point of view/廣戸レフェリー全試合解説
：PANCRASE CHRONICLE | パンクラス年代記

PANCRASE 1998 ADVANCE TOUR 1998.12.19　東京ベイNKホール

やはりパンクラスのル－ルと言うことで試合数自体ほぼ同時期にデビュ－したとはいえやはり石井選手に多少試合運び等の部分においては安定した馴れというものが見えたという感じはします。しかし逆にいうと失う物が無い他流派、この言葉自体私は好きではありませんが、高田道場からの挑戦者とそれを若い同じキャリアだとはいえパンクラスのリングの上でパンクラシストとして受けとめる石井選手の心情を考えたらその部分では豊永選手の方が僕は楽だったと思います。

そんな意味でほぼイ－ブンのスタ－トという形で始まったんですが、技術的にみるとやはり懐の深さ、状況に於ける対応性というもので石井選手はやはり一回りも二回りも、一手も二手も先を行く展開だったと思います。最終的には判定に成りましたが、プロとしてアピ－ルをするという点では豊永選手もう少し経験を積んだ方が良かったような気がしました。

石井選手は膝蹴りで有利な展開を得たわけですから今度は負けない試合ではなくて勝ちにいく試合が出来るように、やはり技の引き出しを増やしていくそんな1999年を迎えて欲しいですね。2000年にはいっぱいの引き出しから技を繰り出して行ける総合プレイヤ－にきちんとなっていかなければならないと思いますから、スタンド勝負という形では無くて、せっかくタックルを切る事まで出来て来ましたから今度はタックルを技を仕掛けていくというそんな所に期待します。

豊永選手はこれで勝ったとか負けたとかでは無くて同志のスポ－ツマンとしてアスリ－トとしてもっともっと挑戦して来て下さい。多分伸びて来る選手だと思いますから今回はこういう判定でしたが以外に大物食いになるという位のハ－トの強さを持ってると思いますからそこに期待していきたいと思います。