PANCRASE 1998 ADVANCE TOUR 1998.9.14 日本武道館

第1試合 10分1本勝負
  • 稲垣克臣
  • vs
  • 山田学
△稲垣克臣(延長3分00秒、判定/0-0)山田学△

山田選手の復帰戦という形で再デビュ-戦と言うんでしょうか、場所も相手も同じ稲垣選手。日本武道館と、オ-プニングの試合としてゆっくり静かに開幕をしたという形なんですが、2年近くのブランクという形でですね山田選手がどういう闘いをするかという事に注目が集まるというのが一つ当たり前ではあるんですが、逆に山田選手の闘い方以外に注目するところといったらここ数試合稲垣選手の骨太なファイトが私にはすごく好印象にうつってまして、山田選手のトリッキ-な動きに対して稲垣選手がどの様に受けとめるのかというような形で注目してた一戦です。

山田選手は試合の流れに対する感という部分に関してブランクを感じるように見えました。ケガする以前の試合の流し方、今の流し方ではちょっと試合の流れが違いますので、なかなかついていくのがやっとだったと思いますが、動き自体は悪くなかったと思います。

これから2戦、3戦していくうちに、知らない間にまた今のパンクラスの闘いに順応していくという非凡な部分をみせてくれると思います。

技術的にはフロントからのかんぬきの状態でそのまま巴投げのような形、稲垣選手を後ろにス-プレックスで投げるような形でマウントポジションに入るような柔術系、シュ-ティング系の動きが随所に見られたこと、近い間合いの中から細かい技を出そうという意欲といいますかそういう部分も含めてさすが山田選手はやるなといったところだと思います。以前でしたらそういうところを見せつけられると稲垣選手はあわててしまったり、受け防戦にまわってしまうような形が多かったんですが、やはりここ数試合でかなり色々な意味で自信を付けてきたということ特にスタンドで組み合った中で短い間合いで掌打を出してみたりクロスで山田選手の内腿に短い間合いのロ-キックを入れながら攻撃に転じたり、かなり近い間合いから打撃もしくは投げ、スタンドレスリングといったような形での創意工夫が見受けられるようになってきました。山田選手同様あと2、3戦いろいろなことを試していく過程で稲垣選手はまた化けるんじゃないかとそんな予感のする開幕戦でした。

いずれにしても5年の月日を感じられる、以前の、数年前の日本武道館とは違う形でオ-プニング出来ました。5周年を記念したオ-プニングマッチとしては最高の滑り出しだと思います。

PANCRASE 1998 ADVANCE TOUR 1998.9.14 日本武道館結果
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