第6試合 副将戦 (5分3R)
×石井大輔(1R 3分01秒、腕ひしぎ逆十字固め)佐々木有生○

この試合は序盤から打撃の攻防という形でスタートしました。石井選手のスタイルですから彼の一発一発の思いパンチ佐々木選手の距離を詰めて行き、佐々木選手回転の速いコンビネーションを駆使しながら組み技で入って行くというところでしたが、最終的に2分半過ぎに腕ひしぎ逆十字の形に入って3分にギブアップ勝利という形になりました。ですが、その前の段階、2分半前の時点で佐々木選手の左ハイが石井選手の右のこめかみを襲うわけです。その時点で勝負あったな、というところだと私は思います。ですからグラバカの佐々木選手に対して関節技で試合は決まっていますが、勝負は打撃の左ハイで既に決していたぞというところだと思います。

自分中のイメージとしてストライカーを意識する石井選手に酷な言い方ですが、ストライカーの自分に対してグラバカの組んだら強いと言われている選手に打撃で敗れ去ったという事をもう一度認識しなければならないでしょう。逆に言うと組むだけではなく、トータルできちんと攻撃が出来るというところに本来のグラバカの今の勢いがあります。これは前回の美濃輪選手との死闘を繰り広げた菊田選手のあのフィニッシュ、グラウンドからのハイキック、それに因って頭をカットされ、それが決勝になったというところを見れば打撃、打撃で視野を狭くするのか、懐を深く闘っていながら打つポイントを外さなければ、それはストライカーとしてもなりうるんだ、という事を考えれば今一度勝負というものを、練習の仕方を見直さなければいけないのかなと、私はそこまで言い切って良いと思います。それだけ佐々木選手がバランスの良い選手だということです。お互い攻撃を仕掛けての勝負ですから、見ている人間としても大変緊張感のある試合でした。石井選手としてはもう一度打撃で闘う、そして組まれない様に打撃で闘うのか、組みに行く途中で蹴る、組みにいく途中で殴るという佐々木選手のスタイルと、組まれない様に打っている石井選手。そのスタイルの差だと私は思います。

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