■第5試合　ミドル級/5分2ラウンド ○石川英司(2R 5分00秒、判定/3-0)金井一朗× このカードを見て一番初めに感じたのは、2年の歴史というのは、こういうものなのかと思いました。ちょうど2年前ぐらい、金井選手の位置に石川選手の名前が書かれていました。こういうマッチメークの試合で、石川選手が受けて立つ立場になっていくというところに、私は2年間でそうなっているというところに、GRABAKAのパワー、チームの勢い、そういうものが、このマッチメークに表れた思いがして感慨深かったです。その部分に対して石川選手はある意味パーフェクトにグラバカの意思を継いで、負けようが勝とうが、前に前になりふり構わず出ていきました。金井選手がこの試合でその様な闘い方が出来るのか？あの当時の石川選手と同じ様になりふり構わず前につっかかっていけるか？途中、私は（この試合に対して）その部分だけでした。 2Rフルに闘って石川選手は各ラウンドに良い部分はあったのですが、はっきりいえば仕留めそこなった、と言っても過言ではありません。試合が終って、GRABAKA御大に“終ったな”とか（笑）、“課題が残ったな”と強く言われていたようですが（笑）、とはいえ、金井選手の一心不乱さ、相手に背中を向けてでも逃げ、自分が逃げ切れたと思ったら、またつっかかっていこうという、そういう若さ溢れる無謀さ、かつて石川選手が多くのパンクラシストに与えた、新しいウェーブを今回は石川選手が金井選手にウェーブを受けたと、そういう風に考えて私はこの試合を見ました。技術的な部分で言うと、石川選手は自分の形というのを作って来ているし、立技の技術も相当上手くなっていると思います。細かい技術が出来てきてますから、そういう点でも良いと思います。金井選手は1Rから立技でいかれたら苦しかったと思います。そういう意味でも石川選手は技術も伸びて来てますから、次の試合ではすっきりした勝ち方が出来るでしょう。金井選手は怖さも知り、デビュー戦の時と比べると思い切りが落ちたと思うのですが、迷いながらでも彼の出来る事は今回一生懸命やったと思いますので、次の試合にまた新しい事を何か試せるように練習をしてもらいたいと思います。 >>>　N E X T