今、冨宅(飛駈)選手が大阪プロレスに出場していますが、今後新日本に上がってくること事は無いんですか?
まだですね。まだこれからでしょうね。まずは大阪プロレスさんというものを彼なりにちゃんとこなして、仕事っていう言い方も変ですけど、良い仕事をしないといけないでしょうね。その上で次を考えていけばいいと思ってます。身体ももう少し大きくしていかないといけないですね。

冨宅選手が大阪プロレスで、あと稲垣(克臣)さんの稲垣組があって、大阪の地盤っていうのも確立してきたんじゃないですか?
でも、冨宅の大阪プロレスっていうのはあくまでも結果論なんですよ。後から付いてきたと言うか。ただ、それでも大阪の地盤が広がって固まっていくっていうのは嬉しいですね。稲垣も現役時代より選手を指導する時間が増えたと思うし。実際育てましたからね、稲垣は。前田吉朗とかね。

何て言うか、稲垣組って見てて暖かいって言うか、頼もしいって言うか、今までのパンクラスにない雰囲気だと思うんです。ismでもなく、グラバカでもなく、かと言って最初の横浜道場でもなく、稲垣組の良い色が出てきてますよね。
稲垣は、ファイターとしては良い結果が残せなかったかも知れないですけど、指導者としてはトップクラスだと思います。

凄く慕われていますよね。あと稲垣組に感じるのは「稲垣さんの顔にドロ塗っちゃいけない」って言う意識が強いですよね。絶対に引かない、絶対に負けないみたいな。そうでないと稲垣組って名前を付けないでしょうけど(笑)。稲垣組っていう名前で大阪がまとまることを予想されてたんですか?
いや、全然(笑)。しかもあれって稲垣の発案でも何でもないんですよね。稲垣が育てたファイターが言い出したんですよ。「稲垣組を名乗りたいんですけど、いいですか?」って言いに来ましたからね。凄いと思います。僕の別の面での目標っていうのは、引退した後、指導者になってもらって新しい人を育てるっていうことです。まぁ、もちろん指導者に向かない選手もいますけどね(笑)。現役で頑張ってきた選手が引退した後に、若い人を育てていくっていうのが僕の夢でしたから。そういう意味では理想的に動いてますよね。もちろんこれからポイントポイントで乗り越えないといけないことも出てくると思いますけど、そのポイントを乗り越えられそうな選手を育てて作ってくれてますからね。

あと選手に地元意識が強いですよね。今回(10/4)の大阪大会前のインタビューなんかでも稲垣組の選手が言ってたんですが、ismはあくまでも東京が主体の選手なんで、その選手を見に来てもらうんじゃなくて、大阪の選手を見に来てもらうようにならなきゃいけないって。
元々國奥(麒樹真)の出場も考えてたんですよ。あいつも大阪ですから。ただ、8月の両国の試合で結構深く切ってて、今回は試合ができるコンディションじゃなかった。今回、メインは伊藤(崇文)だし、大阪出身、大阪在住の選手がクローズアップされるような大会にしたいなって言うのがあったので、今回の稲垣組がどれだけ結果を残せるのかが楽しみですね。今回も簡単じゃないですからね。強いですよ(笑)。ただ、強い選手と闘えることはプロとして素晴らしいことだと思ってますので、頑張って欲しいですね。