PANCRASE 1998 ADVANCE TOUR 1998.12.19 東京ベイNKホール

第3試合 15分1本勝負 ランキング戦
  • 渋谷修身
  • vs
  • 鈴木みのる
○渋谷修身(2分31秒、レフェリーストップ)鈴木みのる×

この試合は不運にしてアクシデントという形で幕を閉じてしまったというかんの拭えない試合だったと思うんですが、よくパンクラスのリング上で技が拮抗してしまって何故ブレ-クが入るのかという賛否両論も有ったりする中で、何故今仕掛けないんだとか、何休んでるんだと思われる様なシ-ンをお客様は観る機会が多いと思うですが、実は今回の試合の様な形になると思うんですよ。

四つにくんだりとかお互いに投げを打ったりして何かくんずほぐれつでもなく、殆ど同じ部分で力が拮抗しているとき、わかりやすく言うならば7分位までバ-ベルを上げたんだけれども重くてそこから上げも出来ないし、下げも出来ないというような、そういう状態で組み合った時というのもブレ-クが入るタイミングの一つです。その時というのは殆ど外からみていると何やっているかわからない状態でも有るわけです。ですからお互いがものすごい力で組みあってるんですがそれが伝わりにくい状態なんです。何故なら外から明らかに力を入れるという様な形で組でれば、それはもう逆に言えば返されていく、カウンタ-を取られる技のタイミング相手に教えていることになるので身体の内側でものすごいパワ-を出し合って外にはあまりアピ-ル出来ないような状態で自分を安定させて組み合うというようなそういう部分の技術性というのが今回の中でも四つに組んだ時に行われたんですよ。

それははたで観るよりも恐ろしい力をお互い出しあっています。やはりランキング上位選手のパワ-ですから、それがたまたま投げを強引に、投げをうちにいくそしてそれをくい止めるという中でたまたま鈴木選手の右の股関節にその爆発的な恐ろしい力が集まってしまった為に動いてはいけない方向に動きつつ外れたと言う形の負傷だったと思います。ここでレフリ-ストップした梅木レフリ-の判断はたいへん正しかったと思います。無理してやらせることも出来なかったと思います。そういうことで外側から観ているよりもやってるプレ-ヤ-のものすごいプレッシャ-というのがこういうケガ一つでも伺いしれるという事。逆に言えばここまでパンクラスのリングはレベルが上がって来ているという変な意味での証明に成ってしまった悲しい試合だったと思います。

鈴木みのるファンの方にはお伝えしますが試合が終わって1週間数日(このコメントは年末にいただいたものです)たっていますが順調に回復はして来ています。今回は復帰の時期を焦らずに、グレ-ドアップした形で鈴木選手をリング上に帰したいと思いますので、しばらくは欠場という形になりますがまた再び姿を見せた時に驚愕と狂喜の声援を送って下さい。

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