「そのまんま」でやるのが難しいんですよね

●映画に出られましたよね(『PLAY BALL』でガレッジセールのゴリと共演)。この映画…実は見てないんですけど…
謙吾:見てないんすかああ!(笑い)

●あー、ごめんなさい!
謙吾:船木さんだったら平手くらってますよ(注:格闘Xのドッキリ企画で『シャドウ・フューリー』を見ていないという発言に激怒…の演技)。

●で、それはそれとして(笑い)、なんか「素」の演技だったらしいですね。
謙吾:ああ、もう「このまんま」ですよ。

●演技指導って受けたんでしょ?
謙吾:はい。

●「そのまんまでいい」って?
謙吾:でも、そのまんまでやるのが難しいんですよね。

●ほー、言うじゃないですか。
謙吾:むひっひひひ。なんとなく。

●彼女(デザイナー)が見てるんですよ。
謙吾:あ、どうっしたあ?
デザイナー:笑えました。そのまんまで。
謙吾:「演技してねえじゃねえか」って言われましたからねー。
デザイナー:マニラはどうでしたか。
謙吾:ああ、おもしろかったですね。フィリピン一週間いってて、ホントおもしろかったです。もうずーっと撮影で、基本的に寝る時間ないんですけどね。撮影終わった後に…ちょっとこう…探検に(笑い)。

●どれくらい行ってたんですか。
謙吾:一週間くらいすかね。一月の頭くらいに。

●最初に台本もらったとき、この役どう思いました?「ラップをたしなむ元高校球児のヤクザ」(笑い)。
謙吾:おもしろいかなって感じですよね。

●なんで謙吾選手にこの話が?
謙吾:監督が元々、極楽とんぼの番組あるじゃないですか。そこのプロデューサーさんで、初めて映画をつくるらしくて。僕、その番組何回か出させてもらってたりしてて。で、監督がその役「誰がいいかなあ」って考えながら車走らせてたら、たまたま目黒通りで僕が原チャリで走ってたの見たらしいんですよ。「あ!謙吾さんどうかな」って。そんな感じで僕に話が来た。

●へえー。いい話が聞けてよかったです。
謙吾:うはははは。

●なんでも新作も撮ってるとか。
謙吾:もう(撮影は)終わりましたよ。夏の物語だから公開は来年の夏とか言ってましたけど。(『ダメジン』03年夏劇場公開予定)。

●どんな映画なんですか。
謙吾:ダメ人間たちの話で(笑い)。

●またそういう役!同じ監督なんですか。
謙吾:いや違うんですけど、その監督もまたバラエティ系の人で。ダメ人間、仕事もなくてネコつかまえて食ったりとか(笑い)。そういう中でも「不死身のセンパイ」っていうのが僕で。(笑い)。ちっちゃい原チャリ乗ってて、甘いモンが大好きで歯がぼろぼろ。で、最後、○○○○○○○○○するって話なんですけど。

●あ、それおもしろそう!
謙吾:別に「意味」はないんですよ。「感動」もしないし(笑い)。ただ笑うだけ。

●主役なんですか。
謙吾:いや、主役は佐藤隆太くんって若手の俳優で。他も、見て「あ、この人知ってる」っていうような、脇役の名優たちがいっぱいいるっていう。片桐はいりさんとか。
広報中元:そういえば謙吾選手、仁侠モノもやりましたよね(Vシネマ『伊予路水滸伝』03年一月発売)。
謙吾:あ、仁侠モノ、ふっふふふ。それも六月くらいに撮ったんですけど。橋本真也さんとにらみ合うみたいのもあるんすけど。

●へえ、やくざ映画ですかあ。
謙吾:バリバリやくざ映画。実録ですからね。四国で。それで、京都の松竹の撮影所に行って、初日に村上和彦さんって作家、原作ですね、その人から「食事会があるから夜来てくれ」って言われて行ったら、モデルになった人たちが、もうやくざみたいな人がぶわーっていて(笑い)。「おー、謙吾クンかあ」みたいな。気に入られたりして(笑い)。

●どんな役だったんですか。
謙吾:僕は敵対するやくざの構成員ですよね。

●それもモデルがあるんですか。
謙吾:まあ実録だからそういう話なんじゃないですかね。

●謙吾選手にとって「演技」ってどうなんですか。おもしろいですか。「PLAY BALL」が初めてでしたっけ?
謙吾:前、デコトラのVシネに出たことあるんですけど、そのときは演技と言える演技はしてないですね。アクション、乱闘シーンばっかで。そんな共演者の人との交流もなかったし。映画ってこんな感じなんだなーって思ってたんです。したら「PLAY BALL」の話がきて、最初こう、フィリピンで撮影で、共演者が決まってて。みんなで飲みにいったりとかしたりとか、あと待ち時間のときもむこうのフィリピン人のスタッフとしゃべったりとかコミュニケーション図って。そうしてたら結構たのしくなってきて。今回は全然ちがう…狂ってる…っていうか「ああ、こういうワケわかんない『先輩』よくいる」っていうか。演じるのはすごくおもしろかったですね。

●将来そういう道に進みたいとかは?
謙吾:どうなんすかね。興味はあるっていうくらいで、それほどの気持ちは今はないですけどね。ただやってておもしろいとは思ってるから。そういう話、役…自分がおもしろそうだと思ったらやってみたいというのはあるし。

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