●去年一年、活躍が目立ちましたね。「ブレイクスルーした人」って感じなんですが、自分では何が良かったんだと思いますか。
美濃輪:「気持ちが大切」ってことがすごくよく分りました。一試合一試合の気持ちの持ち方が。
●パンクラチオンマッチをやりましたよね。それと他団体の選手と試合をするという、ふたつが経験としてあったと思いますが。
美濃輪:両方とも負けられないという気持ちと、あとパンクラチオンだったら、危険…すごい違った緊張感があったんで。気持ちをしっかり高めないと、ちょっとでも気を抜くとやられてしまう。パンクラスのルールでもそうなんですけど、より一層そういうふうに思いました。それをパンクラスのルールに生かせるといいなと思います。
●他団体の選手とやるということでもふた通りあって、美濃輪選手は「敵地に乗り込んだ」WARS5(大道塾主催)と、ホームグラウンドに迎えるネオブラッド大会がありました。
美濃輪:やっぱり乗り込む時のほうが緊張しますね。ウォーミングアップするにしても、いつもは周りにパンクラスの選手がいるのに、ほとんどが知らない人とか、見たことあるな程度の人ばかりで全部敵に感じて。お客さんの反応も、パンクラスのファンの人もいっぱい来てくれましたけど、その時は大道塾の大会だったんで、やっぱり大道塾のファンの人が多いじゃないですか。どこにいても「敵が多いな」というふうに感じましたね。
●なるほど。周りに誰も味方がいないっていう状況、考えたことあります?
美濃輪:それが今ウチに来てる外国人選手かなと思いますね。
●ああー。
美濃輪:外国人の気持ちが少し…「やだな」というか(笑い)。大変だろうなって。
●大道塾の山崎選手もふたつの立場を経験してるんですよね。
美濃輪:他の団体の人がパンクラス来るのも、敵陣に乗り込んで「ヒール」的な存在になっちゃうんで、やりにくいだろうと思いますね。
●山崎選手とは、この試合の後で直接お話されたりはしましたか。
美濃輪:ありますね。試合後。あと九月大会で(山崎選手が)窪田さんとやったときも一緒の控室だったんで。同じセーム・シュルトと闘ってるんで、その話とか。内容はあんま覚えてないんですけど。
●あ、美濃輪選手がシュルト選手とやった日じゃないですか。試合前に?
美濃輪:どうだったっけ…試合前はあいさつだけで、試合後は向こうも窪田さんとやって終った後で。「タックル切れないですねえ。何でこんな切れないんですかね」って聞かれて。「いや、そうですかね」って(笑い)。いや、僕自身、自分の中でそんなできないと思うんで「そんなことないですよ」って意味で。で、「シュルトは、手足長くてやりにくいですね」「そうですよぉ、グラウンドも強いですよ」って、そんな感じの話を。あと忘れちゃいました(笑い)。高瀬選手ももう何度も出てるんですけど、やっぱりそういうプレッシャーのかかる環境の中でやってるし。
●高瀬選手とも直接お話しされる機会はあったんですか。
美濃輪:ええ、八月の後楽園の試合の終った後あいさつして、後は会うたびにあいさつは(笑い)。いやいや(あいさつだけでなく)話してますよ(笑い)。
●リングを離れてもヒール的な要素を持った人なんですか。
美濃輪:いや、話したら全然。すごいいい人ですよ(笑い)。面白いっていうか。
●一月に出てくれますけど、高瀬選手に対しても応援してあげたいとかは?
美濃輪:ま…やっぱり相手が同じパンクラスの選手(渡辺大介選手)なんで。やっぱりパンクラスの選手に勝ってほしいですけど。