10/29後楽園ホール大会で、大道塾総本部の山崎進選手との対戦が決定した佐藤選手ですが、なんと、昨年10月30日のパンクラス・後楽園ホール大会(VS岩崎英明戦)以来、1年ぶりの東京での試合なんですね。
佐藤光留:そうですよ(笑)。

では、その東京での1年ぶりの試合ということはいかがですか?
佐藤光留:そうですね、今はあんまりなくなりましたけど、海外遠征ですね。俺は無期限でデカくなるまで帰ってこないっていう、あれに近いものがありましたね。去年の10月の試合で鼻を折っちゃったんで、今年2月の梅田(ステラホール)での試合は、それが治った後の地味な復帰戦だったんですよね(笑)。で、その後5月に梅田と後楽園ホールで大会があって、どっちかだろうって思ってたら、梅田で「冨宅さんと(対戦)」と言われて「これはやったぞ」って思って冨宅さんと試合をして。5月の梅田の後に、そろそろ次は後楽園じゃないかと思ってたら、更に西の長崎というシチュエーションで。まぁ、アレですよ、某レスラーが期待されている若手と一緒にアメリカ遠征に行ったら、若手の方は覆面かぶって帰って来いって言われたのに、某レスラーの方は「お前もうちょっとメキシコに行って来い」みたいな感じですね。大阪、大阪ときて、さぁ、そろそろかなって思ってたら「お前もうちょっと西行って来い」っていう。パンクラスらしい愛情を感じましたね(笑)。いやぁ、でも楽しかったですよ、この1年間。

昨年は10月の後楽園ホール大会が最後だったんですけど、今年に入って2月、5月と2連勝で、7月に1敗を喫してしまいましたが、今年は3戦2勝1敗という戦績でこれまできてます。この数字に関してはいかがですか?
佐藤光留:あまり知られてない1敗、謎の1敗がありますから(笑)。でも内容ですよね。勝つことっていうのはもちろん大事なんですが、2月の試合(VS大久保一樹戦)は、試合を終えて控室に帰ってくるなり「しょっぱい」って言われて。逆に5月の冨宅さんとの試合は「すごい良かった」って言われたんですよ。長崎でのVS小島正也戦は、ん〜っ、はっきり言って(お客さんは)知らないですからね、僕なんか。パンクラスっていう名前は知ってるかもしれないですけど。小島選手ももちろん知られてないと思うので、(お客さんにとっては)知らない選手同士が闘うわけですよ。それでもっと知られてない選手たちが試合をする中で、自分達の試合がお客さんにどう見られたかな?って思って。まぁ、「良い試合だった」とは言われたんですけど。だから今度の試合(10/29後楽園ホール)も勝つことは大事なんですけど、やっぱり内容ですね。

では、その10/29後楽園ホール大会での山崎進選手との試合に関してですが、試合が決まった現在の率直な心境を教えて下さい。
佐藤光留:うれしかったですね。何かの雑誌に山崎選手のインタビューが載ってて、「次はパンクラスに出たい」っていうのがあって、「あ〜、俺試合できたらいいなぁ〜」ってホントに思ったんですよ。それで「美濃輪さんと闘いたい」って書いてあったんで、まぁ、山崎選手も以前美濃輪さんと試合してるし、今いきなり美濃輪さんとはできないだろうなって思って、そしたら「俺じゃねぇか、オイ!」って考えてたら、多分、星に願いが通じたんじゃないですか(笑)。

山崎選手の印象、「THE WARS」(1999年4月・後楽園ホール)で美濃輪選手と試合をした時には、まだ佐藤選手はパンクラスに入団してませんでしたよね?
佐藤光留:そうですね、ハイ。(山崎選手が)窪田さんとNKホールで試合をした時(1999年9月)には、僕は山崎選手を先導してます。

