■ 第4試合　ウェルター級戦/5分3R △北岡悟(3R 5分00秒、判定/0-1)星野勇二△ この日のカードが発表された時に、実は一番楽しみにしていた試合でした。北岡選手は研究熱心だし、練習も気持ちも凄く乗っています。日々の減量にしても、何にしても、食事にしても、やる事をやって来ています。見ていて結果を出させてあげたい選手です。星野選手にしても、人柄も良いし、2年前の大阪ではネオブラッドで優勝を成し遂げたほどの男なのですが、そこから伸び悩んでいます。プロ一本化という形の中で、調子を崩したところがあり、心配していました。リングで動く今回の星野選手はバランスが大変良く、出力も凄く良いですし、これは日々良い練習をしているんだろうなと思いました。今迄以上に良いバランスで動き出している星野選手、そして思い切りも良くなっているし、一生懸命練習している北岡選手。そういう中で真っ向から力が拮抗した試合だったと思います。試合の中の面白さとか、技の数であるとか、そういった事は比べる事は出来ませんが、先に言った菊田VS近藤戦の様な、お互い相手の良い所を消し合いながらの試合というところでは、プロの選手として、ただやりたい事をやるといのではなく、相手を殺しながら自分が何をしようかというところが見られて、一皮剥け始めたなというところです。星野選手は思い切りが良いのですが、粘り強くいきながら、少しだけ途中ポ〜ンと抜ける時があります。それが無くなってきたら、もっと良いと思います。北岡選手は柔術を勉強しているにも関わらず、力が抜けていません。それがいけないところです。強く構えても力は抜けます。これは、どんなスポーツでもそうです。テニス・プレーヤーが相手のファーストショットが飛んでくるのを構えて待っている時だって、そんなにガチガチに構えて待っているはずがありません。バッターボックスのバッターも然りです。良い意味で力を抜いて動いています。でも出力をしています。北岡選手は試合になると緊張してしまうのか、力が抜けていませんから、そのへんの壁を2人がぬけたら、この対戦はウェルター級でも上位のランカー同士ということで見たいし、見る試合だと思いますし、それだけ戦績を重ねれば、お客様を呼んで満足してもらえる仕事の出来る顔ぶれだと思いますから、そういう意味で次を目指してもらいたいです。 >>>　N E X T