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: 試合の感想は? ■ 伊藤崇文:今の総合で、僕のやろうとしているキックボクシングをしました。総合の中で。パンチがスコンと入ったのもあったけど大丈夫です、見えてました。蹴りもちょっと。いつもキックをやっていると速いので、今日は相手の蹴りを遅く感じてるんで。ディフェンスで自分がちょっとなめてたところがあります。でも反応しちゃいましたね。足の裏しかつけないつもりだったんですけど、総合のリングだと思うと、足をつかんだら倒したくなっちゃって。でも全部総合で今やろうとしていることは全部出せたので。全然、これが締めかと。狙いすぎて、1R目は全部狙おうと思って力を出しました。後半は殴る練習ばかりしてたので、他の技が出なかった。でもそれはいいとして、あとはお客さんがまずいかおいしいか判断してくれれば。それを待つだけです、僕は。今日は全勝かな? : 負けなしです。 ■ 伊藤崇文:全部僕までの試合が負けだとします。それで僕がきれいに勝ちました。ひょっとしたらそれでOKのときもあると思うんですよ、僕の立場からすると。ちょっと言葉がまとまってないんですけど。悔いはないですよ、今の実力、キックと総合であれでした。10ヶ月ぶりの総合で感覚が鈍ってました。それは言い訳です。 : 相手の押し込みは? ■ 伊藤崇文:力はやっぱり強かったですね。でも首相撲を脇差して狙いすぎて、他の攻撃が出てこなかった。 : 突き放してスタンドでやりたかった? ■ 伊藤崇文:だから僕は、そういうふうに持って行くべきだったでしょう。早くこのリングでキックボクシングを。今日はパンクラスルールでキックボクシングをやる予定だったんですね。相手が突っ込んで来ようが、寝技で来ようが。下になっても怖くなかったし、下で危険な立ち方をしてもキックやってるから大丈夫かなと思って、汚く立っちゃいました。続ける自信とか全部あったので、やっちゃいました。 : 全日本キック参戦は、動きの中で生きている? ■ 伊藤崇文:やってきた中で出せたのが、あれだけ。総合で出せるキックが、僕の中であれだけですということじゃないですか。相手はもっと弱かったり、赤ちゃんだったとしても、あんなもんだったんじゃんあいですか。相手は関係ない。このルールで僕がキックボクシングをやると宣言して。相手の蹴りとか関係ない。徹底していてよかったのは、全部殴ろうとしたことですね。立っても寝ても。 : 今年は全日本キック参戦もあったが、どんな一年だった? ■ 伊藤崇文:挑戦しましたね、いろいろ。僕は名優になりたいんで。何年か前から言ってますけど、一度こけたっていいんですけど、今日みたいなことをしていたら見えて来ないですね。早く仲間入りしたいんで、自分の中でいるんですよ。早くそこに行きたい。 : プロとは何かを見せることにもつながる? ■ 伊藤崇文:もちろんそうですね。とりあえず見てくれる人しか判断できない。選べる人はお客さんしかいないから。勝って良かったとは思わない。これならきれいに負けてる方がいい。その方がまだ名優ですよ。 : ism主催興行としてどうだった? ■ 伊藤崇文:川村はすごくよかったですね。ただ嫌だったのは、判定が出ていないのに笑顔で握手に行ったところ。まだ勝負決まってないのに、何の握手だよ。意味無いもん、あんなの。ああよかったの世界じゃないから。戦ったね、ああよかったねって。お互い死力尽くしました、だから判定出てないのにどっちでもいいやって。だったらそのまま消えていけばいい。あんなのはダメ、格闘技の見過ぎ。握手したらいい、こうしたらいいって思い過ぎ。終わってからならいいですけど、勝負出てないのに、何の笑顔かって。何が面白いのかって。デビューして良かったから、あの笑顔?だとしたらおかしい。 第2回があるならやりたいですね。まだまだ僕も全然。キックボクサーの蹴りを総合でもどこでもしたいし、パンチも。体も人がびっくりするような、隣の兄ちゃんみたいな体だったら、絶対にプロじゃないし。その他大勢の中に紛れ込んで何も見えないようじゃ、そんなのプロじゃないと思うから。全ての場所において格好いい存在がプロだと思います。プロになるときに誓ったことがあったので、そういうふうに僕がデビューするときに日記に書いたんですよ。試合前に見直したら、今思っていることと同じことを書いていた。その気持ちが薄れたら、多分リングをずっと勝ってても辞めるなと。一つでも欠けたら。俺のことなんか誰も知らないって思いたくない。みんなが知ってると思って、トイレとかでもみんなが見てると思いながらしますよ。でも一番見せないといけないのは点数じゃなくて、自分も納得して無いし、お客さんも納得してないんで。きれいな勝ち方してもお客さんが納得してなかったら0点です。僕が今日やりたいことはやろうと思いました。もっとレベルアップしたいです。 : 来年は、もっとたくさん見せられる? ■ 伊藤崇文:そうですね。意識してやりたいと思わない。自然に席から前のめりになってくれるお客さんを増やせれば。来年、全日本キックでレベルを上げていこうかなと思います。まだまだです。総合やるにもキックやるにも。せっかくレベルアップしようと思ってキックに上がっているんだから、もう少し海外修行に出ようかなという感じです、キックで。 : プロレスの武者修行みたいな感じで? ■ 伊藤崇文:うん。キックをやってなかったら今日みたいな蹴りは多分出なかったし、なってないと思うんですよ。もっと最初からタックルに行ったり、単発で行ってると思うんで。でもismをどんどん、僕も含めて強くしていきたいんで。道場長がこんなんじゃ、おいおいって感じなんで。全日本キックで頑張って名前を売ってきます。ismも今日見たら、デビューしたときからあれぐらいみんなで育てて、最後はちょっと、あんなでしたけど。金井もデビュー戦と考えればTKOで、結果からスタートしてくれればいいと思います。日本にたった一つの団体なんで、来年もismをよろしくお願いします。 ■ 伊藤崇文選手database |