本戦でいうと、第一試合の坂口征夫選手はおこがましい言い方なんですが、前の試合よりかなり進歩したなと感じました。高橋選手は坂口選手のキックをアゴにもらって骨折していたと、試合後連絡を受けました。第一試合から両選手がもりあげてくれたのでいいスタートがきれました。
第二試合の渡辺大介選手ですが、最後アームロックをとられた腕は練習中に怪我をしていたんですよ。試合は出来ないと思っていたんですが、復帰戦という事もあって本人の強い希望により出場する事になりました。試合ではグラウンドになってしまった為に大堀竜二選手に極められてしまったという試合でした。大堀選手の寝技に関しては、柔道歴10年という事で揺るがない自信を持っているんだろうなと思いました。
第三試合ですが、滝田J太郎選手があそこまでキッチリ勝つとは正直思いませんでした。試合のオファーも即答で受けていたので、調子がよかったんだろうなと思いました。
第四試合の久松勇二選手は、マイクで約2年ぶりのパンクラスでの勝利と言っていましたが、本当に「継続は力なり」だと思いました。マッティ・メケレ選手は、全然動きがよくなかったですね。憧れのパンクラス、憧れの日本という事と、まだ若い選手なので緊張してしまったのではないかなと思いました。
第五試合のクラバノフ・ジャマル選手ですが、ライト級であの肩幅はすごいなと思いました。上半身だけだったら2階級くらい上なんじゃないかなと(笑)1,2Rは井上克也選手を上回っていたと思います。3Rはスロースターターの井上選手が、盛り返してパウンドを落としていくという展開でした。クラバノフ選手はまた見てみたいと思った選手なので、今後も参戦してほしいなと思いました。
第六試合では今日出席してくれている和田拓也選手が、ウェルター級暫定キング・オブ・パンクラシストになりました。危なげない試合できっちりジェイソン・パラチオス選手から勝利を挙げました。SKアブソリュートとしては3つ目のベルトという事で、チームとして王朝というイメージがあります。非常にいい流れがきていると思います。
セミファイナルは初代王者である昇侍選手の戴冠後一発目の試合だったんですが、23日の夜の練習で足の靭帯を損傷してしまい、試合が出来ないかも知れないという連絡がありました。でもその後に出場しますという連絡があって、当日は痛み止めの注射を打って挑んだ試合でした。本来の動きが出来なくて、踏ん張れないのでどんどんテイクダウンをされてしまった試合でした。
そしてメインイベントではKEI山宮選手、本当にイニシャル通りの「KY」で空気が読めない、何で勝ってしまうんだろうという試合でした(笑)このセミファイナルとメインイベントで思うのは、判定は難しいなという所です。総合の判定の難しさを感じました。山宮選手は再戦を希望という事なので、次はミドル級で再戦をしてもらいたいなと思います。ちなみに山宮選手が勝利して、僕の所に2選手が山宮選手と試合をさせてほしいと言ってきました。なので次はその選手と試合をしてもらいたいなと思っています。
■ 和田拓也:昨日はようやくベルトを巻けて、一安心というかホッとしています。
■ KEI山宮:先程坂本さんが言われたように、パンクラスとしては「KY」な結果だったのかも知れませんが、自分としては一生懸命やりました。
: 山宮選手にお伺いします。自身の判定結果について、どう思っていますか?
■ KEI山宮:試合直後は正直ドローだと思いました。先程判定は難しいというお話がありましたけど、本当にそうだなと思いました。でも冷静に考えてみたら、ジャッジがああいう判断をしたんだから自分が勝ったという結果を受け入れようと思っています。だけど、誰が見ても勝ったという内容ではないですし、一人のジャッジはドローをつけてますし・・・近藤さんと最後の試合だと思ったんですが、またあるのかなという気はします。
: この結果についてGRABAKAの選手は何と言っていましたか?
■ KEI山宮:これが今回出た結果だからと言ってくれましたね。
: 継続参戦を表明していましたが。
■ KEI山宮:何回も何回もしつこいと思うんですけど、とにかく僕はパンクラスの力になりたいという気持ちがあったので、川村選手・近藤さんと試合させてもらいました。パンクラスにもう一度上がっていい試合をする事が、僕の出来る恩返しだと思っていました。ですが、先程坂本さんが言っていたように「KY」だというのであれば、どうする事でパンクラスの力になれるのかわからないので・・・今後もパンクラスが好きですから上がっていきたいんですけど・・・パンクラスや近藤さんをずっと応援している人から見ればこの野郎って思ったと思うし。でも自分なりのやり方で認めてもらえるように、頑張るしかないなと思っています。
: 今の発言を受けて坂本常務のお気持ちは?
■ 坂本靖常務:今後も頑張ってほしいと思っています。
: 和田選手にお伺いします。憧れのパンクラスのベルトを巻いた実感と、今後王者としてどのように戦っていきたいか教えて下さい。
■ 和田拓也:難しい質問ですね。そこまで実感はないんですけど、昨日はあまり眠れませんでした。家に帰ってからネットを見て(ベルトが)よく似合ってるなと思いましたね(笑)今後はパンクラスの代表として、世界と戦っていきたいという気持ちがあります。先の事よりとりあえず次の試合に勝つという事が次の目標ですね。