では実際生で山崎選手の試合はご覧になってらっしゃる。
佐藤光留:そうですね。まだあの頃は掌底でしたけどね。

どうでしょう?山崎選手の印象というのは。でもその試合からもう3年経ってますけど。
佐藤光留:いや、もう全然違うと思いますよ。あの頃僕はまだ体重も70kgしかない人だったし、山崎選手もまだ20代だったと思いますし、相手が窪田さんと僕っていうのも全然違うと思いますし、グローブになっても違うし、ルールも5分2ラウンドだし、今は当時のパンクラスルールとはまた違うものですから。だから試合をしてみないと分かんないですね。まぁ、いろいろ聞いてるんですけどね。でもどんなタイプの選手だとしても、僕がどうなるってことはないですからね。

GRABAKAのメンバーと一緒に練習をしてらっしゃるんですよね。それもご存知ですか?
佐藤光留:そうですね、それも聞いてます。

バックには菊田選手がいるということですよね。
佐藤光留:まぁ、僕のバックというか、前面には鈴木さんがいますから(笑)。

もともと柔道をやってらっしゃった方ですよね。菊田選手と大学の同級生で。それから大道塾にお入りになって、タイトルも獲って。昨年も大道塾で優勝してらっしゃるんですが、柔道と空手の両方をやってらっしゃるということで、その辺に関してはどうですか?
佐藤光留:ん〜っ、どうでしょう。冠がつくってことは、やっぱり実力があるってことですから。そのかわり、冠がつけばつくほど追われる立場だと思うんですよね。逆に僕なんかはチャンコ番長っていう冠しかないですから(笑)。あと無敵の原付野郎とか(笑)。

知らない、知らない(笑)。
佐藤光留:原付でどこまでも行ってしまう人っていう(笑)。まぁ、だから仮に山崎選手が僕に勝ったとしても、チャンコ番長を倒したぞっていうだけですから。でも僕が勝ったらデカいですからね。でもまず内容です。もう、何にしろ内容です。自分の不得意なこともあるので、そういう展開にもっていかせないという内容もあるし、逆に自分の得意な展開になれば、面白い試合になると思いますし。

では山崎選手の攻略イメージというか、試合の中でこうやろうとか、そういうのは佐藤選手の中でもうできてますか?
佐藤光留:そうですね、本屋に行って探してみます(笑)。隠しコマンドとかあるの好きなんで。

あ〜、売ってるといいですね(笑)。
佐藤光留:売ってないだろうなぁ〜(笑)。ないですよ、攻略法なんて。うん。

佐藤選手はもともと試合前に相手がこうきたらこうしようとか、作戦を練って試合に臨むタイプですか?それとも結構試合中の閃きで動くタイプですか?
佐藤光留:あの〜、結構行き当たりバッタリですね(笑)。閃きじゃないですね。今鈴木さんに(道場で)言われてるのは、「ismの選手が全力で相手に対してバーッていったら、そんなにやられないよ」と。簡単には。「やられやしないからいけ」と。「それでやられたら仕方ない」って言われてるんですよね。で、試合中にこんな技が出た、あんな技が出た、もちろん練習でやってた技もあるし、たまたまそういう動きになったのもあるし。ん〜っ、何でしょう?でも練習でやったこと以上のものはやっぱり(試合では)出ないです。もし出たとしても、それで勝つなんてのは本当にたまたまですね。でもホントにたまにありますけどね。試合で初めてやりましたっていうのが。それは危ないから練習で使わなかったりとか、あとその場で閃いて思いっきりやっちゃったら入ったっていうのがあるんですけど、でも基本的にはやっぱり練習が大事です。

分かりました。では、佐藤選手の今後の目標などを教えて下さい。
佐藤光留:目標、目標はたくさんあるんですけど、目標っていうのは、こんな動きができたらいいなとか、こんな技やりたいなって感じなんですよ。もっといい体になりたいなとか、もっと早く動けるようになりたいなとか。でも、試合っていうのは野望ですね。今回の山崎選手との試合っていうのも、聞いた瞬間に、それはもう目標ではなかったですね。闘いたいなっていうのは、それはもう僕の中で目標ではなくて、野望ですね。

