PANCRASE 1999 BREAKTHROUGH TOUR 1999.01.19 後楽園ホール

セミファイナル 10分1本勝負
  • 近藤有己
  • vs
  • 長谷川悟史
○近藤有己(0分48秒、TKO)長谷川悟史×

試合後にまず端的に長谷川選手にどうだったかという話を聞いたんですが、やはり1発の重さといいますかKOされたという事もあったんでしょうけど、1発の重さが今までと違うという形で語っていました。

左のロ-キック(近藤選手の)1発凄くいい形で入っていましたし、掌打の攻撃もバランス良く、しかも1発1発重くダメ-ジを与えるところで打っていたという印象があったと思います。これは昨年12月に行われた合宿の成果という事で私は見ているんですが、それを合宿に終わらせないで、そこで培ったイメ-ジを年末の試合(12.19)の終わった後も、年末も正月も引っ張って来ながら自分の中でどんどんそれを増幅させて来ているというところにノ-ル-ル出場に燃える近藤選手の意気込みを感じますし、逆に元キングという、そういう部分でのフロックじゃないという部分を充分感じさせる闘いぶりでした。

長谷川選手としては1発1発をもらいながらでも下がらず前に出ていくというアグレッシブな負けん気の強さというのは充分出ていたと思います。ただ、今までと何がこの2人を、この48秒で差がついたかといったらば1発の重さということよりは、近藤選手が自分の打ちたい時に自分の打ちたいものを打つことが出来る間合いを所持した事だと思います。これはたいへん恐い事だと思います。

それは要するにじっくり見たいのであれば自分の形で相手を見る事も出来るし、自分がこうやって攻撃しようとすれば安全な形で自分の好きな時に好きなだけの攻撃をしようという打撃の一種極意みたいなものを掴みかかっているんだなと、その様なところですね。だから長谷川選手としては、近藤選手が打って来ようとするところを先に察知して対処しよう、もしくは先に打っていこうという形がとれて来る事が互角の試合に、何と言いますか短い時間ではなく長い時間にする要素だったと思います。試合後は長谷川選手もまたリベンジに燃えているようでしたので落ち込むことなく相変わらず強気な長谷川選手だったのでファンの方としては安心して欲しいと思います。

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