克也:まぁ、アライ選手の体型とか構えとかから考えると、すごい投げやすいと思いますね。やっぱり投げたいですね。投げとかがないとすごい地味な試合になりそうで(苦笑)。

狙うとしたらどんな投げ技ですか?
井上克也:そ〜ですね・・・アライ選手だったらジャーマンぐらいですかね。タックルとかを仕掛けてくる選手だったら、パイルドライバーとかパワーボムを狙っていきたいですけどね。多分アライ選手はタックルには入ってこないと思うので、バックをとってジャーマンぐらいを出来れば良いなって思ってます。

わかりました。では、今回のvsアライ戦をクリアした後のことを少しだけうかがいます。アライ選手に勝利して初防衛に成功したら、これはおそらくですが、北岡選手との第2代王者決定戦があるのではないかと思いますけど、そのvs北岡戦に関してはどのように考えていますか?
井上克也:ん〜、その試合に関しては、今はあまり考えてなくて、とりあえずはアライ選手に勝ってからかなと。それから次のことは考えようってスタンスですね。先のことを考え過ぎちゃうと、途中で負けちゃったりすることがありそうなので(苦笑)。だから、今はアライ選手に良い感じで勝ってってことを一番考えてますね。

この先のご自分の格闘技ロードをどのように考えていますか?
井上克也:そうですね・・・やっぱりパンクラスのチャンピオンを獲って、それからもっと色んなところに、もっと強い相手がいるところで闘いたいっていうのがありますね。

ファイターとしての理想像ってありますか?
井上克也:ん〜、ヴァンダレイ・シウバかランペイジ・ジャクソンかみたいな。ああいう打撃も出来て、組んでも強いっていう、あんな感じになりたいですよね。あと、観ててヤバいって感じのファイトスタイルに。

では、これで最後です。今回の井上選手の試合を楽しみにしている皆さん、そして井上選手を応援しているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
井上克也:はい。じゃぁ、今回は投げます! 勝ちに拘るんじゃなくて、投げに拘りたいと思います(笑)。観てて下さい。

井上克也選手database