では今後の野望っていうのはどうですか?ランキング、タイトル、この選手と闘いたい、というようにいろいろあると思いますが。
佐藤光留:まず「この選手と闘いたい」っていうのが一番多いんですけど、でも〜、思ったんですよね。冨宅さんと試合をした時に「良い試合だった」って言われたのは、例えば僕と冨宅さんの力が競り合ってて良い試合になったのか、それとも互いのモチベーション、冨宅さんも僕みたいな若僧に負けたくないだろうし、僕だって冨宅さんに勝ちたかったし、そういうので良い試合になったのかって考えた時に、やっぱりこう、モチベーションがグワァーッて上がるような相手との試合の方がそうなりやすいんじゃないかと。だからもっと有名になりたいし、僕だけの色っていうものがもっとあると思うんですよね。たまにメガネを飛ばされたりとか(笑)。具体的に誰っていうのはないんですけど、でも今までに出た舞台の中で、ここにもう一度出たいなっていうのはあるし。僕はあまり外で試合をしてないですから。何て言うんですかね、やっぱり認めてもらいたいっていうのもあるし、とにかくもう言葉じゃ言い表せない、こう前向きな力ですよね。それが感じられる場所に身を置いていたいですよね。そのためにはやっぱりどんどん勝っていって、「えっ?まさかあんな人と」みたいなところで僕の名前が出ていかないとダメだと思います。

それでは最後に、佐藤選手の今度の試合を楽しみにしていらっしゃるファンの皆さんへのメッセージを。
佐藤光留:知ってます?だいたい僕がテレビに出る時ってメガネ飛んでる時なんですよ(笑)。「格闘Xパンクラス」に僕が出る時って、必ずメガネ飛んますからね。ビックリするくらい(笑)。だから今回の試合はパンクラスルールなんでメガネ飛ばないんですけど、メガネも吹き飛ぶ面白さってことで。

上手くまとめましたね(笑)。
佐藤光留:上手いのか?(笑)。まぁ、佐藤らしいなっていう人生を送りますよ。これからも。佐藤らしい試合でいきます。

おまけトーク
何かファンの皆さんにお知らせしたいことがあればどうぞ。
佐藤光留:最近、あの〜、バイクを買ったんですよ。ホンダのバイトっていうバイクなんですけど。これがね、良く走るんですよ。で、前に乗ってたバイクがホント自転車バイクで。ペダルのついた。全然走らなかったから、今のバイクがすごい走るんですよね。だから調子にのっていろんな所に行って。あの〜、僕の中では、みんな原付で遠くに行ってるもんだと思ってたんですよ。あんな便利な乗り物だから。それでこの間横浜から新橋まで行ったんですけど、それを言ったらみんなに「有り得ない」って言われて。だからこれからはメガネとともに、無敵のバイクってことで。原付ってことで。以上!(笑)

オチは?
佐藤光留:ない!(笑)。

いいんですか?(笑)、オチなしをサイトに出して。
佐藤光留:あのね〜、オチのある話をしないといけないものなんですか(笑)、これは。

やっぱり最後は「(笑い)」で閉じたいじゃないですか。おまけトークだし。
佐藤光留:おまけトークって。だからおかしいんですよ。僕がおまけトークっていうと、みんなおまけを注目して見るじゃないですか。

そんなことはないですよ。
佐藤光留:あのね〜、おまけっちゅ〜のは、あくまで付属品やねんから。こどもがお子様ランチ頼む時は、絶対あの景品がほしいからやねん。進研ゼミはじめるのも、別に赤ペン先生と話したいからちゃうねん。付録がほしいからやねん。そういう目で俺を見るな(笑)。無理だろうな〜。そういうキャラなんだろうな〜、俺(笑)。



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