廣戸総一審判部長

メインのストップは妥当?
廣戸審判部長:あれはもう当たり前でしょうね。次、もうパンチが来たら、大の字に寝るケースですし、1Rの終了間際と2Rの途中ですね。離れ際にいずれもいいフックをもらっていますんで、足に来ている状態の中でのパンチですから。もうあそこで止めるか、次に倒れるまでやらせるかだけの違いだと僕は思いますから、見込み一本ということでいいと思います。それはもう審判団で確認しまして、審判団も全員同意見ということです。

瞬間のレフェリーの判断を支持すると?
廣戸審判部長:そうですね。あれから倒れるだけの話で。逆に言えば、あれだけもらって普通だったら倒れちゃうんですが、あそこで踏ん張って持ち上がってくるというところが連勝記録を二桁に伸ばしてきた彼の本当の強さの部分だと思うんですよ。ですから、次、本当に強いんであれば、もう1回リベンジでも、完全決着でも付ければいいんで。今回の結果については、一本負けだよというところで、とりあえずはいいと思います。

第4試合の転落事故については?
廣戸審判部長:負傷の伏線はですね、リングサイドであそこのエリアだけがものすごい紙テープの山になってて、すごい受けにくかったというのが1つと、あとは唐突な横サイドに動いてのタックルだったので、サブレフェリーの立ち位置から言うと、ちょうどど真ん中になってしまったんですね。まあ、ロープ間から外に出ていくという形の中で、とりあえず僕的に判断していくと、先に落ちていった方ですね。タックルを取られた側には頭を打たせないように、飛び込んで足で頭を押さえて。(タックルを決めた方の)体も取りにいったんですが、当人のコメントでは、ちょっと手を早めに付いちゃったみたいで、下からの脱臼のようでした。脱臼に関してはご存知のようにドクターで2人がかりで入れる形だったんで、それ以上何かするというのは今日は出来ないと思いますんで、試合の途中結果でジャッジングするというは妥当だったと思います。これはレフェリー間で確認しての判断ですので、ルールに則した形だと思います。

全体の判定については?
廣戸審判部長:判定はドローかどっちかという感じだったと思いますね。優勢で押していった試合ですよね。マウントを取ったり、試合を支配したというところです。その時間が長くて、上からの攻撃が多少長かったものに対して、それを試合をコントロールしたというアグレッシブでとって、ポイントを取ったか、とはいえ、下がディフェンスをして、極めまで持っていかなかったし、逆に極めあぐねたというところでの判断で、惜しいなというところでドローかと。そこの部分での採点の差だと思いますが、それでいずれもドローだったんですね。大変惜しい拮抗した試合だったという風に判断していただければいいと思いますね。

第1試合の中止については?
廣戸審判部長:試合前に実戦さながらのスパーリングでアップをしていて、そのまま実戦になっちゃったという感じで、その辺は惜しかったですね。マッチメイクとしてすごい面白かったと思うんで。試合前に確認をしにいったんですが、やはり前腕までしか反応出来なくて、肩を修復して、元の位置に入れても、重さで少しずれてしまうと。二頭筋ですよね。肩のジョイントが効かないんで、それに対して反応する上腕の二頭筋自体が拒絶をするんで、二頭筋が利かないんですよ。力こぶができない状態だったので。動かそうとすると前腕が動くんで、ヒジの支点が後ろに下がって、腕を曲げようとすると、肩が後ろに下がってしまう状況で。これなら当然戦えないですし、スーパーヘビー級なんで片手一本で戦うというのは到底無理で。ですから、これは大変惜しいマッチメイクだったんですが、ドクターストップということで試合前に中止になりました。


尾崎允実社長

尾崎社長:不戦勝になった試合に関しては、大阪でもう1回組みたいと思います。今日は興行に関してはいい試合をしていただいたんで、僕は成功だったと思いますね。チケットの方も売れて、お客さんもいっぱい来てくださったんで、興行的にすごい成功したと思っています。セミまではうちの選手が一本勝ちで、ゲートから全部勝ち上がってきたんですけどね。これはプロモーターという立場を離れて、すごいいい感じだったんですけど。吉朗に関しては、ああいう試合のスタイルをやっている限り、こういうことはあると。常にそういう危険をはらんだような試合を彼はやっているんで、こういう結果には当然なると思います。そういう彼のスタイルというのがお客さんに支持されているのも事実だし、これで吉朗が変にまとまっちゃって、お客さんに支持されないような試合をするよりも、吉朗は吉朗のままで、今日みたいな試合をしていけばいいと思います。まあ、うちのリングでは初の敗戦なんだけど、おそらく本人は考えることがあるでしょうし、新しい吉朗がまた生まれると思います。

前田選手はすぐにでも再戦をやりたいということだが?
尾崎社長:負けた選手ってすぐ言うんですよ、そうやって。ただ、1Rに一発食らったのからダメージがずっと蓄積してたんで、ちょっとは休んだ方がいいとは思いますけど。ただ、回復もすごい早い選手なんで、様子を見ながら。ちょっと休んで、本人が希望するならなるべく早く試合させてもいいとは思います。

再戦に関しては?
尾崎社長:出来ればフェザー級のトーナメントをなるべく早くやりたいと思っているんですけど、そこでやれたらまた面白いカードだなと思いますね。DJ.taiki選手はフェザー級であの身長があって、筋肉とかの付き方も細く見えてもすごい理想的な体じゃないかなと。リーチも長い。うちのフェザー級を盛り上げてくれる選手だなと思いますんで。もちろん吉朗との再戦も見てみたいですけど、他のフェザー級の選手との試合もすごい楽しみですね。