経験値の高い美濃輪選手に渡辺選手が挑戦という形でどういう風になるんだろうという感じで、予想をするにあたって、様子を見ながら、うかがいながらという試合になるんではないかなと思ったんですが、意に反して渡辺大介選手が序盤から物怖じせずどんどん出てきました。全く持って一戦一戦強くなっている、実戦的に強くなっているという印象が手に取れるファイトぶりだったと思いますね。
渡辺選手は負けはしましたが、私は大変内容のある、見応えのある試合だったと思います。逆に美濃輪選手も渡辺選手のラッシュを迎え打ちながらグラウンドで下になったり展開の不利な状態から返し技という形で腕ひしぎを取って勝ったわけなんですが、その辺はさすがだなと思いました。
美濃輪選手は去年の後半から目の離せない選手という気がします。タックルで相手をきちんとテイクダウンして上になって、自分のパタ-ンに持っていける。今回の様に先に自分がテイクダウンを取られて行った時は本来美濃輪選手が得意であった下からの攻撃、返し技の攻撃というのが逆に生きてきます。剛と柔を使い分けるようなところで自分の幅が出てきてるように見えますから、端から見たら狙いすましたような決め技をいくつか持ち出して来てますからそういう点では骨太な試合が出来るんではないかなと思います。
当人の体調がまだ万全では無く、昨年の最終戦のケガが未完治なので充分な闘い方が出来ないとはいいながらも美濃輪選手の色をしっかりと出した見応えのある試合でしたね。今年、美濃輪選手は体調が万全になってくると、当人に欲があればランカ-入りしてくる男ではないかなと期待しています。