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■第4試合 ウェルター級/5分3ラウンド ○伊藤崇文(3R 5分00秒、判定/3-0)和田拓也× 流石にシューティングの選手、質の高い選手がパンクラスのリングに上がって来てくれて、グラバカ旋風の次はシューティング旋風になるのではないかな、というような形にもなりかねない、良い選手でした。試合の方は1R、序盤にタックルに入る伊藤選手に対してカウンターで膝を合わせてきた和田選手の、結果的にはハイキックの形になるんですが、蹴りが伊藤選手の顔面をとらえて、和田選手が自分のペースを掴みかかりました。膝であれば間違いなく和田選手の勝利だった思います。それ位良い蹴りでした。逆に伊藤選手が、今回タイミング良くカウンターを合わされてのですが、その後試合を続けられたのは、スタンドレスリングの形が良いからだと思います。以前の様に、前のめりで入ってたとしたら、必ずKOだったと思います。自分の重心の位置がすごく良い形で、タックルに入れたので、自分の立つという身体の力で、相手の蹴りの力を封印してくれたので、そのまま試合が流れて行ったんだと思います。 3R試合終了後、伊藤選手の顔面が腫れましたし、ラウンド間のインターバルでは、伊藤選手の目があまりにも腫れて来たので、ドクターチェックが入る程、その位、和田選手の蹴りは威力があったと思います。多分1Rは和田選手がポイントを取っていました。勝負を分けたのは、和田選手が伊藤選手に、1Rで放った、ローブローのイエローカードです。岡本氏はルールに厳しいレフェリーですから、ちょっとしたローブローでもカードを出して行くので、この1ポイントが、勝負を分けたと思います。後半3R、スタミナが切れて来た時に、今度は伊藤選手の心が、プロとしてのキャリアと自信と、それから何としても彼は、ウエルター級のベルトを巻くんだという、そういう強い心で日常練習している、ismを代表する選手ですから、そういう選手のハートが、3R後半になって来ても、心が萎えない積極的な攻撃というのが、終盤盛り返したと思います。1R、2Rがドロー、3Rが伊藤、というような流れだったと思います。そこにイエローカードという形の中で、小菅レフェリーは2ポイント差がついていますが、1ポイント差の状況ですから、本来はドローの試合だったと思います。その位、私は和田選手が良い選手だと思うし、伊藤選手も頑張ったと思います。たいへん見所のある良い試合でした。 >>> N E X T |