わかりました。では、入場曲のお話はこれぐらいにして、続いての佐藤光留選手のオリジナリティーとして、これはもう外せない、“メガネ"。昨年10月の後楽園ホールからですよね? メガネをかけて入場するようになったのは。それはまた、何がきっかけでそうしようと思ったんですか?
佐藤光留:いや、もう、マントつけて、入場曲をアレ(仮面ライダー龍騎)にして、開き直って。じゃぁ、メガネってことで。

マントってもともとつけてませんでしたっけ? マント歴の方が長いですよね?
佐藤光留:長いですけど、メガネは昔から言われてたんですよ。「お前、メガネかけて入場しろよ」って。でも、その頃の僕はまだ青かったんで、カッコ良い系にいこうとしてたんですよね。だから「いや、メガネはちょっと」って言ってて。あ〜、早い段階からかけとけば良かった(笑)。

それを吹っ切らせた理由は何だったんですか?
佐藤光留:ん〜、入場でああやって音楽をかけて、わざわざ通路を設けて、ライトを点けて、そのためにスタッフの人を雇ってする訳じゃないですか? お客さんはそこにもお金を払ってるんで、そう考えたら、ただ自分の好きな曲をかけて、チンタラチンタラ入場して来てって、そんなことはこのオレにできねぇなっていうのがありますね。でも、試行錯誤とかいろいろな入場曲を重ねていく上で、「何だろう?この自分らしさの欠落は?」って考えて。そう思った時に“メガネ"だっ!! いや〜、反感買いましたよ、あれは。多方面から(笑)。

どの方面からですか?
佐藤光留:ん〜、僕をまだカッコ良い系でいって欲しいって思ってる人が何人かいるんですよ。「ねぇ、やめようよ、メガネとマントなんて」って。いや〜、わかってねぇなって。





マントって、もう使用し始めてどれくらいですか?
佐藤光留:1年半ぐらいです。

マントは何をイメージしてつけるようになったんですか?
佐藤光留:いや、僕、Tシャツを着ての入場っていうのが好きじゃなかったんですよ。でも、『真撃』の時に、鈴木さんに「“風"Tシャツを着て入場して」って言われて、それを着てバッと走って入場して。それで大会が終わった後、「お前、この間の試合を観て思ったんだけど、マント良いんじゃない」って言われて(笑)。「ギャラ出るからマント作れよ」って。そうしたら「あっ! マントか!」って思って。「こッ、これだッ!」って思ったんですよね。で、コスチューム屋さんに行って、早急にマント作りたいんですけどってお願いして、それでできたのがあの、まぁ、風呂敷みたいな(笑)。でも高いんですよ。大石(幸史)の最初の頃の吊りパンコスチュームと同じくらいの値段がしますからね。最初「エッ!」って思ったんですよ。それで「これ、こんなにするもんなんですかね?」聞いたら、「えぇ、裏地が○○円、表地が○○円、まぁ、あとその他いろいろで合計○○円ですかね」って言われて。それで「あぁ、ライガー選手やウルティモ・ドラゴン選手のマントはさぞかし高いんだろうな」って思いましたね(笑)。