すべての試合がおいしい。

●去年、外の試合が多かった分、中の試合で大一番がなかったですね。エキシビジョンが二回とか。今、パンクラス内の闘いに関して、モチベーションをどこに置いてるんですか。
近藤:大きい試合小さい試合だとか、この試合はおいしいおいしくないとか、そういう意識はほとんどないですね。ま、全然ないっていったらウソになりますけど。あんまりそういうの、持ちたくないんですね。世間的に見ておいしくない試合でも、自分にとってはおいしいんですね。全部経験だと思うんです。それはさっき言った、自分のスタイルの完成のための経験ですよね。

●その中で、あくまで結果として勲章がつく場合もあると。
近藤:そうですね。たとえば自分がいつか最強って称号をもらったとしても、それは人がつけるもんだと思うし。まあ、通信簿みたいなもんですよね。通信簿で「5」もらったみたいな。人の評価だと思いますよ。

●(笑い)通信簿って、人の評価ですか。
近藤:でも通信簿で「5」をもらうことを目標にしちゃダメだと思うんですよね。自分が何を学びたいかっていうのが大切だと思うんで。

●そうすると、対戦相手が誰かっていうのも、あまり関係ない。
近藤:自分なんて、まだまだ不安定な「エース」なんで(笑い)。闘ってて「こいつ弱いな」って選手、いないですね。去年でも、ダン・セオドア選手だって、全然名前はないですけど、ホントに一所懸命やったから勝てたと思いますね。この間の石川選手も、世間的に見たら新人で、僕が楽勝するだろうっていうイメージがあると思うんですよ。でもどんな選手とやっても一生懸命やらないと勝てないですよ。手抜いて勝てる選手は、僕の中ではいないですね。

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