■ 第5試合　ライトヘビー級戦/5分2ラウンド ○石川英司(2R 5分00秒、判定(2-0))渋谷修身× 石川選手はここのところ良い感じで伸びて来てると思います。GRABAKA自体の追い風もあり、まじめにこつこつやって行くことが当世の流行というか、僕はそういう気持ちもして来るような良い意味の近頃の若者という感じを石川選手にもっています。サッカーの中田選手の様な目立たなくても、こつこつと自分のやる事はちゃんとやって行く間に世界を上り詰めて行く様な、決して派手な行動は見せないけれどもという様な、そんな所を石川選手に見て僕は大変好感を持ってます。今回はそういう中で渋谷選手と対戦と言う事ですが、GRABAKAいけるんじゃないかとい世間の流れとは裏腹に僕は石川選手、GRABAKA陣営というのは相当渋谷選手に対してプレッシャーを感じたと思います。その位渋谷選手の実績はあるし、彼が今まで戦って来た大きな外国人選手達、シュルト選手とも良い試合をしているわけですから、そういう中で彼がやってきたものというのを一番脅威を抱いているのは誰あろう石川選手だと思います。駄目元位で彼は行ったと思います。 それに対して今までの実績を一番捨ててしまったのは渋谷選手自身だと思います。彼の真骨頂は思い切りの良い動きをしていくところです。ここ数試合に関しては彼は少し悩んで思い切りがなく、試合中に止まってしまいます。それが今回の勝負の分れ目になったと思います。あまりにも石川選手の組み手を気にするあまり、本来なら倒れない組合も自分からバランスを崩してしまったり、動いて窮地を脱出するところをじっと耐える形で様子を見てしまってかえって石川選手のペースを作ってしまったりという形で渋谷選手らしからぬ動きが無くなってしまったところにこの試合の判定があったと思います。途中けさ固めから石川選手の顔面にパンチを打ち込んで行く渋谷選手がいました。そういう中で渋谷選手の言葉を借りれば練習の為の練習で、試合の為の練習になっているという彼の言葉があったんですけども、そういう意味で試合の為にきちっと自分の気持ち、頭を整理して、良い指導者の下で練習をしている石川選手。信じるものがあったという石川選手に対して、練習はきちんとしているけれども、それが試合に反映されない、ちょっと信じるものを失った渋谷選手との差が僕はこの2-0という判定に表れたのではないかなと思います。渋谷選手はもう暫く信じるものを見つけながら練習をしてぜひともGRABAKAに対してリベンジという形でもう一度自分のやって来た形を守ってもらいたいと思います。石川選手はこの勢いを借りてどんどんステップアップしてもらいたいです。彼の歩いて行く足跡には下で待っている若手選手の夢があるんですから。がんばってもらいたいです。 >>>　N E X T