セミファイナル ウェルター級戦 5分3ラウンド
ランキング1位
北岡悟
(パンクラスism)
vs ランキング9位
田中達憲×
(和術慧舟會兵庫支部)
2R 0:53、ギブアップ/フロントチョーク
■ 北岡悟(74.9kg) セコンド:大石幸史
■ 田中達憲(74.6kg)
レフェリー:廣戸聡一

田中選手はパンクラス2戦目で、ものの見事なデビュー戦で、いきなりランクインでした。前試合でタイトルマッチを行い、本当の形でベルトを巻きたい北岡選手を相手に、どんどん前に出る試合を展開し、本当に好感が持てました。
迎え撃つ北岡選手、ここ数年の練習、日常を見ていると、未だにパンクラスの広尾道場で、大量のゆで卵と鶏肉をむさぼり食べている選手は現在では彼のみだと思います。コンスタンスにそういう事を行っています。色々な練習をして興味を持ち、以前は頭で考え留まらせていたものを、考えつつ行動する様になりました。それはベルトを巻くために日常にしなければならない事をしていて、もう一皮剥けるのではと思います。一種武者修行だと思いますが、彼がこの前のタイトルマッチを経て、そこから感じ取れた事は、自分の形になった所からの決定力だと思います。自分が小さく動けるかどうかの、細かい改善点も克服していました。
決定ラウンドで30秒位は絞め続けた形で、首にはロックはかかっていたのですが、体勢は不十分な形からの、入れ替えを繰り返して、田中選手が逃げ切れない所まで、執拗に攻め、追い込みました。これに価値がありやりたくて、多分、北岡選手は練習してきたのだと思います。それ位、バランスの良いかけ方だったと思います。バリエーションというと、イメージとして、腕のかけ方を変えるというのが多いと思います。しかし、今回のフィニッシュホールドは、実際にチョークをしている腕の部分の形は変わっていません。北岡選手と田中選手のポジショニングを二転三転しても、それがぶれなかったのが、北岡選手のフロントチョークがより高いレベルに上がって来た証です。見事な技術で、大変価値あるフロントチョークだったと思います。 高い技術者同士の試合だっただけに、たいへん見所のある試合でした。

>>> N E X T