第6試合 (10分1本勝負) 旗揚げルール
○鈴木みのる(5分09秒、ヒザ十字固め)冨宅飛駈×

お互い旗揚のメンバ−で、大きな怪我をして度重なる手術、リハビリを経てのこの旗揚ル−ルでした。厳密にいうと旗揚時のル−ルとは違う所があります。判定基準等に関しては若干の修正が入っています。ファン方の中には私よりご存知の方がいるかもしれません。その様な中での10分1本勝負でした。鈴木選手が89.7kg、約90kg、それに対して富宅選手が75.1kgでした。やはり怪我のリハビリから復帰してきた期間という差が体格にも表れている様に鈴木選手は今、何気に大変調子が良いです。高橋選手ともレスリング等で練習をしたらしいのですが、高橋選手が鈴木選手は無茶苦茶強いですよ、という話しをしていましたし、良く話しをする内容も鈴木選手は今凄く安定しているなという事です。それは横浜道場の選手達の伸び方を見ていれば、その鬼軍曹が鈴木みのるであるという事を考えてみれば鈴木選手の好調振りが肌で感じられたと思います。

また、冨宅選手は奇抜な所を見せますので、その様な所も含めて旗揚のファンの方は懐かしく観戦出来たのではないでしょうか。印象的だったのはヒ−ルホ−ルドからロ−プエケ−プをした時に会場から“エスケ−プ”という言葉が響き渡ったのですが、その時、懐かしいな雰囲気だなと(笑)と思いました。私がレフリ−をしたのですが、そんな感もありました。試合としては変に間合いを計算して、今風の柔術を意識した闘い方というのを冨宅選手が一掃しました。開始と同時にいきなりダッシュで突っかかって行く所何かは、やはり思い切りが良く、それでいて昔からのプロレスラ−なんだなというところを感じさせる冨宅選手の動きでした。動き自体は体重も軽くなって絞り込んで出来る練習をこつこつとして来たので、下半身がきつい時は上半身、上半身が動けない時は下半身という形で、私は冨宅選手がこつこつ努力をして来たのを知っていますので、その様な裏付があっての動きの速さだったので良かった思います。ただやはり悲しいかな相手が上昇気流の鈴木みのるであったが為に、パンクラスル−ルではなくてもキャッチレスリングでリングに上がりつづけています。

今年の鈴木選手はずっと試合に出ています。今年は欠場しないと陰で言ってるくらいです。試合を欠場している時の浦島 太郎状態を鈴木みのるは知っています。それを経験値として早く埋めなくてはいけませんが、その経験値を積み出してる鈴木選手にはなかなか冨宅選手は対応出来なかった様でしたね。常に膝、肘、手、という形で常に技が半分掛かっていてどこにでも移行出来る形で鈴木選手が餌を蒔いていったところにやはり今後の冨宅選手の目標が出て来ると思います。冨宅選手動き自体は良かったです。またオ−ルドファンの方からすると何となくセンチメンタルな気持ち、そしてその中でも現代風にアレンジされている選手の動き、その様なものが手に取れて面白かったと思います。この様なル−ルでまた観てみたい一戦だった様な気がします。

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