第2試合 ウェルター級戦/5分2ラウンド
○星野勇二(2R 5分00秒、判定/3-0)冨宅飛駈×

このところ星野選手は打撃にも随分精通してきた、という感じがして、立ち居振舞いもNBT(ネオブラッド・トーナメント)の頃と比べると、色々な経験を踏んできて大変良い感じに仕上がって来てると思います。それに対して冨宅選手は久しぶりの参戦です。そして大阪のP'sLABで稲垣選手と共に、先の前田選手なんかを鍛え上げている中での自己コントロールいう事で、どういう形で努力をしてるのだろうか、という事なんですが、やはり体形をみても体を十分に絞って来て72kgという、パンクラス旗揚げの頃から比べると10年間の時と共に自分も変えつつあるという事では、本当に頭の下がる思いです。

試合は序盤から星野選手がどんどん飛ばしてきて速いテンポの中で冨宅選手を翻弄するんですが、最終的な細かい所で冨宅選手は流石に老練で、ピンチに立たされても何とか凌いでいき、その中で攻めきれない星野選手がいて、フルラウンドになりました。決定力の有無ではなくセオリー通りに攻めていれば、セオリー通りの守りをされると、結局今のコンディションが星野選手と冨宅選手で全然違っていたとしても、決定力が行使出来ないという典型的な試合だったような気がします。星野選手としては、もう少し思い切った試合をしてほしかったと思います。思いきりよくとか、思いきり速く動くという事ではなくて、大胆な仕掛け、いけると判断したら一気に攻めていったりとか、セオリーとかうんぬんではなくて、取れる時に取れるものを取るというような貪欲さみたいなものがあれば、もっと早いラウンドの展開の中で一本勝ちを収められたかもしれない、ということです。冨宅選手の場合はセオリーをトレースしながら自分をもう一回作っているという段階だと思いますから、そういう中ではセオリー通りの攻めに、セオリー通りのディフェンスという形の試合でした。


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