第4試合 ウェルター級戦/5分2ラウンド
○國奥麒樹真(2R 5分00秒、判定(3-0))岩崎英明×

ミドル級から体重を一気に落として74.4kgで試合に臨む國奥選手。そしてお馴染みのストライプルの岩崎選手。顔ぶれ実績の中ではこれがウェルター級の第1回戦というのもたいへんもったいないような一戦でした。第一印象としては國奥選手は体重を落としてパワーダウンしてしまうのではという部分も懸念したのですが、もともと國奥選手というのは強い質量で闘う選手ではありません。体のバランス、自分の体重、全身の質力を集約して技術に繋げて行くテクニシャンの選手です。その選手だけに体重が落ちても質力自体は変わらなかった様です。それに対してこの日のような岩崎選手を初めて見ました。何が初めてかというと、結局何もさせてもらえませんでした。岩崎選手というのはもっとはっきりした選手だと思います。ああするこうする、この技をこうして、こう仕掛けていくぞ、という感じです。理路整然と積み重ねて行く。やはりこれはストライプルの指導者の成果だと思います。きちんきちんと理路整然と積み重ねて行く、その印象がかき消されてしまう位國奥選手が上手く闘ったという一言につきると思います。岩崎選手はこの一回戦で名前を消しましたが、これに諦める事なく飽くなき探求をしていくと、この後チャンピオンが決まって、その後何戦かした後には必ず挑戦者として名前を挙げてくる選手ですから、心を折らないで挫けないでがんばってもらいたいです。この試合の第一印象は何かと言ったらば私は試合前の國奥選手の目。両者が向き合っての國奥選手の目です。これをビデオ、番組等で見る機会があるとすればファンの皆さんはその國奥の目を見てください。これが全てだと思います。

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