第4試合 ライトヘビー級/5分2ラウンド
▲佐藤光芳(2R 5分00秒、判定/1-0)渡辺大介▲

これは1月にマッチメークが流れた、仕切り直しの一戦です。試合は開始早々、佐藤選手の圧力のある攻撃とパンチで、渡辺選手が尻餅を付いてあわやKOという感じの結構ドラマチックなオープニングとなりました。私のイメージで言うと、渡辺 大介選手の飛び膝蹴りではじまったVS菊田戦を思い出しました。それを、そっくり逆にやられたという感じの大変危ういスタートでした。ただ、その後が渡辺選手は立ち直りが早かったです。普通こういう展開になると、しばらく膠着させるか、凌いで凌いで、それから反撃するのですが、印象で良かったのは、渡辺選手からその後、どんどん打ち合いに持っていき、展開を逆にしていった事と、結果的に言うとそこからテークダウンを取りにいったのが渡辺選手だったという事です。佐藤選手がやや組み負けたところがあって、その後の展開で1R終了の状態では佐藤選手の方が息が上がりダメージが少しあったような形になりました。その辺で、なんとか持ちこたえたかな、という印象がありました。

それから私は佐藤選手に騙されたのですが(笑)、下から覗いていたら、目が開いていない状態で口から涎を垂らしている時がありました。渡辺選手のフロントチョークがきまっているグラウンドの状態で、下から覗きこんだら結構入っている事は入ってました。目をつぶって口から涎を垂らしているので、そんなにダメージがあったのかな?でも涎も垂れているし、じゃ〜止めなければいけないかなと思ったところでムックリ動き出されました(笑)。危うく試合を止めてしまいそうだったんですが、下から覗く角度しかないので、これはあの後楽園ホールでは私しかわかりませんでした。試合がビデオになった時に私が一瞬狼狽しているところも映ると思うので、あ〜この時に佐藤選手は涎を垂らしているんだなと思ってくれれば良いと思います(笑)。そこに渡辺選手に一本勝ちのチャンスがあって、終了間際に今度は佐藤選手がアームロックを取りにいきチャンスがあり、これでドローというような形になりました。たいへん拮抗した試合で、佐藤選手には一時期少し元気が無いかなと思ってましたが、2R目は相当やはり、前に出る事、自分の形になったら技を一本取りにいくというところでは、さすが佐藤!というところを見せてくれました。グラウンドでの身体のさばき等、渡辺選手は今年に入って相当レベルが上がって来ています。後は不用意にリードパンチを受けないような感覚を身に付ける事です。そういう意味で上に上に、今年後半ぐらい、2人は名のある選手と腕試しをしていってもらえるとパンクラスのリングはもっともっと面白くなるだろうし、ランキングも2人が考えているよりも、上を狙える資質を持っていると私は思っています。ですからそういう意味では上を見て闘ってもらいたいです。特にこの2人は取りこぼしの無いように!


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